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シンジョ生がカフェを出店!「1st penguin」を運営して得たものとは

特集

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2024.10.16

シンジョ生がカフェを出店!「1st penguin」を運営して得たものとは

2024年夏、心理学部で経営・消費者心理を中心に学ぶ学生有志が、山陽須磨駅前のシェアキッチン「SUMANOBA」に出店!お店の名前は「1st penguin」(ファーストペンギン)!(7~9月の期間限定出店。現在は営業終了) 今回、最終営業日にスタッフとしてお店を運営していた心理学科3回生のIさんとFさんの2人に、メニュー開発や集客など…実際に出店してみたことでどんな経験ができたのか聞いてみました! Iさん(心理学科3回生) Fさん(心理学科3回生) SNSだけじゃない。やってみたからこそわかる、人とのつながりの大切さ 「ファーストペンギン(以下、愛称であるファッペン)は同じゼミのメンバーで立ち上げた企画なので、企画運営や商品開発に興味のある学生が集まっています。出店が決まってから、まずはお店の方向性を定めるためにマーケティングの授業を参考にしてターゲット層を設定しました。みんなで現地を視察し、アイデアを出し合って『小さい子どもがいる主婦層』にターゲット層を決めたのですが…営業してみると実際の客層は少し違っていました。」とIさん。 「色んなことが想定通りにはいかなかったですね。」とFさんもうなずきます。「集客も思っていた以上に難しかったので、『大学生が営むカフェ』というのぼりを立てたり、お店の前でチラシを配ったりすることで少しずつ周辺の方々に認知されるようになり、お客様が増えていきました。」 他にも、メンバーは大学生である自分たちが得意なSNSを駆使。InstagramなどのSNSでファッペンのアカウントを開設してお店を宣伝し、アカウントをフォローしてくれたら50円引きなどの特典も用意しました。 店内のチラシにはSNSフォロー割の情報が! また、たくさんのフォロワーを持ち、SNS上で影響力のあるインフルエンサーにも声をかけて来店レビューを依頼。10万人以上のフォロワーをもつインスタグラマーが紹介してくれたときは予約がたくさん入り、県外からお越しのお客様がいらっしゃったりと、インターネット・SNSの力を感じたそうです。 ただ、お店を運営してみたからこそ肌で感じたこともあったそうで、Iさんはこう語ります。「SNSをきっかけに来店してくださった方も多いのですが、一度ご来店された方からのクチコミでご新規の方の来店に繋がったことや、オープンが決まった時にご挨拶に回った近隣の方々もたくさんお越しいただいたことで、地域の皆さんに受け入れてもらえているんだと実感できました。 他にも、営業時間終了後に近隣のお店の方にアイスコーヒーを差し入れとして振舞ったことがきっかけで後日来店につながったこともあり、人と直接会って、自分たちで営業活動をすることの大切さを感じることができました。」 メニュー開発、原価計算もこだわって実践。これが本当の社会経験 そんなファッペンで販売している商品は3種のクリームソーダフロート、レモネード、コーヒーやカフェラテのドリンクメニューを中心に、かき氷と看板商品でもあるリボンパンなど。今回取材班がオーダーしたのはレモネード、メロンソーダフロート、ピーチ味のかき氷とリボンパン!見た目も味も最高でした。 レモネード、クリームソーダフロート、ピーチ味のかき氷 さすが女子大生、写真映えする商品を開発! クリームソーダフロートやかき氷にはナタデココが入っています。こちらは神戸市に本社を置く「フジッコ株式会社」から提供いただいた日本唯一の国産ナタデココなんです!見た目、味に加え食感のアクセントも◎ リボンパンはドリンクでセットで購入すると更に写真映えするアイデア商品。