特集
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2023.12.22
兵庫県の大学で唯一のコーヒーサークルとして、神戸を中心に幅広い活動を行う「神戸女子大学コーヒー同好会」。彼女たちが、コーヒー製品の販売や上島珈琲店の運営を行うUCCグループの神戸本社にある「UCCコーヒーアカデミー神戸校」で、コーヒーのプロから改めて基礎知識を学びました。好きなことを全力で学ぶ彼女たちの様子をお届けします。 “兵庫県で唯一”のコーヒー同好会。普段の活動をご紹介 神戸女子大学のコーヒー同好会は2年前に「おいしいコーヒーをより多くの人たちに知ってもらいたい」という想いを持った、一人の学生によって立ち上げられました。するとすぐに探究心溢れる学生たちが集まり、立ち上げ当初から精力的にさまざまなイベントに参加。現在立ち上げから3年目ですが、大学の助成金制度「神女support」を上手く活用し、これまでに参加した主なイベントは以下の通り。 ・地域の施設でのフリーコーヒー・与えられたコーヒー豆でベストなコーヒーを振る舞う「VOLCAFE COFFEE EXPO 2022」・3度にわたる須磨離宮公園での出店・ジャズ音楽とコーヒーを楽しむイベント「kobe coffee jam session」関連記事[兵庫県の大学で唯一のコーヒーサークルが神戸女子大学にあるらしい!][こだわりのコーヒーで地域活性化!地域密着型で活動を行うコーヒー同好会に潜入!] これらをはじめとしたイベントへ出店するため、普段は須磨キャンパスにある部室でコーヒーの飲み比べを行い、知識を深めているそうです。これまでコーヒーについて主に独学で学んできた彼女たちは、改めてプロから知識と技術を学べるということでこの日を心待ちにしていました。 正しい淹れ方とペアリングの考え方。コーヒー同好会の新たな一歩。 2023年11月、コーヒー同好会の学生たちが、UCCコーヒーアカデミー神戸校に伺い、コーヒーのプロから改めて基礎知識を学びました。 今回講師を務めてくださったのは、「ジャパンバリスタチャンピオンシップ2007」での優勝や、「ワールドバリスタチャンピオンシップ2007」でベストカプチーノ賞受賞の経験を持つ宮前さん。世界を知るその道のプロから、コーヒーに関する正しい知識を教えていただきます。 講義は「コーヒーの味の違いはなぜ起きるのか」といった疑問をテーマに、コーヒー豆の種類や生成方法を座学で勉強。その後、実際にコーヒーの正しい淹れ方と「カッピング」とよばれる、テイスティングの正しい作法を実践形式で教えていただきました。 まずは座学。これまで主に独学で学んでいた学生にとっては、新鮮で貴重な時間 この時学生たちはブラジル、コロンビア、マンデリン、ジャバの4種類の豆を使用し、匂いや味をそれぞれ比較しました。 「ジャバっておかきみたいな匂い。どんな味か気になる!」 「酸味が少なくて少し甘みがある!おいしい!」 次はフードペアリングについて学びます。 フードペアリングとは、味わいや香りの相性がよい食材の組み合わせを考えること。風味が似ている食材を合わせて特徴を引き立てたり、「強い渋みを感じた後は、甘みを数倍感じる」といった人間の錯覚や条件反射を利用し、あえて異なる風味の食材を合わせることも。その基本的な考え方は以下の2つです。 同質のものを合わせる(初級)例)イチゴ×練乳、ミルク×チョコレート 互いに不足しているものを合わせる(上級) 例)スイカやトマト×塩、生ハム×メロン 今回はビターチョコレート、おかき、みかんのドライフルーツが、先ほどの4種類のコーヒーのうち、どのコーヒーと一番合うか、試食しながら考えます。 コーヒーに合わせるビターチョコレート、おかき、みかんのドライフルーツ さまざまなペアリングを楽しんでいると自然と笑顔に。 どのペアリングが好みだったか聞いてみました 特に人気があったペアリングは、「おかき×ジャバ」と「ドライフルーツ×コロンビア」。それぞれ、おかきの豆の風味とジャバの原料になっている黒豆の風味、ドライフルーツの酸味とコロンビアのキレのある酸味など、同質による相性が分かりやすかったようです。 最後にこの日学んだことを活かしながら、一人ひとりコーヒーを淹れていきます。今回学んだ抽出方法は、ペーパードリップのなかでも3回に分けてお湯を注ぐ「ドリップ3投式」。この方法は時間をかけてゆっくりとコーヒーを抽出するため、コク深くまろやかな味わいに仕上げられるそう。 とある学生は、これまでコーヒーを蒸らす工程で入れていたお湯の量が多かったと知り、「勉強会後に淹れたコーヒーはいつもより香りがたち、酸味がまろやかでした!」と驚きの表情を浮かべていました。 コーヒー博物館で知識を深堀りし、コーヒー同好会の活動は次のステージへ 勉強会終了後は、UCCコーヒー博物館でコーヒーの歴史を学びます。(2023年12月現在は休館中。なおUCCコーヒーアカデミー主催による事前予約制のセミナーを博物館にて開催しております。ご興味のある方はUCCコーヒーアカデミーのWebサイトをご覧ください。) ここではコーヒーの起源を動画で学んだり、UCCコーヒーアカデミーの学長 栄さんのユーモア溢れるお話や展示品、各国の豆の旬などを学びました。 コーヒー豆の木1本から作れるコーヒーの量は約40杯分だそう 現地の人が運ぶコーヒー豆の重さ60㎏を体験。全く持ち上がりません… 一日を終え、部長のMさんは「コーヒーを淹れる技術はもちろんですが、私たちのもとにどのようにしてコーヒー豆が届くのか、そのありがたみを知ることができました。また、フードペアリングなどは独学ではなかなか踏み込めないことだったので、今回学んだことを持ち帰り、部員全員で他の食材でも試してみたいと思います!」と語りました。 お世話になった学長の栄さんと講師の宮前さんと一緒に「UCC」ポーズ これまでもたくさんの活動をしてきたコーヒー同好会のメンバー。今回の勉強会で得た知識や技術は、彼女たちの活動をさらに洗練させることでしょう。コーヒー同好会の今後の活躍が楽しみです!
