教職支援
521
2023.1.6
大好きなアパレル業界を目指して家政学科に入学したKさん。在学中は被服のデザイン・構成・製作を学ぶ被服デザイン科学コースで学んできましたが、就職活動を開始後、家庭科教員志望へと大きく進路を変更。周囲から遅れてのスタートでしたが、教職支援センターのサポートで見事、中学校教諭(家庭科)に内定しました。大きな決断に至った経緯や短期間での試験対策について聞きました。
――企業への就職から教員試験を目指すと決断したのはいつ頃ですか?
3回生の11月くらいです。そこから翌年7月の試験に間に合わせるための勉強を始めたので、かなりギリギリでした。このタイミングから勉強をスタートして教員採用試験を受けたことが、私の大学生活で一番の挑戦でした。
――なぜ、そのタイミングで教員を目指そうと思ったんでしょうか?
もともとは一般企業への就職を志望していて、就職活動も開始していました。周りには服飾関連の企業などを視野に入れて就活している学生が多く、私も同じ道を検討していたんです。でも、企業説明会に参加してもなかなか仕事にやりがいを見出せず悩んでいました。そんなとき教職課程で授業構成を考えることになって、それがすごく楽しかったんです。入学当初から教育資格は取得したいと思い、教職課程を受講していたのですが、それが転機ですね。教育実習に行った際も、中学生の無邪気さに心を掴まれ、授業を行う楽しさも味わうことができました。服は好きなので、家庭科教員ならずっと被服に関われると考えて進路変更を決意しました。
――思い切った決断ですが、アパレル業界に未練はありませんか?
小学生のころからコーディネートを考えたりファッション誌を読んだりするのが好きでした。かわいいものに目がなくて、今もフリルやピンクを身につけるとテンションが上がります。毎日、服を選ぶ時間が楽しくて仕方ありません。そんな興味から服の製作に関わりたいと思うようになったんです。でも実際に作ってみると、とても学ぶことが多くて大変でした。たとえば、3回生の「アパレル造形演習」で私はピンクのジャケットを製作しました。学生同士で採寸から縫製まで、授業外の時間も使って4ヶ月がかりで完成させたのですが、服の制作は本当に細かい作業の積み重ねで、全てが難しかったです。服やファッションが好きでも、関わり方はさまざまだと考えるきっかけになりました。作品は気に入っているので、大切に保管したいと思います!
――教員試験に向けて、あせりや不安があったのでは?
ありましたね。やっぱり中学、高校時代からずっと先生を目指して努力してきた学生がたくさんいるなか、私は目指したタイミングが遅く、勉強時間も短い分、「大丈夫かな?」という不安がありました。それまでの自分なら諦めていたと思いますが、教職支援センターの方や友人、家族に励ましてもらい、なんとか乗り越えることができました。
――不安に打ち勝つために、どんな対策をしましたか?
筆記試験はとにかく計画的に取り組むことを意識し、シンジョが開講している講座を受けてビデオで勉強をしていました。あとは教職支援センターの先生に「過去問を解いて傾向を知ることが大切」と教えていただいたので、過去10年分の問題を何回も解きました。すごい量に思われるかもしれませんが、他の学生もそのくらい解いている印象ですね。おかげで問題へのアプローチ方法がわかり、大学受験のときのように勉強の感覚を取り戻すことができました。特に数学・物理の勉強は高校以来だったので大変だったのですが、解き方をいちから覚えなおして、繰り返し問題を解くようにしました。
――面接対策についてはどうでしょうか?
志望理由では就活を経験しているというほかの人にはない部分を伝えたいと思っていました。そこで教職支援センターの先生に何度も面接練習をしていただき、「もっとこうしたほうがいい」と具体的なアドバイスをもらいました。話し方など自分ではわからないところも指摘してもらえたので、とても参考になりました。教職支援センターではほかにもいろいろと親身になって相談にのっていただき、心強かったです。
在学中から卒業後まで手厚いサポートが魅力! 教職支援センター
教員免許取得希望者支援を目的として、在学中はもちろん、卒業後のサポートも充実。センターには過去問や教科書、指導書などの資料があるほか、採用試験対策のワークショップ、各自治体の採用人事担当者による説明会の開催も!
――教育実習で授業を体験されましたが、実際に教壇に立った感想は?
人前で話すことに慣れていなかったので、実習が始まってからも不安な気持ちがありました。でも「やるしかない!」と吹っ切ることができてからは、楽しく授業できるようになりました。ただ「理解してもらえるだろう」と考えていた内容が生徒たちにあまり理解されなかったときには、戸惑いや大変さを感じました。その後は、あらかじめ準備した内容に対して生徒がどんな反応をしそうか、指導担当の先生に事前確認をしていただいて、生徒にわかりやすい授業作りに努めました。赴任後は1年目から担任を持つ可能性もあるので今から緊張していますが、かわいい生徒に囲まれて、大好きな服に関わりながら仕事ができるのは楽しみです。
――理想の先生像などはありますか?
生徒一人ひとりを見て、個性を伸ばしていけるような教員になりたいです。中学時代に学年主任だった恩師が、まさにそのような人でした。当時、私は自分に自信がなかったのですが、その先生がかけてくれた言葉にとても救われましたし、同じように先生に支えてもらった同級生がたくさんいました。だから私も、受けもった生徒たちに「この先生なら相談してもいいかな」と思われるよう、笑顔で話しやすい雰囲気を心がけ、精神的に自立した女性になりたいと思っています。服が好きなことは変わらないので、自分の好きな服で気持ちを上げて、教壇に立ちたいなと思っています。
2022年11月取材 ※取材時4回生
学校のこと、学び、先輩、就職。
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