こちらは神戸の有名老舗ベーカリー「イスズベーカリー」と共同で開発!もちろん単体でもかわいくておいしかったです。 ドリンクとセットで更にかわいく写真映え こんなにかわいいメニューを自分たちで開発できた経験は楽しかっただろうと思っていると、Fさんがメニュー開発で印象深かったことを話してくれました。 メニュー開発での出来事を教えてくれたFさん 「最初はバズる商品を作るとか、かわいいメニューを作ろう!という気持ちでメニューを考案したり試作に臨みましたが、ゼミの吉川先生のご紹介でスイーツのヒットメーカーの方にアドバイスをいただいたんです。 その内容は『店舗を営業し続ける、つまり経営していくためには、利益を出すための原価計算(注1)が不可欠』であるということ。(注1)商品を完成させるために必要な材料の分量や金額を算出すること。今回は主にシロップや炭酸水の分量など。 そして、『利益を出せるように算出した原価分の分量を守るため、オーダーが通ったら目分量でドリンクを作るのではなく、当たり前のことだけど計量しながら作らないといけない。』とアドバイスをいただきました。」 忙しくてもしっかり計量して提供! 「もちろんそれまでも真面目に取り組んでいましたが、おいしさやかわいさ以外に『利益』を出すために大事にしなければならないことがあると学びました。メンバーみんなで味見と計量を繰り返しながらメニュー開発をしたことは大変でしたがとても楽しかった思い出です。」 Iさんも、「授業でも原価や利益について考えることはよくありますが、実際に自分がお店に立ってみると思っていた通りにはいかないこともありました。例えば…しっかり計量して商品を提供しなければならないけど、目の前にはとても急いでいる様子のお客様が待っている時や、利益を出すために必要な一日の売り上げ目標に届かなかった日もあったり。 でも、想定外のことをたくさん経験したことで、この先に起こりそうなことを予想して『ここまで準備しておこう』と考えたり、その場で対応できる力を養うことができたと思います。」と前向きに話してくれました。 複数のオーダーを段取りよく、そして見栄えよく提供してくれたIさん 貴重な経験を通して身についた「〇〇力」を聞いてみた! 最後に、今回のファッペンでの経験を振り返って自分自身がどんな力が身についたと思うか聞いてみました。 Iさんは「行動力」とのこと。「やってみたい!おもしろそう!という思いで、いい意味で深く考えすぎずに始動したファッペンでしたが、みんなで力を合わせることでなんとかやり遂げることができました。 実際にお店を出店するというだけでも大きなことだと思っていたのですが、たくさんの人との出会いもあってグラングリーン大阪に出店するチャンス(のちに9月28日限定で出店)も頂けました。 行動してみたことで、私たちだけしか経験できないことができて、その次の展開や新しい人脈が広がっていく体験ができました。 『やればできる』を体感したことで、プライベートでも興味をもったところにすぐ足を運んだり、積極的に行動するようになったと感じています。」 そしてFさんは「問題解決力」。「この2か月の営業期間中は何度も壁にぶつかりましたが、悩んだときは一人で抱え込むのではなく声に出してみんなに伝えることが大切だと実感しました。 そうすることで問題に対してみんなの目線を合わせ、一致団結して問題解決に向けて動くことができました。ひとつひとつ問題を解決していったことで、目に見えてスムーズに営業できるようになっていきました。」 最後になりましたが、店名にもなっている「ファーストペンギン」という言葉の意味をご存知でしょうか?氷上で過ごすペンギンの群れの中から、エサとなる魚を求めて海に飛びこむ最初のペンギンのように『リスクを恐れずに挑戦する人』を表す言葉なんです。 この夏、チャンスを掴みに飛び込んでいった彼女たちは貴重な経験を経て大きく成長することができました。シンジョの『ファーストペンギン』の今後の活躍も見逃せません!