特集
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2023.10.5
風に舞うバトン、その美しさとリズム感がまるで芸術のようなバトントワリング競技。健康スポーツ栄養学科1回生のKさんは、神戸女子大学で学びながら、バトントワリングで世界のトップを目指す学生アスリートです。新型コロナウイルスによる様々な制限を乗り越えてトップアスリートに成長した彼女の、神戸女子大学での新たな挑戦に迫ります。 情熱の起源!バトントワリングとの運命的な出会い Kさんが小学生の頃、お姉さんのお友達の体操教室に体験に行ったことがバトントワリングとの出会いでした。 バトンをクルクルと回し、天井に届くかと思うほど高く宙に放り投げる演技を見たKさんは、その迫力と美しさを兼ね備えた競技に一目惚れ。持ち前の好奇心で「同じようにできるかな」とさっそく挑戦してみましたが、思わぬ壁にぶつかることになりました。思った通りの動きがなかなかできない難しさに加え、もっとも大変だったのは鉄でできているバトン。思った以上に重く、うまくキャッチできなかった時の痛みは想像以上!しかし、技が成功したときの体験はかけがえのないものでした。 足の下や背後でバトンをキャッチしたり、少しずつ難しい技ができるようになってくるとすっかりバトントワリングの虜に。練習を重ね、大会に出場することになった時には、もちろんジュニア世代でも大会用のメイクをして、競技用の衣装を身に付けて臨みます。初めての大会で技を成功させたときの達成感は、今も記憶に残る貴重な経験だそうです。 練習場は公園!コロナを乗り越えたバトントワリングの軌跡 めきめきと上達するKさんはあっという間に国内のトップ選手へと登り詰めます。しかし、2019年、Kさんが高校1年生のときに世界中が新型コロナウイルスの脅威に襲われてしまいました。他の競技やイベントと同じように、バトントワリング競技も大会の延期や中止に追い込まれます。世界大会に出場する日本代表を決める国内選考会も例外なく延期に。1年後にようやく国内選考会が開催され、結果を残し日本代表に内定したものの、目指していた世界選手権はなんとさらに2年延期という結果に。 その間、競技環境が制限され、なかなか十分な練習に取り組めないという先行きが見えない日々が続きました。そんな中、Kさんが練習場所として選んだのはなんと公園!「他のことをしていても、なんとなくバトンを回したいなという気持ちが湧いてきて。バトンを触っていたいという気持ちが我慢できませんでした。コロナ禍を乗り越えられたのは中学・高校の時のバトン部の同期や先輩・後輩の存在があったからこそ。あの時期は確かに大変だったけどチームのみんなに会えなくても、連絡を取り合い、支え合って努力していた日々はすごく充実感がありました。」と思い出を笑顔で語ってくれました。 コロナ禍も落ち着き始めた高校生3年生のときに、2年間延期されていた「第35回世界バトントワリング選手権大会」がイタリアのトリノで開催。見事日本代表選手として出場し、女子ジュニア部門で世界第2位に輝きました!長い我慢を乗り越え、輝かしい成績で高校生活とジュニア世代を終えた彼女が、次の挑戦として選んだのが神戸女子大学でした。 健康スポーツ栄養学科への道はアスリートとしての直感と食べることへの愛 お姉さんが楽しそうに大学に通っていたこともあり、まずは「大学のオープンキャンパス」に行ってみたい、と感じた高校生時代のKさん。どの大学に行ってみようかと色々なことを調べているうちに、アスリートとして健康スポーツ栄養学科の学びに直感的な興味が湧いたそう。 「食べることが好きなので食に関連した学びができる学科を探していました。オープンキャンパスに行くと、そこで学生スタッフの先輩方が体組成の測定をしてくださったり、さまざまな先生や先輩の研究に触れることができて、楽しい雰囲気も感じましたし、ここで学んでみたいことがたくさんあると思いました。」 「実際に入学して勉強していると、体づくりに栄養がすごく重要だとわかりました。授業では化学式や数字がたくさん出てきて、思った以上に理系の勉強が多いことには少し驚きましたが、丁寧に教えてくださるので、友人と一緒に復習したりして、楽しみながら学べています。クラス単位での行動が多いので、友人が作りやすいことが特徴。新しい仲間と一緒に勉強することって楽しいなと思います。」と笑顔で話してくれたKさんは、健康づくりや競技力を上げるためにどのような食事が大切か日々新しい知識が刺激になっているそうです。 笑顔の裏に秘めた夢!楽しさと学びが交錯する健康スポーツ栄養学科 健康スポーツ栄養学科は、スポーツ経験者の仲間たちが多く、笑顔を絶やさず、いつも楽しい雰囲気に包まれていると教えてくれました。日本代表に輝く実力を持つアスリートであるKさんも、入学前は競技力を向上させるための栄養に関する知識には自信がそれほどなかったと振り返ります。 「入学前は『体づくりには絶対タンパク質!』って思っていたのですが、炭水化物を摂ることで得られるメリットなど授業でどんどん新しいことを学んでいるうちに視点が変わってきたことを感じますね。日々の食事が身体に与える影響や、競技パフォーマンスへの影響を考えるようになりました。」 そんなKさんが自身2度目の世界大会に出場したのは8月、イングランドリヴァプールで開催された世界大会。初めてシニア女子として出場し、2種目で世界第3位に輝きました!まさに日本を代表するバトントワラーのKさんの将来の目標は「様々なアスリートを支援する」こと。競技者としての経験を持ちながら、アスリートを支えるような職業に就くことを思い描き、健康スポーツ栄養学科で学んでいます。 堂々の世界3位に輝きました(写真右) 輝く『JAPAN』のジャージを着用するKさん(写真右) 世界大会後は観光もバッチリ 最後に、将来の目標ではなく「近い目標」について尋ねると、「世界一!」という答えが!夢に向かって努力を続けるKさんは、今回の取材中で最も輝く笑顔を見せてくれました。
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2023.9.22
とある夏休みの日曜日。この日は神戸女子大学で学び、企業や公務員、主婦としてさまざまシーンで活躍する卒業生9人組を招待し、プチ同窓会を開催しました。集まったみなさんに『今までの人生の満足度』を聞いてみると、全員が90%以上と回答してくれました。学んだことを活かし、自分の人生を豊かにすることができた卒業生からお話を聞きました!卒業生のガクチカや思い出を中心に、在校生へのメッセージ盛りだくさんの後編をどうぞ。<前編>をお読みでない方はこちらから。 https://nyushi.kobe-wu.ac.jp/mag/parents/article-6016/ 卒業アルバムで振り返る!『ガクチカ』を聞いてみた 懐かしすぎ!面白すぎ!と大盛り上がり。 ここからは卒業アルバムを見ながら、学生時代に力を入れたこと『ガクチカ』や思い出を教えてください。 岡田さん「私はゼミでのウエディングドレス制作ですね。決められたルールの中でどう個性を出すか、満足のいくウエディングドレスを作ろうと必死でした。」<岡田さんの経歴>卒業後、神戸の医療機関で健康診断事務として8年間勤務。現在は業務ソフトウェア販売会社でカスタマーサクセス業務を担当しています。学生時代は「自分の結婚式では自作のウエディングドレスを着たい」という想いから、ウエディングドレスの制作ができる十一先生のゼミに所属。卒業してから数年後に挙げた結婚式では、オリジナルドレスを着用する夢を叶えました。 実際の式の写真。オリジナルドレスで想いを込めた特別な結婚式を実現。 金谷さん(スウェーデンからZoomで参加)「私は当たり前ですが『ちゃんと授業を受けよう』と意識していましたね。元々『海外に行きたい』という想いが強かったので、イタリア語、英語、中国語、ドイツ語など複数の言語科目を取得していました。」周囲からは、金谷さんが語学習得へ本気で取り組んでいる姿は印象的だったという声がたくさんあがりました。<金谷さんの経歴>在学中は、衣服に使われる繊維であるセルロースを研究対象として学ぶ山根先生のゼミに所属。卒業後は上海の大学へ約1年間の語学留学に挑戦。その成果として、上海の国際物流会社で新規開拓の営業として2年半勤務。現在はスウェーデンに移住し、主にトラックのパーツを取り扱うバイヤーとして活躍。海外で生活するという夢を実現させています。 スウェーデンからZoomで参加してくれた金谷さん。 秋吉さん「私は『服飾研究会』かな。関西の大学サークルが集まって、Zepp大阪でランウェイを歩くというファッションショーがあったんです。自分たちでイベントの構成、衣装のデザインを考え、実際に衣装を作ってモデルを集めて参加しました。今考えると無茶とも思えるスケジュールだったけど学生時代にしかできなかったと思います。」<秋吉さんの経歴>在学中は興味のあった被服関連を中心に学び、戦後の着物や色彩についての研究を行うゼミに所属。現在は新卒で入社した有名アパレル会社での勤務を続け、現在は出産・育児を機に時短勤務に変更。ライフステージの変化に合わせながらキャリアを続けています。 写真右奥 秋吉さん 小倉さん「服飾研究会には私も参加していたんですが、やりたいことを形にする楽しさを知りました。他の大学との交流が生まれる場でもあったので、縫製方法を教えてもらうなどスキルアップできる良い機会でした。Zepp大阪でのイベントは準備期間が2か月しかなく、寝る間も惜しんで作業をしていました。そういった大変なことでも楽しみながらできるメンバーと一緒にやり遂げた経験は財産になっていますね。」<小倉さんの経歴>ゼミでは戦後の着物の柄や色彩の特徴をまとめ、どのようにモダンな着物へと移り変わっていったのかを研究。