保護者の方にもおすすめ
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2024.9.19
神戸女子大学の特徴のひとつに、2024年度から始まった『自分色パレット』(正式名称:テーマ型ユニット)があります。 『自分色パレット』とは… 学生が興味をもった「知りたいこと」について、所属する学科以外で開講される講義を受講することができる制度です。自分が所属する学科の講義≒専門分野での学びに加え、所属学科以外の講義から培った知識を合わせることで違った視点でモノを捉え、考える力を養うことができます。 今回はその制度を活用して充実したキャンパスライフを過ごしている史学科Nさんのインタビューを紹介します! CASE3 史学科Nさん(3回生) ×日本文学史 ――自己紹介を兼ねて、入学した理由を教えてください。 私は史学科というざっくり言うと歴史を学ぶ学科に所属しています。高校生のときから将来は文化財に携わる仕事に就きたい!と思っていたので、学芸員資格を取得するために入学しました。 ――『自分色パレット』では何を受講したのか教えてください。 「日本文学史」という日本語日本文学科の講義を受講しました。平安時代の書物や文化に興味があったことが受講した動機です。周囲はもちろん日本語日本文学科の受講生が多いのですが、サークルで知り合った友人と一緒に受講しています。学びとは別の話ですが、友達の友達と知り合うことが出来て交友関係が広がりました。人とコミュニケーションをとることが好きなので、そこも嬉しかったポイントですね! 講義の内容は先生が文学作品のことを次々に解説してくださるのですが、その講義内容が濃密なんです。その作品が生まれた時代背景や流行などの情報もスーッと頭に入ってくるわかりやすい解説で、これまで知らなかった新しい知識がどんどん増えて刺激的でした。また、別の講義にはなりますが、実際に能や狂言を観る機会があったことも印象に残っています。 ――文学作品についての新しい知識を得たことや、「伝統芸能」と言われる能や狂言を実際に観たことで、ご自身にどんな影響がありましたか? 学芸員という職種は博物館の中にいる専門職で、館内の展示品一つひとつを深くまで知っておく必要があります。そのためには現物を観たり触ったり…自分が体験できるものは体験して理解することが大事だと実感しました。あの迫力は文字だけでは表現しきれません! そして、数百年前の史料や文学作品、伝統芸能がこの令和の時代に現存していることを当たり前と思わず、伝統やモノを後世の時代まで残すことを最優先にしてくださった方々に感謝しないといけないと改めて感じました。 これまで自分の中で、博物館へ行った時に綺麗だなとか漠然とすごいな、と思うだけだった部分がありました。今回の学びを経験したことで、作品を作り出した人の思いや、史料の保全や伝統を繋いてきてくださった先人の方々の思いを受け継ぎ、私もまた後世に伝えていきたいという気持ちが強くなりました。 ――素敵な学芸員になって、今後の活躍を楽しみにしています!最後に…自分の将来像はどんな風に描けそうですか? シンジョに入学して成長したと感じることは「何事も体験してみる」という姿勢だと思っています。実は今、今回の文学作品に触れたこともきっかけになって、趣味の範疇ですがちょっとした小説とかを書いてみたりしているんです。他にも…遺跡発掘のアルバイトには募集がかかればチャレンジするようにしていて、その発掘で出てくるような土器やハニワをミニチュアサイズで作って飾ってみたりも。 これからの人生でも新しいことを知って、自分でやってみることでどんどん新しい感覚を身につけて生きていきたいと思っています。何事も前向きに、挑戦する人であり続けたいですね。 その他の自分色パレットの記事はこちら CASE1 国際教養学科×米文学史(英語英米文学科)CASE2 社会福祉学科×マーケティング(心理学科)
保護者の方にもおすすめ
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2024.9.19
神戸女子大学の特徴のひとつに、2024年度から始まった『自分色パレット』(正式名称:テーマ型ユニット)があります。 『自分色パレット』とは… 学生が興味をもった「知りたいこと」について、所属する学科以外で開講される講義を受講することができる制度です。自分が所属する学科の講義≒専門分野での学びに加え、所属学科以外の講義から培った知識を合わせることで違った視点でモノを捉え、考える力を養うことができます。 今回はその制度を活用して充実したキャンパスライフを過ごしている国際教養学科のKさんにインタビューした内容を紹介します! CASE1 国際教養学科 Kさん(2回生)× 米文学史 ――自己紹介を兼ねて、入学した理由を教えてください。 私は幼い頃に英会話を習っていたことがきっかけで、海外の歴史・文化に興味をもっていました。