設立から3年目、地域とつながり躍進する神女ポーアイボランティアセンターの今

神女サポート

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2024.9.24

設立から3年目、地域とつながり躍進する神女ポーアイボランティアセンターの今

2022年5月に設立された神女ポーアイボランティアセンター(以下、ボラセン)は、学生が主体となって運営するボランティア団体です。設立初年度から神戸女子大学独自の助成金制度「神女support」を活用し、幅広い活動を実施しています。 神女support(学生課外活動助成金制度)とは…学生による自主的な課外活動(地域貢献やボランティア等、地域の課題解決や活性化を推進する取り組み)を支援する独自の助成金制度。活動に必要な資金の助成を受けることができます。詳しくはコチラ! ボラセン設立についてのインタビュー記事はこちら 親子で楽しく、オリジナルの風鈴作り 2024年の夏のとある日、ボラセンが企画したのは風鈴作りのワークショップ。夏ならではのアイテムであり、多くの小学校で夏休みの宿題として出される工作にもぴったりのテーマ。地域に住む親子を対象に参加者を募集し、この日を迎えました。 和気あいあいとしたムードが印象的なボラセンメンバー グループに分かれて準備を進めます。 こちらは何やらボンドと水を混ぜ合わせています… 時間になると、続々と参加者が到着。最初に挨拶と今回の流れを説明したら、早速風鈴作りスタートです! 7組の幅広い年齢の子どもたちが集まってくれました。 今回作るのは紙製の風鈴。まずは風鈴ぐらいの大きさに膨らませた風船にボンドを塗り、白い和紙をちぎって貼り付けます。 カラフルな風船と鈴を用意しました。 ハケを使って風船にボンドを塗っていきます… 難しい部分はボラセンメンバーがサポート。丁寧にボンドを塗っていきます。 手に持っている白い和紙を貼りつけていきます! 白い和紙を貼り終えたら、その上からもう一度ボンドを!そして今度は色つきの和紙を貼り付けます。 好きな色の和紙を選んでちぎりペタペタと貼っていきます。 色とりどりの仕上がりに子どもたちの個性が光ります! 和紙を貼り終わった後はしっかり乾燥させます。乾燥するまでには時間もかかるので、その間はみんなで身体を動かして遊びます!ボラセンの工夫を凝らしたゲームに熱中する子どもたち。たくさんの笑顔が弾けます。 子どもたちの俊敏性が余すところなく発揮された「だるまさんが転んだ」 最後の決勝戦まで白熱したじゃんけん列車。 ペットボトルボーリング。豪快なストライク連発で大盛り上がりでした! 楽しい遊びに熱中しているとあっという間に仕上げの時間に。しっかり乾燥したものは、風船をパン!と割って、短冊に付いた紐を通したら完成! 乾ききらなかったものは自宅に持ち帰って仕上げられるよう、ボラセンメンバーが丁寧にレクチャーしました。 簡単なステップで素敵な手作り風鈴が完成!かわいい! 3年目を迎えたボラセンの活動を振り返る ワークショップ終了後、ボラセン代表の3回生・Hさん、副代表の3回生・Tさん、企画担当の2回生・Mさんを直撃。この1年間の活動について振り返ってもらいました。 写真左から、副代表のTさん、代表のHさん、企画担当のMさん 2024年1月には、令和6年能登半島地震の発生を受け、ポートアイランドキャンパス内にて義援金募金活動を実施。初めての募金活動ながら、たくさんの協力を得ることができました。 5月には毎年恒例の「みなとじまクリーンプロジェクト」を開催。キャンパス周辺を中心に、ポートアイランド内の清掃活動を行いました。新入生にとっては、友達づくりの場にもなったようです。 前年の倍近い70名以上が参加。ボラセンの知名度UPを実感! そして8月初旬には、前年に引き続きポートアイランド市民広場にて行われた「ポートアイランド夏祭り」に出店。前年のわたがし、チェキ撮影に加え、チュロスとキャンドルすくいも提供し大盛況でした。 昨年のイベント記事はこちら 先輩から後輩へとバトンをつなぐ、ボラセンのこれから 設立から2年以上、多くの実績を積んできたボラセン。当初7名だったメンバーも、現在は32名に増えました。 「メンバーが増えたこともそうですし、色々な活動を通して社会福祉協議会や港島自治連合協議会、他大学の団体の方々ともつながりができて、どんどん人の輪が広がっています」とボラセン創設期から所属するTさんは感慨深そうに振り返ってくれました。 1回生の時からボラセンに参加し、2024年度からは副代表を務める3回生・Tさん。 同じく創設期からのメンバーであり、今年度から代表を務めるHさんは、「後輩たちの成長を実感する場面が多いんです。2回生は団結力がありますし、1回生も積極的。すごく頼もしいです」と後輩たちへの信頼を語ります。 2024年度から代表を務める3回生・Hさん。 そんなふたりの後輩にあたる2回生のMさんは、「昨年まで先輩方がやってきたことを、今年は私たち2回生を中心に実践していますが、やはり大変なことも多くて。これまで知らなかった先輩方の苦労に気付かされる日々です」と話します。 2024年度からボラセン内の企画部部長を務める2回生・Mさん。 また、3人はそれぞれ、ボラセンの活動によって自分自身の成長を感じる部分も多いのだとか。 Hさんは「特に代表になってから、人をまとめる力が養われたと感じます。30名以上のメンバーを率いることは想像以上に難しく、毎日が試行錯誤の連続。活動中は全体に気を配りなるべく全員に声をかけたり、会議での話し方を工夫したり、色々と試しながら現在進行形で学んでいます」と話します。 Tさんは「ボラセンに参加していなければ関わることのなかったような多くの人と出会い、アドバイスをいただき、学びの多い日々を送っています。特に、地域の方々とのつながりができてからは、より一層視野が広がったように感じます。また、先輩からだけではなく、後輩から学ぶことも多いですね」と笑顔。 自分たちが主体となって活動を行うからこそ得られる経験を語ってくれました。 Mさんは「私も学内外で同世代だけではなく、子どもから高齢者までさまざまな年代の方と関われることが魅力だと感じていて。皆さんと色々なお話をする中で、自分や周りの友人とは違った考えを聞けたり、新たな視点を得られることがとても魅力的です!」と言います。 今後、新たな試みも計画していると話してくれたボラセンメンバー。「学内でもまだ須磨キャンパスでの認知度は低いので、もっと高めていきたい!」「いずれはポートアイランドの外にまで活動の場を広げたい!」など、目標も尽きません。さらなる躍進が期待されるボラセンにぜひご注目ください! ボラセンのInstagram、ホームページはこちらから ■Instagram ■HP