卒業後は服飾の専門学校に入学し、さらに知識と経験を蓄積。その後、大手アパレル企業に就職し、商品企画を担当。現在はフリーランスとして東京を拠点にさまざまな大手企業と取引されています。 小倉さんは自らデザインした洋服で参加 卒業生の皆さんに共通していたことは、やりたいことや『目標』に対して真剣に取り組んだ経験があるということ。自分からアクションを起こすことで、うまくいかないことがあっても「どうにかしてやり遂げる」という考えや工夫が生まれ、その経験が自信に繋がっていくのだと感じました。 学業以外のキャンパスライフの思い出も聞いてみた 福井さん「本当にゼミ以外の時間はほとんどみんなと一緒に過ごしていましたね。誰かの誕生日の時は必ずみんなで食堂に集まって、用意したケーキでお祝いしてました。」一宮さん「みんなで学校帰りに夜ご飯を食べに行った後、遅くなっちゃったときには学校の下宿してる子の家にお泊りとかよくあったね。」小倉さん「7人乗りの車を借りてみんなで運転して、旅行にも行ったなぁ。あれどこやっけ?ナガシマスパーランド?」岡田さん「そうそう。ほとんど運転したの私やけどな!(笑)」 女子大生の青春。これもリアル。 みんなで(ほぼ岡田さん)運転していった旅行。仲間内で流行っていたポーズの写真。 仲間内で流行っていたポーズを再現! 卒業生から後輩へ。今こそ伝えたいメッセ―ジ 社会人の先輩として、在学生にメッセージをお願いします。 秋吉さん「神戸女子大学ではさまざまな資格が取れたり、課外活動のチャンスも多いと思います。『今、忙しい!』『遊びたい』『ちょっとでもラクしたい』と思ってチャレンジしないことは本当にもったいないです。自分の将来に役立つかもしれないと思うことには積極的に挑戦すると良いと思います。」 岡田さん「学力だけではなく思考力を身につけておくと、社会に出てから役立つと思います。普段、何気なくしていることでも、『なぜ』しているのか、『なぜ』それを使うのか、理由や根拠について考える習慣をしておくことで、自分で考える能力が身に着くと思います。そういった習慣や能力は社会人になってから急に身に着くものではないので、今のうちです!」小倉さん「今の時代はSNSなどの普及で何でも『知った気になってしまう』ことが多いと思います。卒業論文の制作時にも言われると思いますが、その情報が正しいかを気にかけ、本物の知識を身に付けることを意識してください。」 福井さん「同じ場所で、同じことを学ぶ人が周囲にいる環境って大学が最後。それって生涯の友人と出会うには最高の環境だから、積極的にたくさんの人と関わってみて欲しいと思います。私たちのグループは今でも連絡を取り合っているほど仲が良いので、社会に出てから辛いことがあっても『あの子も頑張っているし!』と思って踏ん張れることもありました。」一宮さん「今の神戸女子大学には、チャレンジする学生を応援するための準備が整っています。課外活動に対する助成金制度が出来て、快適に過ごせるスペースや設備が整備されました。ただ授業を受けるだけではなく、授業以外の経験をするためにどんどん学校を活用して欲しいです。何をしていいかわからない!という人は、地域連携推進センターにきてくださいね!」 現在通われている在学生の皆さん、これから神戸女子大学への進学を検討されている高校生の皆さん。神戸女子大学では、多様な学びを提供する学科だけでなく、さまざまな経験を得るためのサポート体制が整っています。1人でも多くの学生が明るい未来を歩めるように、充実キャンパスライフを過ごしてくれることを願っています!
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2023.9.22
とある夏休みの日曜日。この日は神戸女子大学で家政学科で学び、企業や公務員、主婦としてさまざまシーンで活躍する卒業生9人組を招待し、プチ同窓会を開催しました。集まったみなさんに『今までの人生の満足度』を聞いてみると、全員が90%以上と回答してくれました。学んだことを活かし、自分の人生を豊かにすることができた卒業生からお話を聞きました!まずは、なぜ神戸女子大学に入学したのか、入学後のキャンパスライフを中心とした前編をどうぞ! 集合して早々、楽しそうな空気感 スウェーデンで活躍する卒業生はオンラインで参加! 入学当初の雰囲気や志望理由から見える神戸女子大学の魅力 まずは皆さんが仲良くなったきっかけを教えてください。 一宮さん「席が近かったから、という単純な理由が大きいと思います(笑)当時の家政学科は出席番号でAとBの2クラスに分けられていたんですが、それでも合計70人ほどだったので今以上に距離が縮まりやすかったのかもしれません。少人数やクラス制で、みんなに居場所ができるんですよね。」<一宮さんの経歴>学生時代は梶木先生のゼミに所属し、地域の防犯や防災対策の現状を調べ、まちづくりに関する研究を行いました。卒業後は子供服ブランドの会社に勤務。現在はその民間企業での経験を活かして本学の地域連携推進事務室で勤務。地域と学生を繋ぐ業務を担当しています。岡野さん「たしかにはじめは『自分の周り、明るくてうるさいやつ多いなぁ』とか思ってたんですけど、時間が経つにつれてどんどん仲良くなっていった気がします。入学式が終わってすぐに全体懇親会のようなものを企画した人がいて、そこでも距離が縮まった気がするよね。」<岡野さんの経歴>学生時代には着物のように直線的に裁断した布を縫い合わせて衣服を作る「被服平面構成」をゼミで学び、卒業後はアパレル会社で5年間勤務。大学で学んだ幅広い教養を活かし、現在は兵庫県内の市役所で勤務されています。 写真中央 岡野さん 皆さんはなぜ神戸女子大学に進学したのか教えてください。 福井さん「私の姉が神戸女子大学に通っていたんです。その姉がいつも楽しそうだったので元々興味を持っていて。当時は神戸近郊で教員免許を取れる大学があまりなかったと思うので、自然と第一志望校でした。その上、教員免許以外の資格もたくさん取れるということが私にとっては最大の理由でしたね。」<福井さんの経歴>学生時代は大森先生のゼミに所属。就活用パンプスの開発を目指し、パンプスを履くことによってかかる足圧の研究に没頭していたそうです。卒業後は中学校の家庭科教員として日々生徒指導にあたっているそうです。 写真右から福井さん、松村さん 松村さん「私は服飾関係の職につきたいと思っていたのですが、専門学校では将来の選択肢が狭まってしまうのではないかと心配していたんです。そんな時に神戸女子大学なら服飾について深く学びながら、幅広い大学としての学びも得られることを知り、すぐに受験を決めました。」<松村さんの経歴>卒業後はアパレル会社に就職し、結婚と出産を機に退職。現在は専業主婦をされています。在学中のゼミでは、神戸女子大学70周年を記念して作られたオリジナルキャラクター「こじょこじょ」を用いて、神戸市の夏祭りイベントへの参加など大学のPR活動を実施。岡田さん「私は、私生活でも役に立つ知識が欲しくて家政学科を志望していました。いろいろな大学を見て回りましたが、決め手は入試方法でした。筆記試験が少し不安だったので『1科目の筆記試験と面接』で受験ができると知り、自分が得意な1科目の勉強と、自信をもって話せる面接で合格が掴める!と思ったんです。」 先生と偶然の再開!ここにも神戸女子大学の魅力が。 楽しく過ごしていると、家政学科の大森先生が姿が…。大森先生は福井さんの所属ゼミの先生!ということで声をかけさせてもらうと、快くプチ同窓会に参加してくれました。先生の姿を見た卒業生は大盛り上がり!『先生全然変わらない!すごい!綺麗!』の声がしばらく止みませんでした。特に、松村さん、福井さんはゼミでお世話になったことも多く、思い出話がたくさんあったようです。 先生からは「あなたたちは大人になったねぇ~」とのお言葉をいただきました。 大森先生は何百人もの学生が卒業していく姿を見届けていますが、今回のプチ同窓会の参加者のことも覚えておられました。少人数制、クラス担任制といった神戸女子大学の特徴により、教員と学生のコミュニケーションが密になっているからこそ、こうして卒業してから思い出話ができるのだなと思える出来事でした。 卒業生のガクチカや思い出を中心とした<後編>も必見です! https://nyushi.kobe-wu.ac.jp/mag/parents/article-6192/
特集
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2023.8.22
