
特集
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2026.4.14
2025年11月8日、神戸市産業振興センターで開催された「ビジネスプランコンテスト」(主催:兵庫県中小企業診断士協会)において、心理学部心理学科3回生2名によるチームが、淡路島の観光課題に挑むユニークなビジネスアイデアで、見事グランプリを受賞しました。

当日は、応募総数62チームの中から最終審査に進出した6チームがプレゼンテーションを披露。チームは、『たまチャリでGO!乗って食べてまるごと淡路の旅』というビジネスプランで、「玉ねぎ型ヘルメット×電動自転車×島巡り」という新しい観光スタイルを提案し、審査員や観覧者の心をつかみました。
この挑戦のきっかけは、5月の連休明け。ゼミの先生が「ビジネスプランコンテストに出てみないか」と心理学科の学生たちに声をかけたことから始まりました。学生たちにとっては、学びを実践で活かす絶好のチャンス‼
テーマを考えるにあたりDさんは、大学生になって友人たちと訪れた淡路島での観光体験を思い出しました。

「バスで行ったんですが便数が少なく、アクセスも悪くて。獣道のようなところをぐるぐる歩き回り、移動ですっかり疲れました」
その経験が、「もっと快適に、楽しく淡路島を巡る方法はないか」という問いにつながり、アイデアの種が芽吹きました。
6月中旬、2名は先生の引率で、ほかのゼミ生たちとともに淡路島に足を運び、現地を視察。交通インフラの現状を肌で感じながら、地域の課題を探る視察でしたが、大阪出身のKさんは、「空気がきれいでご飯も美味しく、人の温かさに触れました」と淡路島の観光地としての魅力に改めて気づいたと言います。

視察前から、「未成年が使えること」を軸に、自転車や電動キックボードを検討していましたが、現地で交通量や坂道の多さを目の当たりにし、「電動自転車」に絞ることに。安全性を高めつつ、観光体験をより魅力あるものにするべく生み出したのが、淡路島名産の玉ねぎをモチーフにした「玉ねぎ型ヘルメット」。学生らしい遊び心と地域愛を込め、そのヘルメットと自転車には、「たまチャリ」という愛らしい名前を付けました。

視察を終えた2人は、すぐに一次審査に向けて準備を開始。レンタサイクル業者へ聞き取りしたところ、ヘルメットを被ってもらえないことが課題になっていると知り、「たまチャリならかわいくて映えるので、受け入れてもらえるのでは」と勢いがつきました。
兵庫県内のヘルメット着用率は、なんとワースト3位(※2024年度)。安全面はもちろん、たとえば、国の土地や施設に自転車を設置することになるかもしれず、法律遵守を徹底したかったとDさんは語ります。淡路島には本格的なレンタサイクル事業が進出しておらず、導入の余地があることに確信を深めつつ、ビジネス実現に向けた課題を洗い出していきました。

一次審査から力を入れて取り組んだ2人は、問題点を浮き彫りにしたパワーポイントをこの時点で30枚近く作っていたそう。結果はお盆にメールで届きましたが、「ドキドキしすぎて、なかなか開けなかった」と振り返ります。
無事に一次審査を通過し、少し気が緩んだ夏休み。そんな2人を吉川先生は、「優勝する気はないんか」と一喝。この一言が、2人の心に火をつけました‼
神女の魅力の1つは、先生との距離の近さです。先生方が日頃から親身に寄り添ってくれるからこそ、彼女たちは先生の厳しい言葉も素直に受け止められるのです。

最終審査に向け、兵庫県警やレンタサイクル業者へのヒアリングをはじめ、大学内で180人規模のアンケートなどを実施。マーケティング専門のゼミの先生に丁寧なご指導をしていただき、売上高と、固定費や変動費などを基に算出した「損益分岐点」のグラフに格闘しつつ、ターゲット分析や市場調査などの視点も深堀りしました。主催者の中小企業診断士にも相談に行き、ときには徹夜で資料を直しながら、プレゼンに磨きをかけていきました。

「特に苦労したのは、損益分岐点。授業で習ったものの実際につくったことはなく、先生に教えてもらいながら、前日まで修正作業に取り組みましたよ」とKさんは話します。
プレゼン当日まで、何度も練習を重ねた2人。発表順を決めるジャンケンで、なんとトリを引き当てることに。緊張のあまり、他チームの発表中は耳を塞いでいたというKさんも、本番では堂々としたプレゼンを披露。それもそのはず、ゼミではプレゼンをする機会が多く、実力が鍛えられているようでした。

先生のアドバイスを受け、会場参加型の“楽しさ”を前面に出したプレゼンは、審査員や観覧者の心をとらえました。「半年間、必死で取り組んできたことを形にできた。プレゼン中も手応えを感じていました」とDさんは振り返ります。もちろんプレゼン力だけではなく、ビジネス実現性や創造性、持続可能性などの評価も高く、2人は見事グランプリを獲得したのです。

今回の受賞をきっかけに、2人は「たまチャリ」の実現に向け、さらに意欲を燃やしています。大学で学んだ消費者行動やマーケティングなどの知識が、社会課題の解決に直結することを実感したこの経験は、今後の進路や人生観にも大きな影響を与えることでしょう。
「大学にいながら、社会のリアルな課題に取り組めること。そして、挑戦を後押ししてくれる先生がそばにいること。そんな環境があったからこそ、ここまで来られました」と2人。
地域を見つめ、心理学の視点を活かしながら、若者ならではの着眼点で課題解決に挑んだ心理学部の学生たち。彼女たちの挑戦は、大学での学びが社会とつながる可能性を示しただけでなく、淡路島観光の未来を照らしてくれるでしょう。
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