ポートアイランドに新たな交流の場を!学生団体「ぐるりと。」の子ども食堂

神女サポート

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2024.9.20

ポートアイランドに新たな交流の場を!学生団体「ぐるりと。」の子ども食堂

「ポートアイランドに新たな交流の場を!」をモットーに活動を行う神戸女子大学の学生団体「ぐるりと。」現在は地元地域にお住まいの方々を対象に子ども食堂を開催しています。 そんな「ぐるりと。」は2024年に社会福祉学科の学生を中心に設立されたばかり。今回は初めて実施した子ども食堂の様子と併せて、団体の代表を務める学生たちにどんな思いでこの活動を始めたのかインタビューしました! 子ども食堂とは… 子どもたちやその家族に対して無料または低価格で食事を提供することや、勉強や宿題のサポートなどを行う地域密着型の支援活動です。主に地域の支援団体やボランティアが運営していることが多く、地域の子どもたちが安心して過ごせる居場所として、また地域の人々の交流の場としても近年広がりをみせています。 「ぐるりと。」結成のきっかけは授業後の雑談⁉ 結成のきっかけは、発起人であるMさんが一回生の時にインターンシップで参加した子ども食堂について、ある授業の中で発表したことでした。その授業が終わったあとにその発表を聞いていた他のメンバーが話しかけたのです。 メンバーはそれぞれが別の友人グループに所属しているそうですが、その日をきっかけに日頃学んでいる社会福祉について語り合う仲になっていき、「自分たちで地域貢献がしたい!」という強い思いから結成されました。 そんな「ぐるりと。」は、『やりたいこと』の元に個性豊かな学生が集まり、ポートアイランドの地域の方々が『ぐるりと』一周、みんなが手を繋いで、誰ひとり取り残されることがないような支援活動を目指しています。 団体結成後まもなく、メンバーは地域貢献のために何ができるかを考え、Mさんの経験をヒントに地域の子どもに無料で食事を提供する「子ども食堂」を開くことに。こうして地域貢献への第一歩を踏み出したのです。 各所への申請、調整から告知まで。自分たちで行った準備期間 やることが決まれば、あとは前に突き進むのみ!しかし、子ども食堂を実施するまでの道のりは想像以上に大変だったと学生たちは話します。 Mさんは「企画段階からたくさんの方にお世話になりました。やりたいことを実現させるためには、キャンパス内の場所の調整から提供するお弁当の準備、それを提供するための許可申請など…やらなければならないことが想像以上に多くて。 ひとつのイベントを実現させるためにこれだけの準備が必要だということを痛感したと同時に、地域の夏祭りや高校の文化祭などを楽しめていたのは、その時に自分の周りにいた大人の方々の努力があったんだなぁと思いました。 そして、これからは私たちが楽しんでもらう側になっていくんだ!と責任感も強くなりました。」 積極性を活かして関係各所との調整、相談を主に担当するMさん 各所への許可申請書類の作成などを中心になって担当したTさんは「神女support(助成金)の申請書類をはじめ、飲食物を提供するためなど様々な申請関係を担当しました。長い時間をかけて準備してきたことが今日、本当に形になったんだという達成感があります。 でも、これに満足せず、地域のみなさんが集まる場所を創る側として引き続き活動していきたいと思います。」と意欲高く語ってくれました。※「ぐるりと。」の運営には『神女support(学生課外活動助成金制度)』が使われています。 神女support(学生課外活動助成金制度)学生による自主的な課外活動(地域貢献やボランティア等、地域の課題解決や活性化を推進する取り組み)を支援する独自の助成金制度。活動に必要な資金の助成を受けることができます。