神戸女子大学では、企業や自治体と連携して、活きた知識や技術を学ぶ「産学連携プロジェクト」をこれまでに数多く実施してきました。企業や施設に足を運び、より実践的に学ぶことで学生は自らの成長に繋げることができます。 2023年7月、家政学科の学生は「産学連携プロジェクト」として、株式会社MORESCOが製造する有機薄膜太陽電池(以下「OPV」)の新たな導入事例を企画しています。今回はその様子をお伝えします! これまでの産学連携プロジェクトの記事はこちら!須磨パティオをPR!! 地域の課題解決にシンジョ生が立ち上がるローソンと共同で商品開発に挑戦!商品設定編 MORESCOの「OPV」とは? まずは製品を知り、可能性を探る このプロジェクトの目的は、株式会社MORESCOの「OPV」を用いて、デザイン性と実用性を兼ね備えた、新たな導入事例を神戸市内で作ること。そのためには、利用する製品の特性を正しく理解し、共同企業をうならせるような提案をする必要があります。これまでに参加学生は教員による事前授業と、MORESCOの社員の方による特別講義を受講しており、今回は会社見学ツアーに参加しました。 まずは30分ほどの座学で、企業についての理解を深めました。 現在MORESCOでは、「地球にやさしいオンリーワンを世界に届けるMORESCOグループ 未来のために もっと化学 もっと輝く」を中期経営ビジョンとして掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。そんな研究開発型企業であるMORESCOが開発する「OPV」とはどのようなものなのか、実物を見せてもらいました。 屏風型のOPVについて説明を受ける学生 MORESCOが製造する「OPV」は、軽さと柔軟性に加え、透け感と低照度光でも発電できる両面受光がポイントだそう。「アイデアのヒントを逃すまい」と真剣なまなざしで説明を受ける参加学生。 学生にはどのようなことを期待しているのか、「OPV」の開発担当者である早川様にお聞きしました。 「今後はこの素晴らしい技術を世界に広め、普及させたいと考えています。そこで重要なのが、どのように製品をアピールするかです。学生ならではの視点と発想で、話題になるような導入事例を作っていただきたいですね。」 既存事例を確認しに神戸どうぶつ王国へ!前例からイメージを膨らます この日は「OPV」を使用している、OPTree(オプツリー)を見学しに、神戸どうぶつ王国にも行きました。OPTreeは木をモチーフにし、その葉の部分に「OPV」を5枚導入。その下のベンチにある5か所のUSBポートから、スマートフォンを充電できるという仕組みです。「OPV」の可能性を目の当たりにした参加学生。好奇心と想像力が掻き立てられたことでしょう。参加学生に意気込みを聞いてみました。 「製品についての知識が増えるほど、既存の導入事例がよく考えられていると気づかされます。それでも、私たちだからこそできる自由な発想で、これまでにない提案をしてみたいと思います。『提案したものが採用されれば、実際に神戸市のどこかに設置してもらえるかもしれない』という期待をモチベーションに、これからも貪欲に取り組みます。」 このOPTreeは「OPV」の軽さや柔軟性、透け感を利用した代表例。このように「OPV」の特徴をうまく活かした提案ができるのか。今後の活動に目が離せません! 企業紹介 株式会社MORESCO(本社所在地:神戸市)1958年、当時はほとんどが輸入品であった特殊潤滑油を国産化すべく、株式会社松村石油研究所が設立。2009年には会社のグローバル化に合わせ、社名を株式会社MORESCOに。世界市場で競争力のある研究開発型企業として、創業時から手掛けていた高性能な特殊潤滑油や合成潤滑油はもちろん、ホットメルト接着剤やエネルギーデバイス材料など、独創的かつ技術性の高い「ものづくり」と「サービス」で様々な産業分野の発展に貢献しています。
特集
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2023.8.8
地域と連携した多彩な取り組みは神戸女子大学の大きな特徴の一つ。神戸市が推進する「こどもの居場所づくり事業」の一環であるこどもの学習&食事支援活動にも学生有志がボランティアとして参加しています。今回はその現場をレポートします! 「こどもの居場所づくり事業」とは? 「こどもの居場所づくり事業」は、神戸市が推進する子育て支援事業の一つ。近年では「こども食堂」というフレーズで食事提供をする活動が多く聞かれますが、それに加えて学習支援、団らんなどを通してこどもたちが安心して過ごすことのできる場を市内のさまざまな地域で展開しています。その数は、2023年3月時点で257か所。地域福祉センターや自治会館、神社や教会、児童館や小学校など、各地域のこどもたちに身近な場所で実施されています。 学生も参加する、こどもの学習&食事支援活動 神戸市須磨区にある若草地域福祉センターも、「こどもの居場所づくり事業」の実施場所の一つ。一人親や共働き家庭に育ち、夜遅くまで一人で過ごすなどの課題を抱える地域の小中学生を対象に、毎週木曜日の放課後に学習支援と食事支援を行う「かがやけこどもひろば」という取り組みを展開しています。運営は若草地区民生委員・児童委員(※)協議会会長の田中敏和さんを中心に、民生委員、婦人会、その他ボランティアのみなさんから成る総勢24名。参加登録をしている小中学生は50名程に上ります。そして立ち上げ初期の2018年度から、同じ須磨区内にキャンパスを構える神戸女子大学にもボランティア募集のオファーがあり、これまでに延べ60名以上の学生が参加しています。 民生委員・児童委員とは厚生労働大臣の委嘱を受けた特別職の地方公務員。神戸市では約2,500人、全国では約23万人が活動しています。担当区域において、住民の身近な生活相談に乗って専門機関につないだり、訪問や各種行事を通して高齢者や子育て世帯の見守り活動を行ったりしています。 若草地域のこども支援「かがやけこどもひろば」に潜入! 夏休み目前の7月下旬、「かがやけこどもひろば」の現場を訪問。この日は教育学科2回生のSさん、社会福祉学科1回生のIさん、同じく社会福祉学科1回生のIさんの計3名が学生ボランティアとして参加します。 16:00のスタートに合わせてこどもたちが続々と到着。最終的に19名が揃い、会場内は大賑わいです。とにかくみんな元気いっぱい!時間になると、まずは勉強タイムということで着席。各自が宿題のプリントやドリルを広げます。学生はその様子を見回りながら、積極的に声かけ。困っている様子のこどもがいれば隣に座り、サポートします。 苦手な勉強もみんなでやると楽しくなるから不思議。 こどもたちも学生も最初はお互い緊張している様子でしたが、すぐに打ち解けられたよう。「先生!」と呼びかけられて少しくすぐったそうな表情や、どんどん距離が縮まって弾ける笑顔が印象的でした。 宿題が終わったらゲームの時間。自由にのびのび過ごします。 みんなで楽しく仲良く遊べるよう、学生もサポート。 こうして1時間程経ったら、机の上をきれいに片づけ。17:00からは食事支援、通称「こども食堂」のオープンです。ボランティアスタッフのみなさんが用意してくださった食事の配膳を学生もお手伝い。 お待ちかねの食事タイム。さらにテンションが上がります! 準備ができたら、大きな声で「いただきます!」 本日の献立は、中華丼、トマト肉じゃが、すまし汁。企業・団体や個人から提供された食材を使うことも多いのだとか。 みんなで食卓を囲むとおいしさも倍増。食事中も話が弾みます♪ ごはんを食べたら後片付けをして、18:00には解散。こどもたちは満面の笑顔で元気よく帰っていきました。見送る学生も晴れやかな表情。充実した時間が過ごせたようです。 運営者&参加学生からメッセージ 「かがやけこどもひろば」を立ち上げ、運営する田中敏和さんは言います。「神戸女子大学の学生さんは、みなさん真面目で優しい。こどもたちと上手く一緒に遊んでくれるのでとても助かっています」。 田中さんは須磨キャンパスと若草地域福祉センター間の送迎をしてくださっている他、時には食事会を開いたり、現役の小学校教師との交流会を企画してくださったり、学生を手厚くサポートしてくださっています。 「神戸女子大学とは、この学習&食事支援ボランティア以外にも、民生委員・児童委員の体験型インターンシップなど、さまざまな取り組みをご一緒させていただいています。今後も学生さんたちの力に大いに期待しています」と田中さんは話します。 若草地区民生委員・児童委員協議会会長の田中敏和さん 今回参加した学生3名も大きな手ごたえがあった様子。 教育学科2回生のSさんは、今回が3回目の参加。「同じ学科の友人に誘われて、今年の2月に初めて参加しました。最初はどうしたら良いか分からず立ち尽くしていたのですが、他のスタッフの動きをお手本に、徐々に自分から動けるようになりました。ここには積極的に話しかけてくれる子もいれば、こちらの言うことをなかなか聞いてくれない子もいて、楽しかったり大変だったり。でも、これだけ幅広い学年のこどもたちと一度に触れ合える機会はとても貴重です」とSさん。 将来は小学校教師を目指しているそうで、「低学年から高学年まで、それぞれの学年に合った対応を考えて実践できるので何よりの勉強になっています。今後も継続的に参加し、こどもとの関わり方を深めていきたいです」と話します。 教育学科2回生のSさん 一方、今回が初参加だった社会福祉学科1回生のIさんと、同じく社会福祉学科1回生のIさん。友人の紹介で参加したという二人ですが、それぞれに発見があったと教えてくれました。 「最初はこどもたちへの声かけが難しいと感じましたが、少しずつ打ち解けられました。元々児童福祉に興味があったので、実際に現場を体験できて嬉しかったです。こどもたちはみんな素直で、裏表ないリアクションがとても新鮮で面白くて。楽しい時間を過ごせました」。 社会福祉学科1回生のIさんとIさん 「小学生ってこんなに元気なんだ! ってびっくり。最初は少し距離を感じましたが、楽しそうに遊んで、おいしそうにごはんを食べて、こどもって純粋で良いなと思うようになりました。私はこれまで児童福祉への関心は薄かったのですが、今日はこどもと関わる喜びややりがいを知る良いきっかけになりました」。 二人は口を揃えて「今後も参加したい!」と意欲的。「1回参加しただけではなく、何度も訪れてこどもたちと仲良くなって、この経験を自分の糧にしていきたいです。それに、人数が多いほうが絶対に楽しいので、ぜひたくさんの学生に参加してほしいです」と話します。 このボランティア活動には、学科・回生問わず誰でも、自分の都合の良いタイミングで自由に参加できます。今年度の取り組みは2024年3月末まで続くので、気になる在校生のみなさんは各キャンパスに設置されている『地域連携推進事務室』に問い合わせてみてくださいね!
