商品開発PJ
764
2023.4.6
前回は「コンセプト開発とおにぎりの内容」で、ベネフィットを満たすおにぎりとは何かを考えました。今回は、サンプル等を検討しながら、大量生産に向けた「レシピ分解」を行います!
前回までのプロジェクトで、開発するおにぎりの方向性は「スティックタイプ数個」「おにぎり数個」「おにぎらず1個」の3つに絞られました。更に今回は工場での大量生産を想定しながら、さらに絞り込んでいく「レシピ分解」です。
まず、魏さんから「これから皆さんのアイデアを実際に工場で大量生産できるようにするための作業に取りかかります。栄養バランスという観点から、野菜と魚を入れるというアイデアが多かったのですが、野菜はいたみやすいので衛生管理上今回は見送ることになりました」との報告がありました。残念ですが、良い商品をお届けするためにはやむを得ない選択です。
次にシンジョ生たちの前に並べられたのは、おにぎりのサンプルです。サンプルの種類は4種類で、①「スティックおにぎり2コとおかず(ピック付)のプラ容器入り」②「スティックおにぎり2コおかずなしの紙容器入りをフィルム包装」③「三角おにぎり1つをフィルム包装」④「おにぎらず1コをフィルム包装」です。
「今回は、容器を含め、商品の“形”を検討していただきます。学生アンケートの結果や皆さんが考えたベネフィットと照らし合わせて、どれがいいか、改良点があるとすればどんなところがあるか、グループ別に話し合ってください」と魏さん。シンジョ生は手袋をはめて、パッケージを開けて、じっくり見ていきます。
シンキングタイムの後、各グループから発表がありました。人気だったのは①「スティックおにぎり2コとおかず(ピック付)のプラ容器入り」と④「おにぎらず1コをフィルム包装」でした。ただ、「手が汚れない」という課題をどうするかで、①は「おにぎりを小さくしてピックで食べられずようにする」、④は「包装を工夫する」などの解決案が出されました。そこで「おかずセット」と「おにぎらず」に絞り、味を検討することになりました。
実際に具材と米を組み合わせて「おかずセット」と「おにぎらず」を試作します。その前に魏さんから、大切なメッセージがありました。試行錯誤する中で「コンセプトからぶれない」ということです。
「迷ったらターゲットやベネフィットに戻って考えてみてください。ターゲットを意識する際に、ターゲットを具現化した人物像を設定すると考えやすいです。この人物像をペルソナといいます」との説明とともに、これまでシンジョ生が出してきた意見をまとめたペルソナが提示されました。
いよいよ「おかずセットチーム」と「おにぎらずチーム」に分かれて、サンプル食材を組み合わせて試作を行います。おにぎりの形・具材・調味料にそれぞれ価格があるのでコスト計算もしながら、各グループから試作と議論を重ねた案が2つずつ出されました。この4案に関するアンケート調査を再びシンジョ生を対象に行い、その結果で1つに絞り込みます。
アンケートの結果です。全体の半数の票を集めたのがA案のお弁当タイプ(おかずセット)1でした。おにぎりはわかめ・ごまサケ・梅しそ・昆布が各1個の計4個で、おかずは鮭・ソーセージ・卵焼きです。「たんぱく質が摂れ、魚と肉が入り、お箸なしで食べられて、彩りも良い」とベネフィットを満たしています。そして「食べたい場所」への回答も「会社」が一番多く、コンセプトに沿った結果となりました。
これで決定! と思いきや、魏さんから「このA案を工場で生産すると定価450円になってしまいます。最初のアンケートでは朝食にかける金額は300円以内でした。皆さんならこれにいくら払いますか?」と質問が投げられました。メンバーの意見も300円です。参考として、ローソン工場でのおにぎり製造工程の動画が流され、工程が増えるごとに価格がアップすることを理解しました。例えばおにぎりの味をひとつ減らすと50円のコストダウンになるそうです。「では、300円に修正するのにどんな工夫がいるか考えてください」。
シンキングタイムと試食の後、出された修正案は「おにぎりの味を梅しそとわかめの2種へ」「魚は塩分控えめに」でした。これで商品はほぼ決定です!
次回は、商品をお客様に伝えて売り込む「プロモーション編」です。
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