詳しくはコチラ! 書類作成やイベント当日の運営準備などを主に担当したTさん 各種申請書類が完成してからも、新たな困難が彼女たちの前に立ちはだかります。それは参加者への広報、子ども食堂の告知です。いくらイベントを実施しても参加者がいなければ成り立ちません。たくさんの人に「ぐるりと。」の存在と、自分たちが開く子ども食堂を知ってもらうための広報活動が必要です。 当初は自分たちの手元にあるスマホでSNSを使って発信しようと考えていましたが、それ以外の広報活動にも着手していきました。まずは、保育園や学習支援教室のような子育て世代の方々が利用している施設をリストアップして訪問し、チラシの設置をお願いして回りました。 他にも、地域ごとのイベントが調べられる情報サイトに掲載するなど、『知って欲しい人に情報を届ける』という意識をもって広報に取り組み、子ども食堂の初日を迎えました。 いよいよ当日!たくさんの子どもの笑顔が溢れた一日 子ども食堂当日。開始の1時間前に集まった「ぐるりと。」の学生たち。これから始まる子ども食堂を円滑に進めるための打ち合わせを行います。地域の人々に安心・安全な場所を提供することはもちろんですが、「参加してよかった!」と思ってもらうためにも、学生たちの打ち合わせや確認作業に余念はありません! また、子どもだけで参加する場合はキャンパスの最寄り駅まで「ぐるりと。」メンバーがお迎えにいく送迎サービスも実施しています!ご家族も安心ですね。 子ども食堂「ぐるりと。」へようこそ! 実際に提供したハンバーグ弁当。おいしそう! 開始後まもなく、子ども食堂の会場は来場者のみなさまでいっぱい!友達同士で、そしてご家族みんなで美味しいお弁当を楽しく食べ、笑顔と笑い声で溢れる空間に。 子どもたちが食後にも楽しい時間を過ごせるように、レクリエーションを準備していた学生たち。多目的ルームを覗いてみると「ハンカチ落とし」で大盛り上がり!ご家族の方々はこの様子を席で見守りながら保護者同士の交流タイム。 この躍動感溢れるハンカチ落としは元気いっぱいの子どもならでは! そして、別の部屋を覗いてみると小学校低学年などを中心に「手遊び歌」のレクリエーションが行われていました。小さな子どもたちにも楽しんでもらえるように活動する学生たちの姿から、「ぐるりと。」らしい『誰ひとり取り残されない活動』の理念を感じることができました。 はじめはゆっくりですが、どんどんテンポアップしていく手遊び歌にみんなが夢中に。 「ぐるりと。」の子ども食堂は営業時間内であれば何時に来ても大丈夫!たくさんの方が来場し、食事やレクリエーションを楽しんで帰路につきます。初めての営業でしたが100名以上の地元地域の方々にご参加いただくことができました。そして、綿密な打ち合わせの成果もありトラブルなく無事に一日を終えることができました。 「ぐるりと。」の活動は始まったばかり。今後の展開にも期待大! 今回、美味しいご飯と楽しいレクリエーションを行う「子ども食堂」を開催し、モットーである「ポートアイランドに新たな交流の場を!」を見事に実現させることができた学生は充実感を感じていました。 ご参加いただいた方々にご挨拶するMさん 「ぐるりと。」の発起人であるMさんは、「1組でも来てくれたらいいな…という気持ちで始めた子ども食堂でしたが、思った以上の反響があって驚いています。たくさんのニーズがあることが分かったので、周りの期待に答えたい気持ちでいっぱいです!」と語ってくれました。 今後も子ども食堂を定期的に実施していく予定で、実施回を重ねるごとに、宿題や勉強をサポートする「学習支援」や、子ども食堂の食事支援が必要な人のご自宅まで食事を届ける「配食サービス」の導入も検討している「ぐるりと。」の今後の活動に期待が膨らみます! 「ぐるりと。」のInstagramはこちらから。