キャンパス
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2023.5.26
就活や卒論、そして卒業を控えた4回生は大忙し!今回登場するのは家政学科のDさん(写真右)とHさん(写真左)。ふたりのリアルな一日に密着し、キャンパス内のお気に入りスポットを紹介してもらいながら、神戸女子大学で過ごした『これまで』と『これから』の目標について聞いてみました♪ まずはカフェテリアへ!勉強モードのスイッチを入れるこだわりのパンとドリンク 2023年4月にリニューアルしたmarberg ふたりが登校してからまず向かったのはカフェテリア。「オシャレに、今までよりもっと女子大らしくなった!」と二人は笑顔を浮かべます。大学直営のベーカリーカフェ『marberg』があるカフェテリアに、雰囲気抜群の内装やWe Proudly Serve StarbucksⓇ コーヒープログラムが導入され、これまで以上にシンジョ生のキャンパスライフを彩っています。 We Proudly Serve StarbucksⓇ コーヒープログラムとはスターバックスのコーヒー豆と、その豆に合わせ特別に調整したフルオートコーヒーマシンを使ってカフェ ラテやカプチーノ等をお楽しみ頂けるプログラム。友だちとのコミュニケーションを活性化させ、学生のお気に入りエリアの充実を図るために導入されました。 キャラメル ラテやココアなどコーヒー以外のドリンクも豊富なのが女子大生にも嬉しいポイント 学生のキャンパスライフになくてはならないほどの存在に。 Hさんは、「最近、同級生のSNSでカフェテリアで過ごす様子の投稿が増えていて、みんながInstagramにあげたくなるスポットになったことが伝わってくる!」とリニューアルしたカフェテリアがシンジョ生のお気に入りスポットになっていることを教えてくれました。 ゼミ室で卒業研究に向けて先生に相談へ 次の行先はふたりが所属するゼミを担当する大森先生の研究室。大森先生のゼミでは様々な企業と連携したプロジェクトに携わることができたそうで、「学生の私たちだけでは、普段できないような体験をたくさんさせてくれる大森先生のゼミを選んで良かった!」と笑顔で語ります。この日は、ふたりの卒業研究のテーマに密接に関連する『須磨離宮公園に咲いているバラ』について先生に相談へ。具体的な調査日程から、手法、そしてこれからの研究発表に向けてなど次から次へ質問をするふたりからは、好きな学問を追究している充実感を感じることができ、時折見せてくれた研究者のような表情が印象的でした。 明るく、いつも学生たちのモチベーションを上げてくれる大森先生(右) 将来の夢をかなえるためライブラリーコモンズで自習 大森先生との打ち合わせが終わり、次に向かった場所は図書館1階にある「ライブラリーコモンズ」です。Hさんはこれまでのキャンパスライフで、授業の空きコマに自習する習慣を大事にしてきたため、静かに自分と向き合って自習できるこのスペースがお気に入りなんだと教えてくれました。現在は内定先の大手ハウスメーカーで活躍するため、インテリアコーディネーターの資格取得に向けて毎日勉強しているそうです。 「私は家政学科の住空間コースに所属していて、建物の内装部分を重点的に学んでいます。平面図を描いたり、友達と一緒にコンセプトから考えて、建築模型やデザインを作ったりしました。部屋を広く見せたり、自然を感じたり、理想の内装を実現するためには家具の配置や色合いの細かい部分が大切。自分自身や家族の部屋づくりに活用できるので、とても身近な学問だと感じます。」と語り、「住宅に関する知識と卒業研究で研究している美容を組み合わせて、自分なりの4年間の集大成を形にしたいと思っています。」と力強く話してくれました。 シンジョ生が思い思いの時間を過ごす学生ラウンジ「ma vie」 続いてDさんが紹介してくれた場所は、こちらも昨年リニューアルしたばかりの学生ラウンジ「ma vie」。フランス語で『私らしさ』を表すように、シンジョ生のお昼ご飯や、ちょっとした休憩、授業の課題など、さまざまなシーンに寄り添うためのインテリアが揃った空間です。 実はこの空間造りには家政学科の学生が関わっています!記事はコチラ 「私は就職活動についてまとめたりすることが多いですね。静かな場所より、自然と周囲の会話や物音が聞こえる空間の方が集中できるんです。」と笑って教えてくれました。就職活動中のDさんは、最初はなかなか自分のやりたいことが見つからず不安だったと語ります。「ある住宅関係の企業説明会が転機になり、シンジョで学んだ住宅関係の知識と、アルバイトで培った接客業の経験が活かせるんだと自信を持つことができました。それからはどんどん住宅関係の仕事について調べ、将来を具体的に考えるようなりました。現在は、説明会やエントリーシート提出など、積極的に就職活動を行っていています。」この日、これから面接が予定されている企業の研究など自らの将来に向けて努力を続けているDさんの姿を見て、近い将来、企業との良いご縁がきっと訪れるに違いないと思いました。 シンジョの大学生活は友達との思い出がいっぱい! シンジョの特徴はクラス単位での行動と教えてくれたDさん。「すぐに友達ができて、とても仲良くなれる環境が整っています。友達が勉強しているのを見て、『私もがんばらないと!』と思ったり、休み時間のおしゃべりで元気をもらったり。4年間の中で、友達の存在はとても大きかったです!」と大学生活を振り返ってくれました。 学内に友達との時間を過ごせるスポットが増えてきたと話すHさん。「これから大学に入る皆さんも、友達との関係を大切にして、勉強もキャンパスライフも思いっきり楽しんで欲しいです!」と未来のシンジョ生に向けて、力強いメッセージで結んでくれました。
キャンパス
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2023.5.10
シンジョの図書館には『図書館ボランティア』として、さながら司書さんのように図書館運営に携わる学生グループがあります。日本語日本文学科4回生のMさんは入学後すぐに図書館ボランティアに参加し、今では友達や後輩から一番頼られる中心的な存在に。そんなMさんはどのような思いで活動しているのかインタビューしました。 シンジョの図書館はどんな場所?図書館ボランティアって何をするの? シンジョにはたくさんの蔵書を誇る図書館があり、調査や研究、論文作成、自習の場として学生に活用されています。自習や読書に適した机や、ゆっくり本を読むことができるソファ席が学生からの人気の秘訣です。 自習や読書に最適なスペース。2Fには個別机も。 開放的な大きな窓が特徴的なソファ席 そんな学生から人気の図書館でのボランティアの主な活動は、貸し出された本を館内の書架に戻したり、棚の整理をすることはもちろん、新たに図書館に置きたい本を推薦するような司書のような活動を行います。また、季節のイベントに合わせて飾り付けをしたり、自分たちが選んだ本にお薦め用のPOPを付け、たくさんの本が貸し出しされるようなフェアを開催することもあります。 きっかけはお姉さん!実は姉妹でシンジョの図書館ボランティア 実は、Mさんのお姉さんはなんとシンジョの卒業生!