高校生のときにK-POPのグループを好きになって、韓国語の授業を受けたりしていて、とにかく海外の色々な国に行って勉強したい!という気持ちが強かったです。シンジョに入学した決め手は留学プログラムの充実具合でした。将来は海外で働くことを目指して、国際教養学科でアジアや欧米の国際情勢や歴史的な背景、語学などを勉強しています。 ――『自分色パレット』では何を受講したのか教えてください。 「米文学史」という英語英米文学科の講義です。アメリカの文学作品や映画を通して、アメリカの歴史的・文化的な背景を詳しく知ることが出来ました。所属している国際教養学科の講義で色々な国の文化や言語を学んできたので、アメリカと諸外国の違いがハッキリ感じられたのですごく充実していました。 ――アメリカとそれ以外のたくさんの国、「世界」を深く学べた訳ですね。 そうですね。講義で知ったアメリカのことは同じ学科の友達に自信をもって話せるぐらいに知識を深めることができましたし、「他の国のことももっと知りたい」と自分の意識も変わりました。世界に、そして日本にも目を向けてアンテナを張って生きることが大切だなと感じるようになり、行動も変わりました。 ――これまでよりも貪欲になった? 色々な国の文化や言語を勉強してきたんですけど、日本でいま起こっていることとか、日本の歴史的なことで知らないことがやっぱりあるんですよね。そう思ったときに「母国のことを知らないのに世界のことなんか学べる訳がない」と思って、自分から知ろうとしなきゃ!と行動が変わりましたね。今は通学時間にニュースアプリで国内外のニュースを見て、調べる習慣が身につきました。調べてもわからないことは大学に着いてから先生に質問したりしています。 ――勉強が楽しくなっている感じがすごく伝わります! 今回、私が受講した「米文学史」は所属している国際教養学科の学びと似ている部分が多くて、学びが繋がった感覚がとてもありました。 でも次は看護学科の講義とか、全然違う分野の講義を受けてみたいなと思っていて。 日本の医療を学ぶことができたら、「じゃあ海外の医療ってどうなんだろう」とまた知りたいことがどんどん増えると思うんです!それをネイティブの先生に聞いてみたり、留学先で聞いてみたり…なんか想像するだけでワクワクしてきます! ――分野に捉われず色々なことを学べると、自分の可能性が広がっていきますね!最後に…自分の将来像はどんな風に描けそうですか? ハッキリとこんな仕事をしたい!というイメージはまだないんです。でも、例えば世界には貧しいといわれているような国もあるので、そのような国が豊かになるために活動してみたいなと思います。そのためには、今学んでいる日本や海外の文化、インフラや政策だけじゃなく「自分色パレット」を活用して、医療であったり福祉であったり…神戸女子大学で学べるたくさんの分野を吸収して、色んな知識の引き出しを持つ人を目指したいです! その他の自分色パレットの記事はこちら CASE2 社会福祉学科×マーケティング(心理学科)CASE3 史学科×日本文学史(日本語日本文学科)
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2024.9.19
神戸女子大学の特徴のひとつに、2024年度から始まった『自分色パレット』(正式名称:テーマ型ユニット)があります。 『自分色パレット』とは…学生が興味をもった「知りたいこと」について、所属する学科以外で開講される講義を受講することができる制度です。自分が所属する学科の講義≒専門分野での学びに加え、所属学科以外の講義から培った知識を合わせることで違った視点でモノを捉え、考える力を養うことができます。 今回はその制度を活用して充実したキャンパスライフを過ごしている社会福祉学科Kさんにインタビューを実施しました! CASE2 社会福祉学科Kさん(3回生) ×マーケティング ――自己紹介を兼ねて、入学した理由を教えてください。 私は昔からずっと「人の役に立ちたい」と思っていて、高校生の時に社会福祉というフィールドを知り、これなら人の役に立つ仕事に就けると思って社会福祉学科に入りました。今日は人見知りで緊張しています…よろしくお願いします。 ――『自分色パレット』では何を受講したのか教えてください。 「マーケティング」という心理学科 の講義を受講しました。元々、マーケティングというと「なんとなくこんな意味合いかな」というぐらいの認識だったのですが、これから社会に出て生き抜いていくためにはしっかり理解して身につけておくべき学問だなと思ったので受講しました。 ――先ほどの自己紹介で「人見知り」とありましたが、違う学科の講義を受講することに抵抗はありませんでしたか? やっぱり受講生の大半は自分と違う学科で、講義を担当する先生も今まで関わったことのない先生だったので不安はありました。でも、社会に出るにあたってマーケティング力はやっぱり必要だなと思ったので「自分のためにここは動かないと!」