須磨離宮公園に新名所!? 学生による「潮見台休憩所」のリノベーションプロジェクト

神女サポート

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2024.3.7

須磨離宮公園に新名所!? 学生による「潮見台休憩所」のリノベーションプロジェクト

神戸女子大学の学生有志団体「潮見会」が、神戸市立須磨離宮公園の活性化を目的として同公園内の建物をカフェとして本格リノベーション!本オープンは2024年5月以降を予定しています。今回はプレオープンイベントの日に現地に伺い、いったいどんな建物ができたのか、その出来栄えとこれまでの経緯などを取材しました。 リノベーション…間取りから内装・配管などをゼロから考え直し、これから使用する用途に合わせてつくり替えること 企画立案から今後の運営まで、主役は常に学生たち! このリノベーションプロジェクトは2022年11月に始動し、学生団体『潮見会』のメンバーが中心となっています。リノベーションが行われる場所は、須磨離宮公園にある「潮見台休憩所」。プロジェクトが始動した直後の現地視察時には、10年以上前に売店として活用されていたテナントとベンチがありました。ここをどんな建物に生まれ変わらせるのか、そしてその建物で何をするのかは学生たちに一任されています。 リノベーション前の現地視察の様子 活動当初、自分たちの好きなモノを活かしつつ、SDGsを意識してリユース・リサイクルを促進する古着屋をオープンする構想を持っていたこともありましたが、プレオープンでお披露目されたのは『Flower Cafe Bloom』というカフェ。 ここが こうなりました! この経緯についてFさんは「私たちが考えたものが公園利用者のニーズに応えられているのかを確かめるために、来園者にアンケート調査を行いました。その結果、利用者は気軽に立ち寄ることができるお店を求めていることがわかったんです。その結果を参考にして構想を練り直し、『Flower Cafe Bloom』をオープンすることなりました。」と語ります。 カフェをオープンすることが決まると、次はコンセプト設計。一言でカフェといっても、オシャレ・隠れ家的・アメリカン・古民家・大人っぽい、など色々なコンセプトが思い浮かびますが、『リラックスできて、須磨離宮公園になじむカフェ』をコンセプトに、お店のレイアウトやインテリア、ロゴを考えたそうです。 店舗前の吊り下げ看板にはロゴが。 外観は白の壁面にあたたかみを感じる木材が映える上品な装い。しかし、これも当初は別案があったとFさんは話します。「はじめは若者に人気のネオンライトを活かした韓国風カフェも候補に挙がっていました。しかし、アンケートをもとに定めたコンセプトを軸に何度も軌道修正をして今の形になりました。」 「インテリアについても、メンバー内でいくつも候補が出たのですが、コンセプトを念頭に話し合いを進めることでスムーズにまとめることができました。椅子の高さは、家政学科で住環境を学んだメンバーの意見を参考に、座りやすい適切な高さの物を採用するなど、細かいところにもこだわっています。」 客席に設置したこだわりの椅子 照明も色味、サイズなどこだわりがいっぱいです シンジョでしかできない経験が、学生の成長を後押し! 図面作成などにも携わった潮見会の学生たち。その貴重な経験について聞いてみました。 「レイアウトやコンセプトイメージを建設会社の担当者様にお伝えし、作成いただいた図面に対して微調整を繰り返すことでまとめていきました。希望を全て叶えようとすると費用は際限なく膨らみます。当初決めた予算を意識しながら、理想を叶えることにとても苦労しました」と語るFさんは、この問題を希望するレイアウトの一つひとつに優先順位をつけることで解決したそうです。 「どうしても外せないお店のシンボル、ドライフラワーを飾るショーケースや、店内に開放感を与える大きな窓は外せないものとしてお伝えしました。一方で、支払いや商品の提供をするカウンターと厨房の間の仕切りは、当初想定していた扉から暖簾に変更することで、費用を抑えることができました。図面を書いたり、頭で考えるだけではなく、それが実際に形になるなんてなかなかできない経験だと思うので、とてもやりがいを感じました。」 開放感溢れる大きな窓がある店内スペース 変更した暖簾はオシャレで使い勝手も良好! 当時、建物担当としてメンバーをまとめていた家政学科2回生のKさんは、「今までにやったことのない大きな経験だったので、次から次へと起こる問題に対して、皆の意見をまとめることに苦労しました。それでもテキパキと物事を進めていく先輩の姿に刺激を受けながら、楽しくやり遂げることができたのはこのプロジェクトに参加しないと味わえない経験でした。」と振り返ります。 プレオープンは大盛況! 学生に届くたくさんの反響と大きな期待 『Flower Cafe Bloom』という名前は、お客様一人ひとりを須磨離宮公園の代名詞といえる『花』に例え、花が満開に咲いている=「いつまでも人が集まるお店になるように」と願いを込めてつけられています。 bloom…「開花、全盛期、花盛り」などの意味。 名前に込めた願い通り、オープンと同時にお店にはたくさんのお客様が! 学生たちはお客様から「いつもベンチで休憩させてもらうけど、こんなお店があると活気があっていいね」「いつからオープンなの?本オープン後もまた来るからね」といった温かい言葉をかけてもらっていました。 この日ご来店いただいたお客様のほとんどは、公園の入り口などに貼り出していたチラシを見て来られたそう。このチラシの印刷や店舗で必要な機器の購入には『神女support(学生課外活動助成金制度)』が使われています。 集客効果抜群だったチラシ 右手前のショーケースは保温も冷蔵も出来る優れモノ 学生課外活動助成金制度(神女support)って?学生による自主的な課外活動(地域貢献やボランティア等、地域の課題解決や活性化を推進する取り組み)を支援する独自の助成金制度。活動に必要な資金の助成を受けることができます。詳しくはコチラ! 今回のプロジェクトに協力してくださっている神戸市立須磨離宮公園の職員の方にお話を伺うと、「公園の利用者は年配の方や小さなお子様を連れたご家族が多く、大学生が持つ明るさや活気に魅了されているのだと思います。これから須磨離宮公園の活性化を促す、新名所になってくれるのではないかと期待しています。」と語ってくださいました。 大成功を収めた「潮見台休憩所」のリノベーション。『Flower Cafe Bloom』の本オープンは5月以降を予定しており、オープン後はワークショップや子ども向けイベントなどの企画も構想中です! 在学生のみなさんへ『Flower Cafe Bloom』の運営に興味のある学生はこちらからお気軽に問い合わせを!『Flower Cafe Bloom』Instagram