お姉さんも図書館ボランティアをしており、当時高校生だったMさんに色々なことを話してくれたそうです。 「2歳年上の姉が、図書館ボランティアを始めてから大学に行く楽しみが増えたと話していたので、私もやってみたいと思っていました」とMさん。その後、お姉さんと同じくシンジョに入学し、迷わず図書館ボランティアに参加しました。 「私が入学した時はコロナの影響もあり、少人数での活動でしたが、私が3回生の頃から徐々に登校できるようになり、今は約20名でボランティアを行っています。友達や後輩がたくさん出来て、特に後輩からはPOPの作り方や書架への戻し方など色々質問を受けることも多くなり、頼られることがとても嬉しいです。普通に大学生活を送っていたら皆と出会えなかったと思うので、ボランティアを続けていて良かったです。」 Mさん(写真中央)と作業中の図書館ボランティアの学生の様子 図書館ボランティアの楽しさをもっと知ってほしい! 図書館ボランティアのメンバーは司書の仕事を希望している学生も多いのですが、結果的に、図書館ボランティアとしての経験が学生時代に力を入れて取り組んだ経験になり、就職活動に活きた学生も多くいると言います。 「友達作り以外にも色々な経験が出来るので、学生生活の間に何かにチャレンジしたいと思っている人には、図書館ボランティアはお勧めです。本の魅力を伝えるために定期的に画用紙でPOP作りをするのですが、イラストが得意な子は絵を描いたり、模様を付けるなどの工夫をしています。職員の方にアドバイスしてもらいながら、1つひとつ気持ちを込めて作るので、紹介した本が貸し出された時は本当に嬉しいですよ。」 日本語日本文学科には司書の業務について学ぶカリキュラムがあり、司書志望の図書館ボランティア学生にもお話を聞いてみました。 「授業で聞いた話を実際に自分でやってみようと思うと難しいことがありました。例えば、本の分類について学びましたが、実際の館内では想像以上にとても細かく分けられていたのには驚きました。分類法で決められた棚に本を戻すのですが、最初は場所が見つけられなくて大変でした。それ以外にも、本のカバーを1冊ずつ全部外したり、自然に開くようにクセを付けたりという、目立たないかもしれないけど利用者の方のための業務があり、実際に携わらないと知ることができなかったことがたくさんありました。」 また、図書館ボランティアの活動を高校生にも知ってほしいという思いから、オープンキャンパスで『絵本カバーで作るエコバッグ』という参加型のワークショップを実施しています。 「図書館に立ち寄られた参加者の方は、館内の見学をした後にワークショップを体験してくれました。大好評で、当日は大忙しでしたが多くの方々に図書館ボランティアを知ってもらう良い機会になりました。この記事を読んで、少しでも興味を持った方はオープンキャンパスに来て、是非図書館にもお立ち寄りいただけると嬉しいです。」 絵本カバーの表紙や色あいを活かしたかわいいデザインのエコバッグを作ります。作ったものはそのままプレゼント! Mさんからシンジョ生のみなさんにメッセージ! 「私は、図書館を『本が大好き!』という人だけではなく、たくさんの人にふらっと立ち寄れる癒しの場所にしたいと思っています。そうして立ち寄ってくれた人が、ふと本を手にとってみたくなる仕掛けを図書館ボランティアの学生が行っています!例えば置いてほしい本をリクエスト出来る『選書ツアー(事前申し込みが必要)』や、読んだ本の感想文や帯を作成して、スタンプを集めると景品がもらえる『読書マラソン』などなど。授業の合間の息抜きに、ぜひ立ち寄ってくださいね。 新入生、そして在校生のみなさん、図書館ボランティアの参加もお待ちしています!
キャンパス
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2023.4.14
国際教養学科4回生のSさんはカナダ出身のウィリアムズ先生のゼミに所属し、海外と日本のそれぞれ目線から様々なことを学んでいます。そして卒業後の進路はなんと海外の大学院への進学を希望しています。そんなSさんが英語に興味をもつようになったきっかけやシンジョでの学び、そして気になる海外の大学院を目指すことになった経緯についてインタビューしました。 きっかけは親戚の叔父さん⁉海外のお客様を接客する姿に感動 英語が一番苦手な教科だったと話すSさん。英語に興味を持ち始めたのは、高校2年生の時だったそうです。 「叔父が働くホテルに母と一緒に行った際に、海外のお客様を接客する叔父の姿を見たんです。それまで、『オヤジギャグで笑わせてくれる面白い叔父さん』というイメージしかなかったのに、英語を流暢に話し、海外の方とコミュニケーションを取る叔父が本当に格好良くて。会話の内容は理解できませんでしたが、最後に“Thank you”とお礼を言われている姿を見て、『海外の人から頼りにされて、感謝までされるなんてすごい。自分もそうなりたい!』と思いました。」 その出来事をきっかけに大学では語学を勉強したい、留学したい、と次々に目標が定まっていったそうです。 国際教養学科4年 Sさん シンジョの国際教養学科の魅力を聞かせて! 語学を勉強したいというSさんが、シンジョの国際教養学科を選んだ決め手は何なのか聞いてみました。 「理由はいくつかあるのですが、まずは神戸という立地です。私は自然が近くにある環境で育ってきたので、あまりにも都会的な場所は好みではなくて。普段は勉強に没頭できる静かな環境で、たまには都会に遊びに行くこともできる神戸に魅力を感じました。 そして、同じ高校の先輩がシンジョに進学していて、色々と話を聞く機会をいただけたことも大きな後押しになりました。その時に、先生から手厚く指導してもらえる環境や、図書館、資格支援だけではなく、食堂やマーベル(学内にあるベーカリーカフェ)などのあらゆるサポートが満足いくものだったと聞いて、自分が入学してみて本当に同じように思っています。 国際教養学科を選んだ理由は、留学先を複数の候補から選択できること、観光英語が学べることと、海外の情勢や異国の文化にも興味があった私にぴったりだと思ったからです。」 シンジョの国際教養学科のPOINT!観光業界を目指す学生のための実践的な学びはもちろん、国際社会で通用する語学力に加え、多様な価値観を身につけることができます。世界と日本の関係性や国際情勢、民族や宗教による文化の違いが学べるので、視野が広がり、グローバルな知識を身につけることが出来ます。 先生との出会いと適切なアドバイスで、進むべき方向性が具体化!転機はゼミの授業 3回生でゼミ選択のタイミングになったときに、Sさんはもっと世界の文化を知りたい、英語力も高めたいと考え、ウィリアムズ先生のゼミを選択しました。ウィリアムズ先生のゼミでは、主にアイデンティティやジェンダーについて学ぶことができ、授業時間内は英語を使用するという特色があります。英語での授業についていけるかな…という不安もあったようですが、ウィリアムズ先生の優しく明るい人柄もあり、チャレンジしてみることに。そして、ゼミでの授業を経験していく中で『日本と海外の考え方の違い』に衝撃を受けたといいます。 ゼミの様子 取材中もほぼ英語で授業が行われていました。 