特集
1556
2021.4.22
被服や住空間の企画・デザインを学び、実際にプロダクト制作にも取り組む家政学科。
色彩学や人間工学、環境負荷軽減を専門とする大森ゼミでは、卒業研究の一環として、「みつろうラップ」の制作に取り組んでいます。
前編では、みつろうラップとはどんなものかということと、須磨離宮公園とのコラボプロジェクトや家政学科 大森正子准教授のインタビューをご紹介!
みつろうラップとは、綿でできた布にハチの巣から採れる蜜蝋(ワックス)を染み込ませた、天然素材由来のラップのこと。繰り返し使えて、捨てても土に還ることから、プラスチックごみの削減につながるアイテムとして、世界的に注目を集めています。カラフルでかわいいだけでなく、機能性も抜群。
適度な通気性と、蜜蝋の保湿・抗菌作用で食材を優しく守る、すぐれものなんです。
本プロジェクトは、須磨離宮公園の「bee kobe」プロジェクトと協同した取り組み。
公園から提供された蜜蝋を利用して、みつろうラップの制作を目指しています。
大森ゼミでは採蜜を行う際に出る蜜蝋に注目し、みつろうラップとして再利用することを提案。土台となる布の染色には、公園の整備時に剪定されたバラを利用し「地産地消のみつろうラップ」をつくることに成功しました。
公園内で養蜂に取り組むことで地域の活性化を図ろうと、2018年に発足した須磨離宮公園の独自プロジェクト。公園の花々の蜜から生まれたハチミツは「Rikyu Honey」と名付けられ、地域の方々に親しまれています
身についたのは、確かな“実践力”。
学生たちが一番苦労したのは、みつろうラップの実制作と、イベントの実施だと思います。ラップを何度も試作したり、イベントに人を呼ぶためにSNSの活用や、チラシを配りに行ったり……。研究を通じて、学生たちの“自ら動き、実践する力”が高まったと感じています。
調査〜企画・提案〜実制作まで、学生の力で達成。
みつろうラップ制作に必要な調査や企画は、すべて学生たちが行いました。須磨離宮公園のバラで土台の布を染色することや、研究内容をSDGsと結びつける考え方は、学生たちが提案してくれたもの。提案のクオリティの高さに、正直驚かされました。
学生が生みだした「地産地消のみつろうラップ」を
須磨の街の活性化につなげていきたい
偶然の出会いからはじまったこのプロジェクトでしたが、最終的には、学生の自主性を飛躍的に高めてくれる卒業研究となりました。現在は3回生がプロジェクトを引き継いで、新たなみつろうラップを制作予定。ゆくゆくはみつろうラップの土台となる布も、地元の特産である「播州織」でつくるなど、より「地産地消度」を高めたみつろうラップを生みだすことが目標です。これからも、学生の企画・実践力を活かした研究を通じて、神戸女子大学から地域活性化の輪を広げていきたいと考えています!
みつろうラッププロジェクトの完成までの道のり、家でできるみつろうラップの作り方、ワークショップの模様やそのほかのプロジェクトをご紹介している後編はコチラ>>
※ 記載している情報は、2020年12月取材当時のものです。
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