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神戸女子大学のWebマガジン「シンジョマグ」

好きなことを突き詰め、学びを深めていけば自然と将来のキャリアは見えてくる

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特集

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2023.1.6

好きなことを突き詰め、学びを深めていけば自然と将来のキャリアは見えてくる

高校生のときにブラジルに1年間留学し、コーヒーが大好きになったという国際教養学科のTさん。学科では語学に加え国際社会へ視野を広げ、好きなことや目の前の課題をとことん突き詰め続けた結果、コーヒー業界での内定を獲得しました。充実感を得た4年間の学びについてお話を伺いました。

目の前の目標に向けて努力して得た成果が、次のチャレンジのモチベーションに

――国際教養学科に進学を決めた経緯について教えてください。

中高生のときから英語が得意で、高校生のときにはブラジルに1年間留学するなど語学を積極的に学んできました。大学ではもっと進んだ形で英語を学びたいと思い、語学だけでなく国際的な教養を専門的に学べるシンジョの国際教養学科に興味を持ちました。実際にオープンキャンパスに参加し、留学が必須であることやアジアの言語を専門科目として学べるところにも魅力を感じましたね。

――英語以外の言語にも興味はありましたか?

はい。ブラジル留学の際に台湾人の友人ができたので、以前から中国語を学びたいと思っていました。国際教養学科の1、2回生では必須科目に「アジアの言語」があったので、そこで中国語を学ぶことにしたんです。アットホームな雰囲気のなか、クラスメイトと中国名で呼び合ったり、中国語で挨拶をしたり。授業は週2回でしたが、毎回、帰宅後はすぐに課題に取り組み、熱心に予習復習を行った結果、期末考査では満点を取ることができました。自分が頑張った証を残したいと思い、中国語検定にも挑戦しました。クラスメイトより上の級にチャレンジし、無事合格。自分の性格的に結果を出すことが次のモチベーションにつながるので、在学中は中国語だけでなくハングル検定やExcelの検定など、可能な限り幅広い語学や資格にチャレンジしました。

――必須である留学プログラムでもアジアへの留学を選んだそうですね。

2回生の必須である長期留学プログラムでは、台湾への留学を希望しました。留学プログラムは留学先の定員に対して希望者が多ければ試験と面接による選考があるのですが、無事に合格することができました。本当は1年間の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大によって2ヶ月弱で帰国を余儀なくされました。残念でしたが、少しの期間でも留学ができて良かったです。

――台湾への留学経験を通じて、どのような学びがありましたか?

異なる価値観や文化をもつ人々が共生することの難しさを感じました。2回生で「多文化共生論」という授業があるのですが、自分が当たり前と思っていたことが他人にとっては当たり前ではなく、それぞれの環境や価値観によって共生は難しいと学びました。そうした座学での学びが、留学によって目の前の現実とリンクし、輪郭をもって自分の課題として入ってくるような体験でした。同時に、海外文化だけが異文化ではなく、同じ日本においても隣人と自分の生活や価値観は違うので、それも多文化の共生と捉えることができると感じました。

――“共生”は現在の国際社会では重要なキーワードですね。

そうですね。例えば、私は1回生のときに「ジェンダー論」を受講したのですが、男女共同参画も共生のひとつの考え方と捉えています。学外研修では兵庫県立男女共同参画センターの講義を受けたのですが、ジェンダーに関して自分なりの意見をもつことは大切だと思いました。ジェンダーに関する法律や女性史、古くからの価値観から現代の価値観への変遷などについて学べたことは、これから国際社会を生きていく女性として有意義だったと思います。

グローバルに活躍できる人材を育成する国際教養学科について

語学力だけでなく、幅広い国際教養と世界に通じる対話力、情報処理能力を身につけ、さまざまな国際分野でリーダーシップを発揮できる女性・世界の平和と地球環境の未来のために協働する女性を育みます。

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在学中のすべての経験が未来につながっていると感じる

――就職活動をスタートさせる際、どのようなキャリアプランを考えられましたか?

総合職での就職活動が自然な選択でした。ジェンダー論の授業などを通じて、女性のキャリアについて考える機会をもてたことが影響しているのかもしれません。自分の女性としての人生観が少しずつ形成されていったように思います。また、自分の趣味であるコーヒーと大学での国際的な学びがリンクしたこともあり、コーヒーに関係する業界での就職活動を決めました。在学中には、コーヒーの知識を深めたいと思い、コーヒーソムリエの資格を個人的に取得しました。卒業論文でもコーヒーの2050年問題を取り扱うことに決めました。目の前のことに精力的に取り組むことで、大学での専門的な学びと自分の好きなことが自然とつながっていきました。

――コーヒーの2050年問題とはどういうものですか?

地球温暖化による気候変動によってコーヒー栽培に適した土地が減少し、2050年には現在のような生産活動を維持できなくなる可能性があるというものです。また、現在のコーヒー栽培には子どもたちの労働搾取の問題もあり、フェアトレードに取り組む流れもあります。卒業論文の執筆にあたり、フェアトレードに取り組む企業に取材をしたり、インターネットを活用した調査を行ったりしたのですが、その経験を活かして就職希望先をコーヒー豆の卸問屋かコーヒーショップを展開する企業に絞っていきました。

――内定先に就職を希望したのはどのような点に魅力を感じたからですか?

コーヒーに関わる業界で仕事をしたいと思い、卸会社とショップのどちらが自分に向いているかを考えていたとき、アルバイト先であるアパレルショップでの接客に楽しさややりがいを感じていることに気づきました。毎月行われる店舗の表彰制度で表彰されたことで、自分の接客は社会で認めてもらえるのではという自信もありました。それからはコーヒーショップを展開する会社の説明会に参加し、「カフェ・ヴェローチェ」や「カフェ・ド・クリエ」など個性豊かなコーヒーショップのブランドを展開するC‐United株式会社への就職を決めました。近い将来、海外出店の予定があると聞き、第1号店の店長になれるよう頑張りたいと希望しました。

――これまでの経歴や語学力を存分に活かせそうですね。頑張ってください!

ありがとうございます。以前、社長のお話を聞く機会があり、その際、海外進出の第1号店は台湾など日本から近いアジアの国から考えていると話されていました。台湾やコーヒーといった、自分がこれまで一生懸命取り組んできたことと一致して、運命の出会いのようでした。これまでの経験をしっかりとアピールした結果、4回生になる前の3月早々に内定をいただくことができ、とても嬉しかったですね。

――好きなものを突き詰めていった先に、将来の展望が見えていった感じですね。

どうせなら自分の好きなことを仕事にしたいとずっと思っていました。就職活動をスタートさせた頃には化粧品会社の説明会などにも参加したのですが、やはりコーヒーが好きだと改めて思って。就職活動や大学での学びを進めるうちに展望が開けていった感じです。これからシンジョを受験する皆さんも、今興味のあることに突き進んでいけば、必ず未来は見えてくると思います。      

2022年10月取材 ※取材時4回生

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