高校球児の身体作りをサポートする取り組みを徹底取材!

キャンパス

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2024.2.14

高校球児の身体作りをサポートする取り組みを徹底取材!

この日、須磨翔風高校野球部の皆さんが神戸女子大学のポートアイランドキャンパスに来校。野球部の皆さんの体組成やボディバランスなどの測定と、食事内容調査を実施することで食生活やトレーニング方法についてアドバイスを行う取り組みが行われました。 担当するのは、これまで数多くのプロアスリートを栄養学の観点からサポートしてきた坂元先生(健康スポーツ栄養学科)のゼミに所属する学生たち。全力でスポーツに向き合う野球部の皆さんと接する学生たちの様子を取材しました。 実施するのは一流選手も活用する“アスク測定” 今回実施したのは、 “アスク測定”と呼ばれる測定法。この方法では、選手一人ひとりの身体能力と健康状態を総合的に測定し、トレーニングプログラムや食事内容の最適化を図ることができます。 測定は3箇所に分かれて実施! 体組成の測定 体組成の測定は体組成計を用いて行います。体組成とは、筋肉や脂肪、骨など私たちの体を構成する組織のこと。体重だけではなく、身体の部位ごとの体脂肪率や筋肉率などの体組成をチェックして体のバランスを知ることができます。 測定中… 左右の手足と、胴を含めた体幹部それぞれの体脂肪率や筋肉量が細かく判明 ボディバランスの測定 ボディバランスの測定は、地面に対して垂直と並行に引かれたマス目の前で行います。体の軸がぶれることなく、指定されたポーズをとることができるのか測定し、その結果からその人に合わせた体幹トレーニングのメニューを提案します。 学生自ら測定時のポーズを指導。 さすが高校球児! 鍛えられた体幹を披露 カメラを通して手元のパソコンで測定、記録していきます ヘモグロビン量と骨密度の測定 骨折をはじめとした怪我や運動機能に直結する、骨密度とヘモグロビン量も測定。この結果は鉄分やカルシウムを対象とした栄養指導に役立てられます。 ヘモグロビン量測定器を使用し、40秒ほどで測定 野球部の皆さんは、お互いの数値に興味津々! 骨密度の測定では、「骨折リスクは高い方ですか?」と質問も 脂肪、筋肉、骨、水分など、身体を構成する成分を細かく測ることで、トレーニング内容だけでなく、日常の食生活に関する指導もできるアスク測定。 高校球児からの質問に笑顔で対応 野球部のコーチからは「部員は運動後に補食としておにぎりを摂るなど、『丈夫な体、大きな身体を作ろう』という意識を持っています。しかし、食事について専門的な知識を得る機会や、このような機器で自分たちの身体のことを数値で把握できる機会はありませんので、貴重な一日になっています。」という声をいただきました。 測定後はスポーツ栄養講習会。試合で実力を発揮するための食事について学ぶ! 測定後は、健康スポーツ栄養学科の坂元先生が高校生のみなさんに特別栄養講習を実施。試合当日、試合前日、それまでの日に分けて、それぞれのタイミングでどのような栄養を摂取することが望ましいのか、などの講義が行われました。その内容を少しだけ紹介します。 試合当日は、運動能力が発揮される交感神経を働かせる必要があるため、食べ物の消化時に働く副交感神経を落ち着かせるように4時間前には基本的な食事を済ませておくようにします。 食事の摂り方を誤れば、交感神経が働かず運動パフォーマンスに影響が及んでしまいます そして、忘れてはいけないのが運動後のリカバリー食。ここでは運動前に摂取できなかった栄養素を持つ肉や魚、野菜などを、胃への負担が少ない料理で摂取できると理想的。 野球部の皆さんは「今日の話を何とか自分のものにしよう」と、夢中になって講義に耳を傾けている姿が印象的でした。 坂元先生の講義は学生にとっても有意義な時間 参加学生と先生の想い。スポーツに携わる人の成長を願って。 測定終了後、体組成測定を担当していた健康スポーツ栄養学科4回生のHさんと、ボディバランスの計測を担当していた同学科3回生のOさんにお話を伺いました。 ――ゼミでは普段どのようなことをされているのですか? Oさん「最近は3回生を中心に今日測定する参加者の名簿の作成など、今回の事前準備をしていました。多い日は100人近い選手を計測することがあるので、当日の計測をスムーズにするためにも事前準備は重要です。」Hさん「あとは栄養調査で取得したデータの取りまとめをしていることが多いです。今回のデータをまとめていき、1か月後には今後の食事計画やおすすめのトレーニングメニューを一人ひとりに提案する予定です。」 左から健康スポーツ栄養学科3回生Oさんと、同学科4回生Hさん もちろん、測定中の空き時間にもデータの取り纏めを行います。 ――アドバイスは皆さんが考えられるのですか? Hさん「はい。栄養学を専門に学んできたので、その知識を活かして実践しやすいアドバイスを心がけています。」Oさん「この後3日間、何をどのくらい食べているのかを細かく調べる、食事調査を行います。様々な視点からたくさんのフィードバックをしていきたいです。」 インタビューの受け答えから、これまでにも多くのスポーツ現場での測定を経験している学生だからこそ、何をするべきか明確に理解していて、自発的に行動していることが伺えました。そして何よりも『スポーツに向き合う人の力になりたい』という考えや、実際にスポーツに携わっていることに対する充実感を感じることができました。 学生や高校球児へのメッセージを語る坂元先生 坂元先生は、ゼミ生に向けて「私のゼミには主体性を持った学生が多く集まっているので、活動そのものは参加する学生たちに任せています。今は大変でも、将来振り返ったときに『タメになっていたな』思えるようにたくさんの経験と技術を得てほしいと思います。」 高校生の皆さんには「高校生の今の時期は、体づくりができる最後のチャンスです。後日学生からお返しするフィードバックを、トレーニングと同じように自ら進んで実践してほしいと思います。」と話してくれました。 坂元ゼミに所属する学生の経験としてはもちろん、育ち盛りである高校球児の皆さんにとっても、成長を左右する大きな財産となったであろう本日の取り組み。健康スポーツ栄養学科はスポーツの現場で学ぶ"現場実践主義"で学ぶことが特徴!興味を持った方は、ぜひ学科WEBサイトやSNSをチェック! 健康スポーツ栄養学科 WEBサイト健康スポーツ栄養学科 Instagram

ユーハイム×神戸市×神戸女子大学 スイーツ×スポーツでアスリートの栄養補給に新時代を!

特集

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2023.11.30

ユーハイム×神戸市×神戸女子大学 スイーツ×スポーツでアスリートの栄養補給に新時代を!

