神女サポート
342
2024.9.20
「ポートアイランドに新たな交流の場を!」をモットーに活動を行う神戸女子大学の学生団体「ぐるりと。」現在は地元地域にお住まいの方々を対象に子ども食堂を開催しています。
そんな「ぐるりと。」は2024年に社会福祉学科の学生を中心に設立されたばかり。今回は初めて実施した子ども食堂の様子と併せて、団体の代表を務める学生たちにどんな思いでこの活動を始めたのかインタビューしました!
子ども食堂とは…
子どもたちやその家族に対して無料または低価格で食事を提供することや、勉強や宿題のサポートなどを行う地域密着型の支援活動です。主に地域の支援団体やボランティアが運営していることが多く、地域の子どもたちが安心して過ごせる居場所として、また地域の人々の交流の場としても近年広がりをみせています。
結成のきっかけは、発起人であるMさんが一回生の時にインターンシップで参加した子ども食堂について、ある授業の中で発表したことでした。その授業が終わったあとにその発表を聞いていた他のメンバーが話しかけたのです。
メンバーはそれぞれが別の友人グループに所属しているそうですが、その日をきっかけに日頃学んでいる社会福祉について語り合う仲になっていき、「自分たちで地域貢献がしたい!」という強い思いから結成されました。
そんな「ぐるりと。」は、『やりたいこと』の元に個性豊かな学生が集まり、ポートアイランドの地域の方々が『ぐるりと』一周、みんなが手を繋いで、誰ひとり取り残されることがないような支援活動を目指しています。
団体結成後まもなく、メンバーは地域貢献のために何ができるかを考え、Mさんの経験をヒントに地域の子どもに無料で食事を提供する「子ども食堂」を開くことに。こうして地域貢献への第一歩を踏み出したのです。
やることが決まれば、あとは前に突き進むのみ!しかし、子ども食堂を実施するまでの道のりは想像以上に大変だったと学生たちは話します。
Mさんは「企画段階からたくさんの方にお世話になりました。やりたいことを実現させるためには、キャンパス内の場所の調整から提供するお弁当の準備、それを提供するための許可申請など…やらなければならないことが想像以上に多くて。
ひとつのイベントを実現させるためにこれだけの準備が必要だということを痛感したと同時に、地域の夏祭りや高校の文化祭などを楽しめていたのは、その時に自分の周りにいた大人の方々の努力があったんだなぁと思いました。
そして、これからは私たちが楽しんでもらう側になっていくんだ!と責任感も強くなりました。」
各所への許可申請書類の作成などを中心になって担当したTさんは「神女support(助成金)の申請書類をはじめ、飲食物を提供するためなど様々な申請関係を担当しました。長い時間をかけて準備してきたことが今日、本当に形になったんだという達成感があります。
でも、これに満足せず、地域のみなさんが集まる場所を創る側として引き続き活動していきたいと思います。」と意欲高く語ってくれました。
※「ぐるりと。」の運営には『神女support(学生課外活動助成金制度)』が使われています。
神女support(学生課外活動助成金制度)
学生による自主的な課外活動(地域貢献やボランティア等、地域の課題解決や活性化を推進する取り組み)を支援する独自の助成金制度。活動に必要な資金の助成を受けることができます。
詳しくはコチラ!
各種申請書類が完成してからも、新たな困難が彼女たちの前に立ちはだかります。それは参加者への広報、子ども食堂の告知です。いくらイベントを実施しても参加者がいなければ成り立ちません。たくさんの人に「ぐるりと。」の存在と、自分たちが開く子ども食堂を知ってもらうための広報活動が必要です。
当初は自分たちの手元にあるスマホでSNSを使って発信しようと考えていましたが、それ以外の広報活動にも着手していきました。まずは、保育園や学習支援教室のような子育て世代の方々が利用している施設をリストアップして訪問し、チラシの設置をお願いして回りました。
他にも、地域ごとのイベントが調べられる情報サイトに掲載するなど、『知って欲しい人に情報を届ける』という意識をもって広報に取り組み、子ども食堂の初日を迎えました。
子ども食堂当日。開始の1時間前に集まった「ぐるりと。」の学生たち。これから始まる子ども食堂を円滑に進めるための打ち合わせを行います。地域の人々に安心・安全な場所を提供することはもちろんですが、「参加してよかった!」と思ってもらうためにも、学生たちの打ち合わせや確認作業に余念はありません!
また、子どもだけで参加する場合はキャンパスの最寄り駅まで「ぐるりと。」メンバーがお迎えにいく送迎サービスも実施しています!ご家族も安心ですね。
開始後まもなく、子ども食堂の会場は来場者のみなさまでいっぱい!友達同士で、そしてご家族みんなで美味しいお弁当を楽しく食べ、笑顔と笑い声で溢れる空間に。
子どもたちが食後にも楽しい時間を過ごせるように、レクリエーションを準備していた学生たち。多目的ルームを覗いてみると「ハンカチ落とし」で大盛り上がり!ご家族の方々はこの様子を席で見守りながら保護者同士の交流タイム。
そして、別の部屋を覗いてみると小学校低学年などを中心に「手遊び歌」のレクリエーションが行われていました。小さな子どもたちにも楽しんでもらえるように活動する学生たちの姿から、「ぐるりと。」らしい『誰ひとり取り残されない活動』の理念を感じることができました。
「ぐるりと。」の子ども食堂は営業時間内であれば何時に来ても大丈夫!たくさんの方が来場し、食事やレクリエーションを楽しんで帰路につきます。初めての営業でしたが100名以上の地元地域の方々にご参加いただくことができました。そして、綿密な打ち合わせの成果もありトラブルなく無事に一日を終えることができました。
今回、美味しいご飯と楽しいレクリエーションを行う「子ども食堂」を開催し、モットーである「ポートアイランドに新たな交流の場を!」を見事に実現させることができた学生は充実感を感じていました。
「ぐるりと。」の発起人であるMさんは、「1組でも来てくれたらいいな…という気持ちで始めた子ども食堂でしたが、思った以上の反響があって驚いています。たくさんのニーズがあることが分かったので、周りの期待に答えたい気持ちでいっぱいです!」と語ってくれました。
今後も子ども食堂を定期的に実施していく予定で、実施回を重ねるごとに、宿題や勉強をサポートする「学習支援」や、子ども食堂の食事支援が必要な人のご自宅まで食事を届ける「配食サービス」の導入も検討している「ぐるりと。」の今後の活動に期待が膨らみます!
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