「私が当たり前だと感じていたことが海外の人にとっては違和感があることを知り、私が今まで学んできた文化や慣習、常識などは世界の一部分にしか過ぎないことがわかりました。国や環境による考えの違いを知ったことで、国籍を問わずもっとたくさんの人の話を聞いて『世界中の文化を知り、人を知りたい』と思うようになりました。そのためには大学での勉強もとても興味深く面白いのですが、海外の大学院に進むことで国際的な大きいフィールドで『研究』することができる、と先生が教えてくれました。 それからは、先生が一緒に留学先を探してくれて…私が好きな自然が豊かな地域で、留学生の受け入れ制度が充実しているニュージーランドの大学院をオススメしていただきました。」 Sさんはウィリアムズ先生のサポートもあり、ニュージーランドにある大学院の中で2校まで絞れているということや、今後を見据えて努力していることを嬉しそうに話してくれました。 「先生からは、1~100の単語を覚えて次に100~200を覚えるより、1~1000を毎日流し見することを繰り返す方が身につくと教わり、実践しています。先生ともっと英語で会話したいという気持ちから、英語で日記をつけたり、自分なりに楽しみながら学ぶ工夫をして、TOEIC800点以上を目指して勉強中です。シンジョでウィリアムズ先生に出会えたことは私の財産です。」 ニュージーランドの大学院へ進学が決まれば、スタートは7月だそう。来年3月にシンジョを卒業した後、現地で入学時期を待ちながら語学力を高める予定だと、近い未来への期待に目を輝かせながら話してくれました。
キャンパス
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2023.4.13
ある日の夕方教室の前を通り過ぎると、何やらスラスラと英会話を楽しむ声が!何が始まるの?と近くにいた学生に尋ねると、ちょうど今から、英語をもっと学びたい・スキルアップさせたいというメンバーが集まった『English Circle』が懇親会(学生たちはパーティーと呼んでいます)をするというのです。それはとっても楽しそう!少しだけお話を聞かせてください!! パーティーの参加者が続々と集まっています。 まずは英語で自己紹介。パーティーで聞こえてくる会話も英語ばかり! ――お楽しみのところ失礼します!今日は何の集まりなんでしょうか? Aさん「私達は全員、英語が大好きという共通点で集まっている団体です。最初は5人ほどの少人数でしたが、どんどん増えて今では20人以上になり『English Circle』としてクラブを設立することになったんです! ――『English Circle』の集まりなんですね。活動内容とその魅力を教えてください! Bさん「普段は週に1度お昼休みに国際交流センターで集まって、英語英米文学科のジョン・パトリック・ファハード先生を中心に、テーマに沿って英語で会話をしています。好きな映画は?好きな芸能人は?最近の嬉しかったことは?など2人1組で雑談をする感じです。今日はもっと交流を深めようと、パーティーを開催しました!」 Cさん「1番の魅力は教えてくださる先生がネイティブの先生なので、生きた英語が聞けるところです。分からない時は先生が日本語でサポートしてくれます。自分のタイミングでいつでも自由に参加出来るのも良いです!」 English Circleの活動の様子 お話を聞いているうちにパーティーが始まり、1人ずつ英語で自己紹介が始まりました!――みんなの前で英語を話していてすごかったです!緊張はしなかった? Dさん「今日のパーティーは初対面の人もいたので緊張しましたが、英語で話せるようになりたいという気持ちの方が強いです。『English Circle』に参加するまで、学生同士で英語を使う機会はほとんどありませんでしたが、今では週に一度はこの集まりで英語を話す習慣がついて、英語で会話すると楽しいと思えるようになってきました。」 お菓子を囲んで順番に自己紹介!もちろん先生も自己紹介しています ――今日のパーティーでも、ほとんど英語で会話していますね。 Eさん「もっとたくさん喋って、英語がペラペラになりたいからです!真剣に語学力をアップさせたい学生だけが集まっているので、みんな積極的に英語を使っています!」 英語での会話にも笑顔がこぼれます。楽しそう! 「ビンゴ大会の景品などもみんなで準備しました。もちろん、パーティーを準備する時の会話も英語ですよ。」と先生 English Circleの仕掛人、ファハード先生が教えてくれた英語上達の秘訣 ――このパーティーは先生が提案されたそうですね。 「英語を学びたいと思って『English Circle』に集まってきてくれる学生も多くなったので、普段と違った形で学生が喜ぶことがしたいと思って提案しました。英語で交流できる良い機会にもなるし、みんなも準備に協力してくれました。」 ――どうすれば、英語が話せるようになりますか? 「日本では、間違いを恐れて英語を使わない学生が多いです。話せるようになりたいのなら、どんどん人前で話すことが大事です。私は日本語が得意ではありませんが、間違っても少しも気にしません。使わなければ上達しないし、覚えられないからです。出来るだけたくさん英語を使ってほしいです。使い始めると度胸がつくし、会話が楽しくなりますよ。」 先生とはもちろん、学生同士でも英語での会話を楽しんでいます。 ――リスニングが得意になる秘訣を教えてください! 「繰り返し、同じ内容を聞くと良いですよ。重要なのは何を聞くかです。例えば、ゲームが好きだったら関連した英会話を聞くとか。好きなジャンルだと会話がしやすいし盛り上がります。今は誰でもスマホを持っていますよね。YouTubeで英会話の動画を無料で見ることが出来るし、ポッドキャストで英語のコンテンツを探して気に入った内容を繰り返し聞くことも出来ます。私はこの方法で日本語を学びました。毎日1時間!のように時間を決めて、必ず実行し続けることが大切です。最初はわからなくても少しずつ分かるようになって、段々自信が出てきます。」 ――シンジョでは、「先生との距離感が近く、しっかり教えてもらうことができる!」と聞きますが、ネイティブの先生とこんなにもしっかりと交流できることは本当に貴重だと感じました。 『English Circle』のみなさんから勉強に励んでいる高校生に向けて応援メッセージ! Fさん「大学生になった自分が、同世代で集まって英語でパーティーをするなんて思ってもみなかったです。(笑) でも、こんなに楽しく英語を学べる仲間ができたのは、シンジョに入学したから出来た経験です。受験勉強で大変な時期もあると思いますが、それを乗り越えれば今日の私達のように楽しく学べる機会がたくさん待っているので頑張ってくださいね!」 ――取材中も絶えず英語が飛び交っていましたが、言葉に詰まったりすることがあると、先生や上級生が助け舟を出しているシーンも多く見られました。先生がお話してくれたように『English Circle』はわからないことを恥ずかしがるのではなく積極的に英語を話そうとする学生の集まりでした。目標に向けて積極的に、そして楽しみながら学生生活を満喫している素敵な『English Circle』のみなさんの活躍を楽しみにしています!!