と決心しました。いざ受講してみたら、グループワークがたくさんあったおかげもあって友達もすぐできましたし、先生もすごく気にかけてくれていたので、すぐ馴染むことができて楽しかったです。 ――不安は杞憂に終わったわけですね。社会福祉学科の学びと「マーケティング」を今後にどう活かせそうですか? 実は昨年、所属している社会福祉学科の講義で各種保険制度や保険料について学んだときに「関連した資格を取得できるぐらいやってみよう」と決めて、ファイナンシャル・プランナーという資格を取得しました。 そのことがきっかけになり、就職活動の希望業界が変わったんです。今は自分が育った地元地域に住んでいる方々の生活に対して、お金や保険などの面から役に立つことができる金融業界に興味を持ち就職活動をしています。金融機関の仕事はさまざまな業種の法人や個人の方が顧客になるので、「マーケティング」で学んだことは自分の強みになると思います。 ――「人の役に立ちたい」という考えは変わらず、希望業界が変わったんですね。 「福祉」と聞くと介護を思い浮かべることが多いと思いますが「すべての人が抱える問題や不安を取り除き、生活を豊かにすること」が福祉の本質です。私は金融業界からもその福祉の本質に寄与して「人の役に立つ」ことができると考えています。 ――分野に捉われず色々なことを学べると、自分の可能性が広がっていきますね!最後に…自分の将来像はどんな風に描けそうですか? 私は社会福祉にまつわる実技、法制度だけでなく、人が抱えている本当の問題や本音に触れるために必要なことを学ぶことができました。それに加えて、マーケティングの観点で人やお金の動き、流れを考えることができるようになりました。 自分の将来像としては…うまく一言でまとめられないんですが、どんな場所でも活躍できる「視野が広いかっこいい女性」になっていくと思っています。シンジョで過ごした時間のおかげで自分の考え方がガラッと変わりましたし、自分のことが好きになれました! その他の自分色パレットの記事はこちら CASE1 国際教養学科×米文学史(英語英米文学科)CASE3 史学科×日本文学史(日本語日本文学科)
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2023.6.14
幅広い分野で専門的な学問を保有する神戸女子大学。2024年から学生が所属する学部・学科、そしてキャンパスを超えて自由に履修することができる授業『テーマ型ユニット』が始まります。今の時代に求められる新しい学習形態、そして女子大学としての役割について、教務部部長の砂本文彦先生(家政学科教授・写真右)、教務部次長であり『テーマ型ユニット』の推進役の曽田里美先生(社会福祉学科准教授・写真左)にお話を伺いました。※『テーマ型ユニット』は神戸女子短期大学の学生も履修できます。(3・4年次配当科目を除く) 神戸女子大学の豊かな教育資源を活用し、学習の選択肢拡大と他学科との交流を Question1. 『テーマ型ユニット』を発案した動機を教えてください。 砂本「本学の授業の特徴に、担当教員による柔軟な授業展開や、アクティブラーニングなどの手法で内容の充実化を図り、学生の興味関心と学びの主体性を高める授業形態があります。2024年から始まる『テーマ型ユニット』は、所属するキャンパス・学科・学年を問わず、学生自身が興味関心の赴くまま学習機会を得られる制度です。学生にとって、より自分自身の興味や潜在的な可能性の発見につなげられる学習形態であると思います。 『テーマ型ユニット』神戸女子大学が誇る11の学科が擁する専門性の高い教員陣の授業のうち、全学に開かれたオープン科目(学科や学年を問わず、履修可能な授業)をテーマごとに「ユニット」としてまとめたもの。履修登録の際には、そのユニットの授業を履修することでどのような能力を身に付けることができるかを明示し、多様な学生に履修後の自分がイメージしやすいようにします。 曽田「学習の選択肢が増えることは、知的好奇心が広がるきっかけになります。もちろんアイデンティティの基礎となる、自身が所属する学科の専門科目をしっかり勉強するのも大事。しかし専門知識や技術・技能を、より適切に認識し、判断する力を身につけるためには他者や他学科など自分とは異なる領域との関わりが必要です。」 砂本「これまで他学科の授業を選択するのは授業間の空き時間を埋めるためや、卒業単位を取得するため…という意見が多くを占めていることもあったと思いますが、これからは学習のモチベーションを高めるきっかけになってほしいと思います。他学科の授業を履修するのは勇気が要るかと思いますが、総合大学である神戸女子大学には、新しい自分になれるチャンスが溢れているんです。」 他学科・他学年との共同学習によって拡大する学習領域。授業には常に新鮮な刺激を。 Question2. 『テーマ型ユニット』はどのような内容になるのでしょうか。 