キャンパス
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2022.12.1
高校卒業後、ファッション系専門学校へ進学するつもりがシンジョへ入学したことをきっかけで、4年間で人生がガラリと変わったという、家政学科4回生のNさんにインタビュー。後編は3回生から現在、そして未来へと続くお話です。<前編をまだお読みでない方はコチラ> 海外留学をしてみたら、多様性に触れて人生観が変わった 3回生になる頃には通常のキャンパスライフに戻り、卒業へ向けて順調に学びを進めていたNさん。4回生の8月には念願だった海外留学を果たします。 「高校時代、留学のチャンスがあったのに挑戦しなかったことをずっと後悔していて、大学に行くなら今度こそ実現できればと思っていました。語学を学ぶだけではなく、海外の人のマインドにも触れてみたくて。ファッションも日本と全然違って弾けている印象があったので、実際に見て感じてみたかったんです。本当は2回生の時に参加するはずがコロナ禍で中止になってしまい、余計行きたい気持ちが高まっていたので、4回生で留学できると知った時は即決しました。」 シンジョは学部を問わず全学生が対象となる海外留学プログラムが多くあるため、誰でも海外留学を経験できます。Nさんが参加したのは、ハワイ大学での1か月間の英語研修。研修中はハワイ大学の近くにある「神戸女子大学ハワイ・セミナーハウス」に滞在し、職員のサポートを受けながら留学生みんなで共同生活を送れる安全性も魅力です。 写真 左からNさん、セミナーハウスでルームメイトだった英語英米文学科4回生Sさん 「留学中、午前中は英語のスピーキングの授業、午後はフリータイムの毎日でした。シンジョの留学生仲間に加えて、韓国からの留学生や、交流会で知り合ったハワイ大学の学生と一緒にいろんな経験をしました。ランチの後そのまま近くのビーチで遊んだり、ドライブに行ったり。とにかく毎日予定を詰め込んでいましたね。」 現地の学生と仲良くなると、あっという間に交流の輪が拡大。日本に興味があるという人も多く、上手に英語が話せなくても、優しく積極的にコミュニケーションをとってくれたそう。こうして同世代に限らずさまざまな人と出会えたことが、Nさんのその後に大きな影響を与えました。 「例えば、ハワイ大学を卒業してアクション俳優になった人や、私たちよりずっと年上なのに大学生として勉強を始めた人、4年にこだわらず納得いくまで大学に残って学び続けている人など、いろんな生き方の人に話を聞けました。日本の場合、4年間で卒業したら、企業に就職するのが一般的ですよね。でも、そうじゃない進路もたくさんあるんだなって……。」 そして、Nさんは大きな決断をします。 「留学前は普通に就職活動をしていましたし、ちょっと違う進路をとるにしても、大学院進学を考えていたくらい。ほんの少しだけ海外で生活してみたいという気持ちもありましたが、あまり現実的ではないという自覚はあったので黙っていたんです。でも、世界にはいろんな生き方の人がいると知って、『だったら私ももっとチャレンジしたい!』と。大学卒業後は、ワーキングホリデーを利用してイギリスへ行くと決めました。」 現地で英語を学びながら、ファッションをはじめとしたヨーロッパ独自の文化に触れ、感性を磨きたいというNさん。帰国後は経験を活かし、デザイナーか、スタイリストか、はたまたブランドプロデューサーか。何らかの形で、ファッションの世界で活躍することが目標です。 未来の自分へ贈りたい、最幸のウエディングドレス作り 大きな夢を抱き、現在Nさんは卒業制作の真っ最中。被服製作がテーマの十一(じゅういち)先生のゼミに所属し、ドレス作りに打ち込んでいます。 「十一先生のゼミは、思い思いのドレスを作り上げることが目標。私は純白のウエディングドレスに挑戦していて、マーメイドラインで裾フレアがポイント。派手な装飾はなくシンプルに、総レースで上品に魅せるドレスを目指しています。これまで授業の課題でジャケットやスカートを製作したことはありましたが、こうしてデザイン、型紙作り、生地の選択、縫製も、全て一から自分の手で行うのは今回が初めて。大変ですが、やりたいように自由に製作できるのはとても楽しいです。」 十一先生は、自分の好きなものづくりに生き生きと取り組むゼミ生たちを温かく見守りつつ、困った時には相談に乗り、的確なアドバイスをしてくださる、とても心強い存在です。 「ドレスが完成したら大切にしまっておいて、いつか自分の結婚式で着るのが夢です。その姿を、シンジョに進学するよう導いてくれた両親や親戚、そして恩師である十一先生に見ていただけたら幸せですね。」 十一先生とNさん シンジョで過ごした4年間で世界が拓け、たくさんの夢を見つけたNさん。「今となっては、本当にシンジョに進学して良かったと思っています。十分な時間と恵まれた環境の中で、いろんな学びに触れられたこと、いろんな人と出会えたこと、留学をはじめいろんな経験ができたこと、すべてシンジョじゃないとできなかったことなので」と、笑顔で力強く語ってくれました。
