特集
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2024.11.28
みなさん、いきなりですがBE KOBE大学という取り組みをご存知でしょうか?「学校では学べない社会にふれる もうひとつの母校」をキャッチフレーズに、神戸市内の大学生・専門学生が学校や学部の枠を超えて集い、神戸を盛り上げるための活動を行う取り組みです。(主催:BE KOBEミライPROJECT)
そんな素敵な取り組みに、心理学科 吉川ゼミの学生がリーダーとなって神戸の老舗パン屋さん「イスズベーカリー」との商品開発プロジェクトを実施。そこで誕生したのが神戸のシンボルであるポートタワーをイメージした、コウベポートタワッフル「コポタワ」です。
2024年10月に開催された「神戸オータムフェスティバル」でコポタワが販売されると聞き、当日にスタッフとして参加したKさん(心理学科2回生)とTさん(心理学科1回生)の2名からこの商品企画がどのように進んできたのかインタビューしました!
今回のプロジェクトのはじまりは今年の7月、神戸市内の数々の大学から107名もの学生が集結。これから開発していく商品について、グループごとにアイデア出しをしていきました。
Tさんはまず、この人数の多さに驚かされたといいます。1回生のTさんにとって、周りは他大学の先輩ばかり。そんなグループの中で発言するシチュエーションを想像すると…勇気がいりますよね。その当時のことをTさんに聞いてみると…
「シンジョの心理学科の先輩が1グループに必ず1人ついてファシリテーションするようになっていて、その場の回し方がとても上手だったのでどのグループも積極的な議論ができていました。私自身も意見を出しやすい雰囲気を作ってもらえたので自分の意見をしっかり提案できました。」と話してくれました。
日々の講義でもグループディスカッションの機会が多いシンジョだからこそ、人が活きるグループづくり、そしてグループの中で活きる自分の動きができるのだろうと感じました!
グループ間で話し合うときには内容がズレないように、『何が作りたいか』を軸としてアイデアを出し合っていくことに。みんなで話し合って決まった軸は、「“神戸らしさを感じさせるもの”を作り、“神戸のこどもたちを応援するモノ”」に決まります。
ここからは、自由な感性と発想力を持った大学生の独壇場!ぞくぞくとアイデアが湧き出てくる中で、実際に採用されたものはこんなアイデアたち。
神戸のシンボルをモチーフにしたい!→ポートタワーの形を再現!
ポートタワーの鉄骨の形はどう再現する?→ワッフルのくぼみがピッタリ!
ポートタワーの鮮やかな赤色はパン生地にどうやって着色する?→ベリークロワッサン生地を使用!
神戸といえば山→六甲山→六甲山牧場→六甲バター株式会社(本社神戸市)提供の瀬戸内レモンクリームチーズを使用!
そして、コポタワを1個販売すると、100円をこども支援に募金する「寄付つき商品」として販売することで、神戸の子どもたちを応援することに決定。
神戸らしさを詰め込んだ商品の方向性が決まり、次はプロモーションです!
8月にはコポタワのプロモーションについて考えるフェーズに入ります。「流行は若い世代から生み出される」という考えからSNSを中心にプロモーション展開していくことに。実際の投稿内容などを考えていく中で、イラストレーターの井上たつやさんのご協力のおかげでとてもかわいいキャラクターが誕生!その名もコポくん、タワちゃん。SNS展開に必須の魅力的なヴィジュアルが誕生したことでプロモーションも加速していきました。
井上たつやさんのInstagram、HPはコチラ
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9月にはコポタワの監修を担うイスズベーカリー本社で試作品試食会が実施されました。まず一口食べた学生から「とっても美味しい!」の声が続々!お味に間違いはないですよ…だってあのイスズベーカリーさんですから!(笑)
でも、それだけで終わらないのが学生のすごい所!美味しさを更に引き出すトッピングのアイデアや、販売時にオーブンで焼いてカリッとさせてみてはどうか?という提案も寄せられるなど、更に魅力的な商品を目指してブラッシュアップが行われました。
そんな貪欲な学生たちを導いてくれたイスズベーカリーの井筒社長は、「神戸でがんばっている方々と一緒に活動することで地域を盛り上げることができればと思い、積極的に活動しています。今回のプロジェクトは多くの学生がアイデアを出したおかげで、我々だけではできなかった商品を完成させることができました。参加してくれた学生さんの『これから』につながる機会になればうれしいですね。」と熱く語ってくれました。
地域活性化にも積極的なイスズベーカリーの情報はコチラから!
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7月からの長く濃い道のりを経て、神戸の地で販売されることになるコポタワ。販売ブースではたくさんの学生スタッフがテキパキと準備を行いながら、通りかかる人たちをどんどん呼び込んでいきます。
学生たちの積極性は「自分たちで作りあげた商品を知ってもらいたい!」という熱心な気持ちから生まれるもの。その熱意が伝わったのか、たくさんの人たちがコポタワ販売ブースで足を止めてくれていました。
「自分たちが考えた商品なので、『かわいい』という声が聞こえてくるとうれしいですね。色も形も一般的なワッフルらしくないので、『これは何?』と聞かれたりもしましたが(笑)、イスズベーカリーさんとのコラボだと知ると安心して買ってくださるお客様が多かったです。やっぱり昔から地元で愛されている老舗なんだなと実感しました」とKさんは話してくれました。
取材班もコポタワを実食!感想は…本当に美味しい!販売時にオーブンで焼くアイデアが大正解で、表面がカリッと仕上がります。中のもっちりした食感は生地の優しい甘みを引き出し、トッピングのドライフルーツやホワイトチョコの味わいと瀬戸内レモンクリームの爽やかな味の相性がバツグンでした。
このプロジェクトを通してKさんは、ビジネスにおいて「なんとかなる」という曖昧な考え方では通用しないということを痛感したそう。しかしそこで諦めてしまうのではなく、やりたいことを実現させるために考える続けることを学んだといいます。
そのきっかけは、採算や技術的に実現させることが難しいアイデアを出したときに、井筒社長が頭ごなしに「できない」というのでなく「なぜできないのか」という理由を説明してくださったことで、「じゃあこの部分を修正すれば…!」と思えたそう。
「お店に並んでいるどんな商品も、たくさんの人が関わりながら細かいところまで考えて作られているのだと思うと、これまでとガラッと見え方が変わりました。」と話してくれました。そんなKさんは継続的にBE KOBE大学に参加し、中心メンバーとして活躍しています!
一方、Tさんは初めて会うメンバーと一緒に作業することが刺激的だったそう。
「プロジェクトには100人以上参加していたので、ミーティングに行くたびに新しい人と出会いました。そのなかで人の意見を聞きながら、自分の考えも聞いてもらえるようなコミュニケーションスキルが鍛えられたと感じています。」
商品開発もプロモーションも、初めてのことばかりでしたが楽しみながら取り組むことができた!と力強く話してくれました。
2025年にはまた新たなプロジェクトが行われる予定ですが、KさんとTさんは「また絶対参加します!」と元気よく話してくれました。そして、この記事を見てくれたみなさんにもメッセージが!
「BE KOBE大学の募集を見かけたら、気軽に参加してくださいね!とても楽しいので、新しい体験がたくさんできると思います!」
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