砂本「『テーマ型ユニット』は、学生自身が学び方をカスタマイズできることがポイント。他大学にあるようなメジャー(主専攻)に対するマイナー(副専攻)ではなく、学生自身の知的関心に沿ったユニットを自由に選択することで、神戸女子大学だからこそできる、自分らしい学びのデザインが可能です。」 曽田「これまではキャンパスの立地的な条件や学習の必要性の点などから他学科の授業を選択しづらい現状がありました。しかし、現代社会は非常に複雑で高度化しており、最近ではAIの生成技術なども注目されています。そのため、これからは専門知識以外に、自身の関心に合わせた幅広い知識や経験を通じて、多角的にものごとを見通す力が必要になるでしょう。神戸女子大学には11学科の専門領域がありますので、これらを『テーマ型ユニット』として、学生に提供していくことで、学習のきっかけや個々の学生が四年間の学びの中心となる目標を見つけられるようにしています。」 2024年4月から稼働する16のユニットのうち、いくつかを紹介。 ユニット名 歴史学と民俗学から日本や世界の歴史を探る 「歴史学」の講義では、ヨーロッパの古代・中世史とアジアの近世・近代史のトピックから、現在へのつながりを探ります。また「民俗学」の講義では、日常生活の中から問いを見出し、それを明るく生きがいのあるものにするためにはどうすればよいかを、日本の歴史や文化に即して考える。 ユニット名 健康と環境の視点から未来のQOLを考える 私たちの未来を考える際、未来における生活の質(QOL)は重要である。しかし、現在も感染症などの問題や気候変動など環境など様々な問題に直面している。地球規模からコミュニティレベルで起こっていることについて理解を深めると共にその解決方法についても授業を通して考える。 ユニット名 老化と認知症を理解して超高齢社会にそなえる 超高齢社会になり、多くの人が身近な人の介護を考える時代が来ています。高齢者や認知症のある人について理解し、基本的な介護を大学で学ぶ機会を提供する。 ユニット名 運動、栄養、健康の観点から人の行動を科学する 人が生きていく上で必要な要素である運動、栄養、健康について、障害者からの視点、国際的な視点など様々な観点から考察し、最終的には人の行動を科学できる視野を養える科目を提供する。 ユニット名 賢い患者になるためのヘルスリテラシー入門 誰もが医療を受ける機会があり、患者になる可能性がある。賢い患者になるための、医療と法や生命倫理の基礎を学び、治療選択に重要な疫学の知識を身につけることを目指す。 ユニット名 児童・生徒の健康課題を知るために 本学は教職免許を取る学生も多いことから、児童・生徒に起こりやすい健康問題や、在留外国人の健康問題など、教育に関連した健康について学ぶ。 学びを通じた自立と創造性で、女性の多様な人生に対応する力を Question3. 今後、この『テーマ型ユニット』を履修していく学生に期待することはなんでしょうか。 砂本「学生にとっては、他学科の学生と一緒に体験する授業は、場合によっては自身の知識不足に気づき、頑張ろうというモチベーションにもなります。このように異なる学科に所属する学生との共同学習は、新たな発見やチーム力の向上につながりますし、教員としては他学科の学生が混ざることで、新鮮さが生まれ講義にも新たな工夫が為されます。したがって、『テーマ型ユニット』は学生にも教員にもメリットがあり、絶対的なプラスの効果があると信じています。」 曽田「現在の女子大生にとって重要なことのひとつが他者との繋がり。入学前にはすでにSNSを通してグループが形成されており、大学生活スタートの不安を和らげる一方で、友人関係の亀裂が発生したときの心理的ダメージは強烈です。自由な学びの中で自己を探求することが、彼女らの救いとなる可能性があります。私たち教員には、自由に学習できる環境を整えることで、学生たちに学びのきっかけを提供することが求められています。学生にはそのきっかけを掴み、専門分野にとらわれず、適切な判断力や大局的な視点を身につけることを期待しています。」 砂本「将来的に結婚や出産などを迎える可能性がある女性にとって、ライフステージの多様性や自立した力、創造性を身につけることは重要だと考えています。『テーマ型ユニット』を通じてそのきっかけをつかんでほしいですね。」 保護者や高校生にメッセージをお願いします。 砂本「総合大学である神戸女子大学は、さまざまな学科が存在し、大規模なスケールメリットを有することが魅力のひとつです。学生たちはさまざまな学びの余白や専門外の領域を知ることで、他の学生や教員、社会と交流することの有用性を理解し、自身の成長や協働の楽しみを見出すきっかけになるでしょう。私たちは常に学生の成長を見守り、彼女たちが自分自身の可能性に気付き、追究していける環境を提供していきます。」 学生、教員、地域社会との交流で「学ぶ楽しさ」を追究できる環境を提供し続ける神戸女子大学。今後の展開にもご期待ください。