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国家資格の社会福祉士・精神保健福祉士をダブル取得し、さまざまな理由で生きづらさを抱える人たちを支えたい

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特集

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2023.1.6

国家資格の社会福祉士・精神保健福祉士をダブル取得し、さまざまな理由で生きづらさを抱える人たちを支えたい

社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験合格を目指す社会福祉学科のNさん。授業や実習を通してさまざまな社会問題に直面するなかで、自分の目指す将来像が見えてきたと言います。夢の実現に向けて、どのように学びを深め、サポートを受けてきたのか聞きました。

福祉現場の実習で得た、多くの学びと精神保健福祉士になるという目標

――まずはシンジョの社会福祉学科に入学した理由を教えてください。

障がいをもつ友だちが身近にいたこともあって、将来は誰かの役に立てるような職業に就きたいと思っていました。社会的に弱い立場にいる人をサポートできないかと考え、福祉に関わる仕事にたどり着いたのと心理カウンセラーにも興味がありました。シンジョの社会福祉学科なら心理学と福祉を同時に学べると思い入学を決めました。

――社会福祉学科の授業では、どのようなことを学んできましたか?

1回生は英語などの共通科目を中心に履修し、専門的に福祉を学びはじめたのは2回生からです。授業では障がい者や児童、高齢者に加え、ひとり親家庭、生活保護、虐待、ヤングケアラーなど、さまざまな社会問題を多くの事例とともに学びました。

――福祉施設での実習もあると聞いています。具体的な学びについて教えてください。

3回生で受講した「社会福祉士援助実習」は、実習先として高齢者施設や児童養護施設、障がい者施設などから第3希望まで選ぶことができます。私は第1希望の救護施設で、利用者さんとコミュニケーションを取りながら個別支援計画の作成などを行いました。先生から指導いただきながら利用者さんを主体としたニーズの把握や支援のあり方を学びました。それと同時に生活保護の課題や障害への理解を深めることもできました。4回生では「精神保健福祉士援助実習」として精神科病院へ実習に行きました。社会的入院の背景にあるのは患者さんの病状だけでなく、退院後の行先がなかったり、家族との関係性が希薄であったりすることを知りました。精神保健福祉士の役割をはじめ、患者さんとご家族に対する支援のあり方や精神障害の特性、多職種連携など多くのことを学びました。この実習が精神保健福祉士を目指すきっかけにもなりました。

――実習を通じて、自身の発見や気づきにつながったエピソードを教えてください。

4回生の実習では、自分が「精神保健福祉士は、こうでなければならない!」といった理想に固執していたことに気づかされました。現場ではスタッフみなさんで課題を共有しながら解決し、患者さん一人ひとりの特性や気持ちに寄り添った対応をされていました。その姿を見ているうち、完璧にこだわるよりも自分の未熟さに向き合い、わからないことはわからないと率直に伝えることが長期的な関わりを意識した本当の意味での「誠実さ」だと教えられました。

多様なフィールドで活躍できる力が身につく社会福祉学科

医療や福祉の現場でより幅広い専門性を発揮できる力を身につけるための学びを提供。「社会福祉士」「精神保健福祉士」「介護福祉士」の3つの資格を目指すことができ、試験合格に向けたサポートも充実しています。

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実習での経験や大学での人とのつながりが、2つの資格取得を目指す原動力に

――2つの国家資格取得を目指そうと思ったのはなぜですか?

現在目指しているのは、社会福祉士と精神保健福祉士の国家資格です。シンジョは国家試験の合格率が高いと聞いていたのですが、入学当初は「受かったらすごいだろうな」「親孝行になるかな」くらいにしか考えていませんでした。でも実習を通じて福祉現場で活躍されている方々の姿を間近で見るうち、私もこんなふうになりたいと感化されました。当初は社会福祉士だけを考えていましたが、4回生の実習で精神疾患の方と関わったことで、視野や可能性を広げるためにも精神保健福祉士とのダブル取得を目指そうと思うようになりました。

――国家試験の勉強は大変だと思いますが、頑張る原動力となっているのは何なのでしょうか?

まず実習で多くの患者さんと関わり、支援者の立場を実際に体験できたことが資格取得へのモチベーションの維持と向上につながりました。もうひとつは1回生からの友だちの存在です。目指す資格が同じなので、悩みや辛さを共有したり、「お互い頑張ろう」と励まし合ったりできる大きな心の支えになっています。

――試験に向けて、シンジョの資格取得サポートをどのように活用していますか?

本格的に準備を始めたのは、3回生の実習を終えた2~3月ぐらいでした。シンジョの「国家試験対策室」のサポートで利用したのが、社会福祉士国家試験に向けた対策講義です。外部の専門講師が来られて、前期は試験の頻出項目や重要項目にポイントを絞り、基礎知識がしっかり身につくよう指導いただきました。後期は演習問題などで習熟度を確認しながら知識の底上げを目指します。木曜の開講日には必ず出席をして、メモは翌日までに見直すようにしています。

――自分が行っている勉強方法や、必携アイテムを教えてください。

勉強をするときは5年分の国家試験過去問解説集と大きめの付箋を常に机に置いています。過去問の解説を自分なりに要約して、それを書き込んだ付箋をページごとに貼り付けているんです。私は書かないと内容が頭に入らないタイプなので、この方法を実践しているのですが、どんどん付箋で分厚くなっていく問題集を見ると、自分の頑張りが目に見えてやる気が上がります。それから、私は切り替えが苦手なのでストップウォッチを使って勉強時間を設定しています。集中力や勉強の質が高まるのでオススメですよ!

合格は、将来の夢への第一歩

――大学生活での学びや経験などを通じて、身についた力や自分が成長したなと感じることを教えてください。またそれは、どのような体験を通じて培われましたか?

ひとつがコミュニケーション力です。私は今までかなりの人見知りでしたが、実習では自分からコミュニケーションを取りにいかなければならない機会が多くありました。試行錯誤しながらいろいろな方とお話しすることで、普段の会話や発表の場などでもあまり緊張しないようになりました。また講義や実習のなかで知らない事例と向き合うたびに、背景やアプローチ方法を積極的に考える探求力が高まったと思います。試験対策では勉強を習慣化したことが成績にも反映され、継続する力がついたと実感しています。

――卒業までにどのような専門科目を学びたいと思っていますか?

低所得者層と精神障害の分野について学びたいと考えています。社会福祉士援助実習で救護施設へ行ったのですが、そこでは精神障害の方が多く、それぞれ生活保護に至るまでの背景が異なり、さまざまな事情を抱えていることを知りました。そうした方々への支援のあり方や制度、サービスを考えるためにも、もっと専門的な知識を身につけたいと思ったんです。

――では最後に、将来の夢やプランを教えてください。

将来は社会福祉士・精神保健福祉士として、福祉現場のフィールドで働くのが目標です。さまざまな理由で生活に生きづらさを抱える人たちに誠実に寄り添い、身につけた正しい知識や技術で「この人になら安心して相談できる」と信頼していただける存在になりたいです。

2022年10月取材 ※取材時4回生

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