特集
1999
2022.11.14
神戸女子大学コーヒー同好会を立ち上げた代表者にインタビュー! 2022年10月29日(土)、30日(日)に神戸市の商業施設コトノハコ神戸で開催された、SDGsをテーマにしたコーヒーイベント「VOLCAFE COFFEE EXPO 2022」に本学のコーヒー同好会が参加しました。今回はその代表である管理栄養士養成課程4回生のMさんにお話を伺いました! ―コーヒー同好会を立ち上げられたきっかけを教えてください。 実は、昔はコーヒーが嫌いだったんです。高校2年生の時に父と行った喫茶店で飲んだものがとてもおいしくて、それ以来大好きに。その経験から本当においしいコーヒーをみんなに広めたいと思うようになりました。高校生の時は道具を家から持参して、休み時間に友達に振舞ったり、公民館などで振舞うことができるようなボランティアに参加したりしてたんです。そのような活動をより大きな規模で行いたいと思い、この同好会を立ち上げました。 ―コーヒー同好会にはどのような学生がいらっしゃいますか? 一言で言うと、探求心の強い学生が集まってくれています。私たちの同好会のメンバーのうち、9割ほどは好奇心からの入会で、入った当初はコーヒーの知識をほとんど持っていないんです。それでも入会後は、私の説明を真剣に聞いて議論してくれたり、外で飲んだコーヒーに関する情報を同好会に持ち込んできてくれたりと、とにかく知識を取り込もうという意欲を常に感じています。 代表Mさんと同好会のメンバーのみなさん ―コーヒー同好会では、普段どのような活動を? 普段は主に飲み比べを行っています。コーヒーは使用する道具や豆、挽き方や焙煎方法によって無数に違いが生じるので、この活動を行うことでその豆に最も適した淹れ方を研究しています。それ以外にも今回のように、なにかイベントがあれば積極的に参加しています。 学内では、随時希望者向けに見学会も行っています。 ―今回のイベントではどのようなコーヒーを? この『VOLCAFE COFFEE EXPO 2022』では17か国の豆から1つを選び、その魅力を最大限に引き出すことが求められています。今回私たちは華やかな酸味が特徴のホンジュラス産を選びました。そのため、酸味を活かしつつも、それが苦手な方にも飲んでいただけるバランスのいいコーヒーを提供しています。 ドライフルーツのような華やかな香りが漂う上品なホンジュラス産のコーヒー。一番の特徴といわれる酸味はフルーティで爽やか。 ―淹れ方にはどのような工夫を? 打ち合わせを始めた当初は、ハンドドリップでの提供を考えていたのですが、それだと淹れる人やタイミングなどにより味が安定しませんでした。そこで『エアロプレス』という専用の抽出器具を用いて、抽出にかかる工程数を減らしブレを最小限にしています。他にも雑味を抑えるために『フジローヤル みるっこ』という微粉(雑味の原因)が出にくい電動ミルを用いて豆を挽いて、より多くのお客様に美味しいコーヒーを提供できるようにしています。 ―今回のイベントは全国各地の大学のコーヒーサークルが参加しています 今回のイベントは私達を含めて全国から17大学が参加しています。それぞれの大学が選んだ豆の特徴を最大限に引き出すために研究し、今日を迎えているのでどこの大学のコーヒーも本当に美味しいです。他大学のコーヒーサークルの方もコーヒーへの熱量がすごいので刺激を受けますし、色々な情報交換が出来ています。これまでも近隣の他大学との交流はありましたが、今日をきっかけにもっと交流を広めていきたいですね。 ―今後の目標を教えてください 今までは同好会の活動を通して、より多くの人たちにコーヒーを飲むきっかけを作りたいと思っていたのですが、将来は、在学中に取得予定の管理栄養士の資格を活かしてコーヒーコンサル業を行い、街中にあふれるコーヒーの質をさらに底上げしたいと考えています。そのためにはまず、バリスタの大会で優勝して影響力をつけたいと思います! 『人と人が珈琲で繋がる、広がる』をモットーに、精力的に活動するシンジョのコーヒー同好会。今後の活動予定などは同好会Instagramからチェックしてくださいね!