商品開発PJ
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2023.4.7
前回の開発会議では「レシピ分解」を行い、商品の中身が完成! 今回は、いよいよ最後の総仕上げとなるプロモーション&マーケティングです。 どれだけ良い商品でも認知されなければ買ってもらえない。 これまでの開発会議で、商品の中身は、2種(梅しそ・わかめ)の小さな丸いおにぎり×2個の計4個に、3種のおかず(ウィンナー・だしまき卵・鮭)が付いた、紙容器入りセットに決定しました。遂に、商品を売る方法を考える段階に突入です。 実はこの会議にスペシャル講師として、ローソン 近畿エリア戦略部長の水口慎一朗氏が登壇(詳しくは特別編をご覧ください)。 講演を聞いたシンジョ生たちが理解したこと。それは、いくら商品の中身が良くても、ネーミング・パッケージ・プロモーションをしっかり考えて行わないとお客様に商品を認知してもらえず、結果として売上げにつながらないということ。 そこで、メンバーはネーミング・パッケージ・プロモーションの3チームのいずれかに所属。商品をどう推していくかを考えるのがこれからの作業です。では、各チームの取り組みを見ていきましょう。 わかりやすくてかわいい!決定した商品名は「ちびにぎまる」! 魏さんからネーミングチームに、ネーミングを考える際のポイントが伝えられました。「事実に基づいている」「名前で何の商品であるかわかる」「商標登録など法律的なことをクリアしている」「覚えやすい」などなど。確かに、初めて商品を目にするお客様にとって「どんな商品か」は、とても大切ですよね。 ネーミングチームは、アンケートやベネフィットを見直しながら、様々な意見を出し合いました。若い女性に人気の韓国カルチャーを取り入れ「1+1(ワンプラスワン=ひとつ買うともうひとつ付いてくる)」とおにぎりの数をかけ合わせた「2+2」、急いで行う「巻き」とおにぎりの「巻き」をダブルミーニングにして、さらに若者に人気のアニメにちなんだ「MAKI×MAKI」、好きなものを推す際の言葉を使った「おにぎりしか勝たん」など、最終9案まで絞り込みました。この9案をプロジェクトメンバーに披露して採決を取ったところ「ちびにぎまる」に決定しました。 ちいさな丸いおにぎりが入っていることがすぐわかり、名前の全てがひらがな表記で、とてもかわいいイメージですね! パッケージは、満場一致でシンジョカラーを使った七宝柄! パッケージチームにも、商品開発部の部長 姫野氏からも事前にパッケージを考える際のポイントが伝えられました。「画像やキャラクターなどの著作権・商標登録問題をクリアしている」「色づかいやシールの位置など、売り場で見つけやすい」「ターゲットを意識する」「商品の中身にマッチしたデザイン」などです。パッケージが良いと、思わず手を伸ばしてしまう……誰もが経験することですよね。 デザインする箇所は、紙製の容器を包む透明フィルムです。 紙のナチュラルな素材感と連動する和風のデザインにすることにしました。様々な和柄を検討した結果、残ったのが七宝柄と麻の葉柄です。柄が目立ちすぎて商品が見えにくくならないように、柄の配置や透明度にも配慮しました。また、柄の色は神戸女子大学のコーポレートカラーと同じピンク色に。ローソンの「国産米使用おにぎり屋」のシリーズロゴと商品名を配置しました。この案をプロのパッケージデザイナーが組み直した4案を、プロジェクトメンバーに披露して採決。なんと満場一致で七宝柄のA案に決定! 七宝柄は、花のようにも円にも見える柄が繋がっていくため、「ご縁」という意味が込められているそうです。まさに今回の商品開発にピッタリの柄ですね! 映像で商品アピール!「働く女性の朝」の動画が完成! プロモーチョンチームに伝えられたポイントには、具体的な指示もありました「ホームページの内容(写真や紹介文など)」「ローソン公式Twitterの文言」「動画コンテンツの内容」と、なかなか考えることが多いですね。 メンバーはSNSを活用した動画訴求を提案。働く20代女性が目覚まし時計の音で目覚めてから、慌ただしく家を出てローソンで “ちびにぎまる” を買い、オフィスの自席で「いただきます」をするまでのシーンに決定。撮影はプロが行いましたが、モデルを務めたメンバーも。 自分たちで作った商品だけに、伝えたい気持ちは誰にも負けないはず。その熱い思いが、名作誕生を後押ししてくれたのかもしれませんね! あっという間の全10回。ローソン様に感謝の花束を贈呈。 後は発売日を待つまでとなり、全10回のプロジェクトは終了となりました。メンバーからは姫野さん、一木さん、魏さんそれぞれに花束を贈呈し、ひとりずつ感謝の意を伝えました。 一木さんからは「皆さんの空気感がどんどん生き生きしてくるのが伝わってきました。どんなお客様が買われるかフィードバックしたいです」、魏さんからは「皆さんから自分にはない発想をもらえた。ローソンのファンが増えたと思います」、姫野部長からは「皆さんの真面目な態度にこちらも頑張らないと思いました。この経験を就職活動にどんどん使ってほしい」とのお言葉をいただきました。 プロジェクトメンバーは、きっとこの経験を活かして活躍してくれるに違いありません。
商品開発PJ
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2023.4.6
前回は「コンセプト開発とおにぎりの内容」で、ベネフィットを満たすおにぎりとは何かを考えました。今回は、サンプル等を検討しながら、大量生産に向けた「レシピ分解」を行います! サンプルを目で見て、手でさわってまずは「形」について検討する。 前回までのプロジェクトで、開発するおにぎりの方向性は「スティックタイプ数個」「おにぎり数個」「おにぎらず1個」の3つに絞られました。更に今回は工場での大量生産を想定しながら、さらに絞り込んでいく「レシピ分解」です。 まず、魏さんから「これから皆さんのアイデアを実際に工場で大量生産できるようにするための作業に取りかかります。栄養バランスという観点から、野菜と魚を入れるというアイデアが多かったのですが、野菜はいたみやすいので衛生管理上今回は見送ることになりました」との報告がありました。残念ですが、良い商品をお届けするためにはやむを得ない選択です。 次にシンジョ生たちの前に並べられたのは、おにぎりのサンプルです。サンプルの種類は4種類で、①「スティックおにぎり2コとおかず(ピック付)のプラ容器入り」②「スティックおにぎり2コおかずなしの紙容器入りをフィルム包装」③「三角おにぎり1つをフィルム包装」④「おにぎらず1コをフィルム包装」です。 「今回は、容器を含め、商品の“形”を検討していただきます。学生アンケートの結果や皆さんが考えたベネフィットと照らし合わせて、どれがいいか、改良点があるとすればどんなところがあるか、グループ別に話し合ってください」と魏さん。シンジョ生は手袋をはめて、パッケージを開けて、じっくり見ていきます。 シンキングタイムの後、各グループから発表がありました。人気だったのは①「スティックおにぎり2コとおかず(ピック付)のプラ容器入り」と④「おにぎらず1コをフィルム包装」でした。ただ、「手が汚れない」という課題をどうするかで、①は「おにぎりを小さくしてピックで食べられずようにする」、④は「包装を工夫する」などの解決案が出されました。そこで「おかずセット」と「おにぎらず」に絞り、味を検討することになりました。 ペルソナを理解した上で、具材と米を選び「おかずセット」と「おにぎらず」を試作。 実際に具材と米を組み合わせて「おかずセット」と「おにぎらず」を試作します。その前に魏さんから、大切なメッセージがありました。試行錯誤する中で「コンセプトからぶれない」ということです。 「迷ったらターゲットやベネフィットに戻って考えてみてください。ターゲットを意識する際に、ターゲットを具現化した人物像を設定すると考えやすいです。この人物像をペルソナといいます」との説明とともに、これまでシンジョ生が出してきた意見をまとめたペルソナが提示されました。 いよいよ「おかずセットチーム」と「おにぎらずチーム」に分かれて、サンプル食材を組み合わせて試作を行います。おにぎりの形・具材・調味料にそれぞれ価格があるのでコスト計算もしながら、各グループから試作と議論を重ねた案が2つずつ出されました。この4案に関するアンケート調査を再びシンジョ生を対象に行い、その結果で1つに絞り込みます。 定価300円を実現するため、最終案にさらに工夫をこらす。 アンケートの結果です。全体の半数の票を集めたのがA案のお弁当タイプ(おかずセット)1でした。おにぎりはわかめ・ごまサケ・梅しそ・昆布が各1個の計4個で、おかずは鮭・ソーセージ・卵焼きです。「たんぱく質が摂れ、魚と肉が入り、お箸なしで食べられて、彩りも良い」とベネフィットを満たしています。そして「食べたい場所」への回答も「会社」が一番多く、コンセプトに沿った結果となりました。 これで決定! と思いきや、魏さんから「このA案を工場で生産すると定価450円になってしまいます。最初のアンケートでは朝食にかける金額は300円以内でした。皆さんならこれにいくら払いますか?」と質問が投げられました。メンバーの意見も300円です。参考として、ローソン工場でのおにぎり製造工程の動画が流され、工程が増えるごとに価格がアップすることを理解しました。例えばおにぎりの味をひとつ減らすと50円のコストダウンになるそうです。「では、300円に修正するのにどんな工夫がいるか考えてください」。 シンキングタイムと試食の後、出された修正案は「おにぎりの味を梅しそとわかめの2種へ」「魚は塩分控えめに」でした。これで商品はほぼ決定です! 次回は、商品をお客様に伝えて売り込む「プロモーション編」です。