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【先生、教えてください!】神戸の街は、イメージの宝庫。インテリアや空間づくりに大切なこと

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2023.6.26

【先生、教えてください!】神戸の街は、イメージの宝庫。インテリアや空間づくりに大切なこと

神戸女子大学の家政学科には、インテリアや住まいの空間づくりなどについて学べる「住空間」モデルが用意されており、神戸のフィールドを最大限活用して、「街で学ぶ」ことを重視した授業が展開されています。神戸は古くから日本の国際貿易の拠点として、さまざまな国々の人・物・文化が行き交ってきた街でもあります。

この記事では、家政学部 家政学科でインテリア・空間デザインを教える田中 栄治先生に「街から学ぶこと」がなぜ大切なのか、「神戸の街で学ぶ魅力」を聞いてみました。

「体験」してきた「もの・こと」の幅広さが、空間をつくる力になる

住まいの空間づくりには、「部屋の広さ」「窓の方向」「暮らし方」など、さまざまな条件のもと、空間やインテリアを具体的にイメージし、形にする力が必要です。そして、空間やインテリアといった「立体的なもの」をイメージする力を育むには「実物」を体験して学ぶことが重要です。

つまり、実際に街中に出て、さまざまな景観、住宅、インテリア、そしてそこで営まれている生活や文化に出会い触れることが、空間をイメージして形にする力に繋がります。

また、空間やインテリアは複数の要素が組み合わさって作られているため、「イメージの幅広さ」も重要です。ユネスコのデザイン都市である神戸の街は、そんな「イメージの引き出し」を増やすにはピッタリの街です。

神戸は和と洋が混ざり合う、現代日本文化の「始まりの街」。さまざまな特徴をもった住宅や建造物とたくさん出会える

三宮の北側の「北野エリア」には外国人の旧宅が点在する異人館街があり、異国情緒あふれる神戸を代表する観光地です

神戸は和と洋が混ざり合って発展した、現代日本文化の「始まりの街」です。
江戸時代に鎖国を続けた日本が1854年に開国し、横浜開港の9年後の1868年に神戸港が開港、いち早く外国文化を受け入れてきました。その結果、外国人だけが暮らす「居留地」だけでなく、日本人と外国人が隣りあわせで生活を営む「雑居地」も設けられ、日本と外国文化が混ざり合い、独自の文化が形成されました。

神戸には今も、日本が外国文化を受け入れる過程で生まれた、特徴ある住宅・建造物が豊富に残されています。和の文化が色濃く残る住宅、西洋文化の新しい風を感じる住宅、そして、和洋両方の文化が調和した住宅。そのような多種多様な個性をもった住宅・建造物が神戸のあちこちに現存しており、だれでも気軽に訪れることができます。

「なぜ、このように作られているんだろう?」
「なぜ、古いものと新しいものが調和できているんだろう?」
「なぜ、この空間が魅力的に感じるんだろう?」

実物を体験するからこそ浮かび上がるたくさんの「なぜ?」に出会い、「イメージする力」と「引き出しの豊富さ」を育むことができます。

古いもの、新しいもの、海、山、街。幅広い文化と景観がコンパクトに集まる都市

さまざまな文化・景観がコンパクトな地域にまとまっているのも、神戸の特徴です。日本最古の現存民家「箱木千年家」など、数々の歴史的建造物。神戸港の開港当時に建てられた外国人住宅が集まる「北野異人館街」。日本三大中華街のひとつである「神戸南京町」。現代建築・アート施設が連なった「ミュージアムロード」。
神戸の街には、さまざまな文化と景観がギュッと詰まっています。また、山・海・街が近く、それぞれの風土による住まいやインテリアへの影響、特徴の違いなどを1つの都市の中で体感することができます。

新しいもの、和の文化と西洋の文化、山・海・街のそれぞれ土地が織りなす街並み。これだけの幅広い文化と景観を体感できる街は、神戸以外にはあまり見つからないのではないでしょうか。さまざまな視点から住まいやインテリアについて考えを深め、視野を広げながら想像力と感性を磨ける環境です。

和・洋・中のインテリアを体験するフィールドワーク

家政学科のカリキュラムには「神戸の街で学ぶ」さまざまなフィールドワークが用意されています。たとえば、私が担当する2年次対象(2024年度からは1年次後期対象)の「インテリアデザイン論」では、和・洋・中のインテリアを体験できるフィールドワークを行っています。

明石海峡大橋のすぐ近く、「舞子公園」内にある「旧木下家住宅」・「旧武藤山治邸」・「孫文記念館(移情閣)」に訪れ、それぞれの空間・インテリアの特徴について、実物を見ながら学びます。

インテリアデザイン論のフィールドワークでは、住まいやインテリアの特徴や時代による変化を歴史的背景を交えながら解説しています。学生はフィールドワークに参加し、座学で学んだこと+αを体験して学ぶことができます。そうすることで、学生は理解を深めるだけでなく「イメージの引き出し」を身につけて成長していきます。教員としては、学生が成長する様子を間近で見ることができ、やりがいを感じています。もちろん、「インテリアデザイン論」だけでなく、他の授業もフィールドワークを重視して展開されており、神戸という街を存分に学べる学習環境となっています。

神戸は日本の街の中でも、特にオリジナリティにあふれた街だと思います。それは、「新しいもの好き」の神戸人たちが、多様な「外の文化・考え方」を受け入れて、自分たちの文化とミックスしてきたからです。

学生のみなさんには「自分らしさ」と「視野の広さ」、そして「イメージを形にする力」を育むために最適なフィールドと言える神戸の街で、さまざまな文化と出会い、成長して欲しいと考えています。

フィールドワークで訪れる住宅のひとつ「旧木下家住宅」
和の建築独特の、「住宅と庭」「内と外」の繋がりが感じられる空間づくりを体感する

プロフィール
家政学部 家政学科
田中 栄治先生

研究テーマは、「住宅における建築・庭園・工芸の連繫」。現在は日本庭園の研究・実測を行った建築家 西澤文隆の論考を研究対象として、特に建築と庭園のかかわりについて文献研究を行っている。また、一級建築士事務所の代表として、住宅の設計や店舗のインテリアデザインに携わる他、歴史的建造物の保存・活用を担う兵庫県ヘリテージマネージャー(歴史文化遺産活用推進員)として、茅葺き民家の保全・活用といった取り組みも行っている。

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