キャンパス
2120
2022.4.3
第2回関西学生大会で優勝に輝いた神戸女子大学スポーツウエルネス吹矢部。関西制覇に挑戦し続けるシンジョチームはテレビなどにも出演し、いまや大学を代表する団体の一つと言っても過言ではありません。3年前まで同好会だった彼女たちはいかにして今の地位を築いたのか。その秘密に迫ります。 同好会から部活に昇格!その影にあった想いとは…… 今回の取材に対応してくれたのは部長・Mさん、副部長・Tさん、会計・Nさん、部員のMさん、Yさん、Fさん。いずれも家政学部家政学科の4回生です。 スポーツウエルネス吹矢を知っていますか。5~10m離れた円形の的に対し、息を使って矢を放ち、合計得点を競うスポーツです。 日本スポーツウエルネス吹矢協会によると、全国には小学生から90代まで約5.7万人の愛好家や競技者がおり(2018年協会取材記事参考)、年齢や性別、服装などの制約がない、手軽な生涯スポーツとして人気を集めています。 中高年が中心となる選手層の中で、期待の若手チームとして注目されるシンジョ吹矢部ですが、同好会から部活に昇格したのはわずか3年前。今では取材やテレビ出演が続く知名度を誇っていますが、その躍進を支えたのは地道な普及活動でした。入学後、未経験ながら「面白そう」という好奇心に突き動かされるまま、そうそうに同好会に在籍した部長・Mさん。すでに当時から関西学生大会で入賞するほどレベルの高いチームでしたが、親切な先輩たちに囲まれ、次第に吹矢の魅力にのめり込むようになりました。しかし1回生が自分ひとりという環境には寂しさを感じることも。 「楽しいし、先輩たち優しいし、顧問の先生もあんまり来ないし、ほんわかしているから来ん?」 クラスメイトたちに明るい表情で声を掛け続けましたが、その背景には達成感や、努力を共有する仲間が欲しいという切なる想いがあったと言います。 まず1年目で現副部長でのTさんと会計・Nさんが、続いて2年目にMさん、Yさん、Fさんが所属。メンバーの増加は喜ばしくこそありましたが、次は人数分の道具整備という問題に直面してしまいました。吹矢競技は服装こそ自由ではあるものの120cmの全日本協会公認筒(ジュニアは100cm)、矢、25cm四方の的は必ず揃えなくてはなりません。そんな折り2019年に、活動実績が認められ、晴れて部活に昇格することに。そこからは学友会から部費支援を受けられることが決まり、競技環境が整うようになりました。 関西学生大会団体優勝!競技を楽しむ姿勢が強さの秘訣! 同年開催された、第2回関西学生対校スポーツウエルネス吹矢選手権大会にてシンジョチームは団体優勝、個人準優勝という好成績を収めました。短期間で上位入賞するためには、筋力トレーニングや走り込みなど、さぞや厳しいトレーニングの日々だったのではと尋ねると、なんと練習は“ひたすら吹く”だけ。 「私を含め全部員が未経験者ですが、潜在的な吹矢能力が高かった。入部当初から全員が的に当てることができた。」 部員たちはセンスが良いと部長・Mさんは語ります。ゼミで行った調査によると、未経験者では的まで届かない例もあったそうです。関西学生大会個人優勝の経験がある副部長・Tさんが試合会場の様子を「張りつめた空気。メンタルの状態が結果を左右する」と教えてくれました。 普段の練習とは異なる雰囲気が過度の緊張を引き起こし、筒の構えを正しい軌道から外したり、矢入れの動作に震えを生じさせたりするとのことでした。 解決法については「無になるしかない。私は私。周りは関係ない。」と語るYさん以外は、焦ったら焦りっぱなしと笑います。 「焦ることも、悔しい想いも、楽しむことが大切」とMさん。 「まだ創部3年目の私たちにとってパフォーマンスの分析や戦略はこれからというところ。まずはウエルネス吹矢という競技を楽しみ、その先で”優勝”に繋げることが大切」という部長・Mの言葉に部員たちは深く頷きます。 シンジョから地域へ!『もっと楽しい』が動かすこと 「優勝を大前提に置いて、意地と根性で追い込むことも強化の一つかもしれないけれど、必要以上に切羽詰まった練習をしなくても絆は生まれるし、練習の充実度に差はない。」と部長・Mさんはスポーツ界の現状をも指摘。仲間と共に日々を丁寧に積み重ねることでチームワークが生まれ、悔しさを共有して、一緒に前に歩き出すことはモチベーションを向上させると考えます。 現状の先にある『もっと楽しい』を目指して努力をする姿勢は、地域とのつながりにも活かされています。ボランティア活動の一環として、高齢者のコミュニティを訪問し開催した体験会をきっかけに吹矢教室に通い始めたという人も。健康に高い意識を持つ年代にスポーツの楽しさを伝えられたことは、競技生活の自信となりました。 仲間がいたら楽しいだろうなと、軽い気持ちで始めた部活動勧誘でしたが、今の目標はより高い戦績、そして学内の競技人口を増やすこと。シンジョスポーツウエルネス吹矢部は翌週に第4回関西学生大会を控え、2019年以来2度目の関西制覇を狙います。(※1月10日現在結果集計中)