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2022.12.1
今回は、ファッション系専門学校へ進学するはずがシンジョへ入学したことをきっかけに、思ってもみなかったことだらけの4年間で人生がガラリと変わったという、家政学科4回生のNさんにインタビュー。まずは前編、入学前から2回生の頃までを振り返ります。 専門学校から大学へ進路を変えたら、視野が大きく広がった 小学生の頃から自分で着たい服を選んで楽しむファッション大好き女子だったというNさん。高校卒業後は服のデザインや製作を学べる専門学校への進学を決めていました。ところが、両親や親戚のすすめによって、最終的には大学進学の道へ。 「正直、大学よりも専門学校のほうが好きなことだけに時間をかけて学べると思っていたので、あまり乗り気ではありませんでした」とNさん。 「それでも、入学予定だった専門学校が3年制なのに対して、シンジョの家政学科は4年制。詰め込みの3年間よりも1年余裕があると考えれば、その時間を有効に使っていろんなことができるのかなと。なるべくポジティブに気持ちを切り替えました。」 1~2回生は一般教養と並行して、家政学の基礎を幅広く学ぶカリキュラム。2回生の終わりにコース選択を行うため、それまでは被服デザイン科学、住空間、生活マネジメントの3コースに関わる授業をまんべんなく受講できるのです。 「私はもちろん被服一択でしたが、それでも他のコースに関係する授業が意外と面白くて。インテリアの授業は自分の部屋作りの参考になるし、経済の授業は将来必ず役立つような家計や投資のことを学べるし。どの授業も興味深く、『視野が広がるとはこういうことか!』 と実感しましたね。それに、クラスメイトみんなそれぞれ興味のあることが違うので、一緒に話しているだけでもいろんな価値観に触れられて刺激になりました。」 コロナで日常が閉ざされたら、趣味の世界が広がった こうして楽しいキャンパスライフを送っていた2回生の春。新型コロナウイルス感染拡大のため、授業はほぼ全てオンラインになりました。 「画面越しだとどうしても伝わりづらい部分が多く、最初の頃はかなり消極的になっていました」というNさんですが、すぐに持ち前のポジティブ精神を発揮。 「通学もアルバイトもなくなって余裕ができたので、それまで時間を割いてこなかった自炊を頑張ってみたり、雑誌をたくさん集めて流行りのファッションデザインやコーディネートを研究したり。誰かに直接教わるのが難しい状況で、自分ひとりでも調べて学んで、何かスキルアップできることはないか模索していました。」 その中でも、一番ハマったのがインスタグラム。毎日の手作りごはんやファッションコーデ、たまに友達と出かけた時に撮った写真などに加え、例えば推しのアイドルグループが雑誌の表紙を飾ったら映えるように撮影してアップするなど、自分の趣味や好きなものを積極的に発信しました。 友人との外食のワンシーンの投稿 「写真の撮り方やオシャレな加工方法、効果的なハッシュタグの付け方は、独学でマスターしました。はじめはけっこう苦戦しましたが、慣れてくると自分が『こう見せたい!』と思う通りにできるようになって、どんどん楽しくなりました。 Nさんのインスタ力がアップすればするほど、フォロワーも増加。コロナ禍で家に閉じこもりがちになった一方で、特に同じアイドルを推すファン同士のネットワークがどんどん広がったといいます。 「年齢も住んでいる場所も関係なく、たくさんの友達ができました。少しずつ外出できるようになってからは、フォロワーの人と実際に会って話してみたり、そこから一緒にライブや旅行に行ったり、東京に遠征した時は現地のフォロワーの人の家に泊めてもらったことも。普通に生活していたら絶対に出会うことがなかった人たちとの輪が広がったのは、ほんとにインスタさまさまです。」 後編へ続く。