神戸女子大学では、企業や自治体と協力して、実践的にプロジェクトを進める産学連携に取り組んでいます。企業のリアルな課題に触れることで、学生の成長に繋げます。 今回紹介するのは神戸市と、神戸生まれの老舗洋菓子メーカーである株式会社ユーハイムから本学にお声がけいただいたことがきっかけとなり、同社と健康スポーツ栄養学科が共同で商品を考案し、市内のテニススクールで販売するというまさに「地域密着型」のプロジェクト。健康とスポーツ、そしてスイーツが織りなすアイデアで、新しい商品と価値創造に向け挑戦中。今回は試作段階にある商品の試食会が行われると聞き、取材にいってきました! これまでの産学連携プロジェクトの記事はこちら!須磨パティオをPR!! 地域の課題解決にシンジョ生が立ち上がるローソンと共同で商品開発に挑戦!商品設定編学びの場は学外にも! 有機薄膜太陽電池の可能性を追求する産学連携プロジェクトに密着 運動後にバウムクーヘン!?株式会社ユーハイムと健康スポーツ栄養学科の挑戦 株式会社ユーハイムとの産学連携にチャレンジしているのは健康スポーツ栄養学科3回生の5人。「株式会社ユーハイムの皆さんが産学連携の相手を探しているという話を聞き、今まで私たちが学んできたことを活かせるチャンスだと思って、すぐに参加を申し込みました。」と語るAさん。株式会社ユーハイムはバウムクーヘンを焼くAI職人THEO(テオ)を開発。そのTHEO君が焼いてくれるバウムクーヘンに神戸女子大学の学生らしさをプラスし、神戸のスイーツの魅力発信を通じた地域振興に貢献することが目的です。ちなみに、THEO君はAI職人として認められ、神戸市から特別住民票が発行されています!※特別住民とは住民基本台帳に基づくものではありません。 これまでの取り組みでは、商品のコンセプトを考えた結果、疲れた体で心地良く味わえる『運動後のご褒美スイーツ』を目指すことに決定。そして、コンセプトに合致するバウムクーヘンの素材についてさまざまなアイデアを提案していました。 ドキドキの試食会当日!学生のアイデアはスイーツのプロに通用するのか! 当日の試食会には、学生からの提案をブラッシュアップしていき、生地には低カロリーで高タンパクのおからを混ぜ込んだ特製バウムクーヘンを試作していただきました。 一方、学生が準備していたものは、『運動後に食べる』というシーンを想定し、バウムクーヘンに新鮮なフルーツピューレを添えて食べることと、フレッシュジュースも併せて提供するという案! 普段のオヤツタイムで食べるにはしっとり美味しいバウムクーヘンですが、運動後に乾いた喉の状態でも食べやすいような工夫としてピューレ、フレッシュジュースとの組み合わせはナイスアイデア!クエン酸が豊富なキウイフルーツとオレンジのフレッシュジュースは疲労回復効果が期待でき、バウムクーヘンは運動によって失われた栄養素(糖質とタンパク質)を補給する『補食』にもなるようです!多くのスポーツ経験者が在籍する健康スポーツ栄養学科の学生だからこそのアイデアには『学生らしさ』が溢れます。 今回は4種類のピューレを試作 フレッシュジュースも勿論手作り 実際に試食会が始まると聞こえてくる明るい声!やはり、甘いスイーツとフルーツの相性は抜群に良いようです。また、今回特別に試作していただいたおからを混ぜ込んだバウムクーヘンは普段のバウムクーヘンのしっとりとした口当たりとはまた違う食感を感じる部分もあり、ピューレやジュースとの相性も◎『イチゴは間違いないよね~』『ピューレに使ったフルーツの酸味がちょうどいい!』と様々な組み合わせを楽しみながら試していく様子が印象的でした。 「現代の大学生は、もっと気軽にキャンパス生活を謳歌しているイメージでしたが、神戸女子大学のみなさんは一味違いました。」そのように学生の第一印象を振り返ってくださった株式会社ユーハイム本社フードテック事業部の岩本さん。「初めて皆さんにお会いした時に商品案についてプレゼンをしていただいたのですが、堂々と話す姿勢には驚きました。積極的に色々な経験を積んできたみなさんの姿勢は社会人と比べても遜色ないのでは…と思ったほどです!」と称賛のお言葉をいただきました。 株式会社ユーハイム本社フードテック事業部 岩本さん アスリートの食生活に新しい風を!神戸から発信する新しい栄養補給の形 今回手掛けている試作品が完成した後は、神戸市内のテニススクール内での販売を予定しています。テニススクールに通うスポーツを愛する皆さんや、併設されているスポーツジムの利用者という幅広い年齢層の方に美味しいバウムクーヘンを楽しんでもらうために、「運動後の栄養補給として最適と言われているオレンジ以外にも、様々なフルーツを試しています。」とCさんはキウイフルーツやイチゴで作った試作品を紹介してくれました。完成した商品をどのような容器に入れて販売しようかと、真剣にパッケージを選ぶ姿からも実践の日を心待ちにしている様子が伝わってきます! 健康スポーツ栄養学科ではこのような産学連携のプロジェクト以外に、プロスポーツチームの現場に実習に行く機会があります。Dさんは、プロ野球チームの選手寮で行われた実習の際に、選手の食事・栄養摂取に関わった経験がスポーツとスイーツを組み合わせる発想につながったと教えてくれました。 このプロジェクトに参加して、貴重な経験ができているという実感があります。と前向きに語ってくれた学生 「スポーツを愛する方やアスリートの食生活の中に、バウムクーヘンのようなスイーツをうまく取り入れることが出来れば、食生活に新しい楽しみが生まれ、より競技生活が豊かになるのではと思いました。」 今回の取り組みについて商品の考案だけではなく、調理方法、販売促進、当日のオペレーションなど、これから考えることはたくさん。成功させることが出来れば、さまざまなスポーツ現場での販売機会だけでなく、神戸のスイーツ文化発展にもつながるはず。 実際に学生たちが販売する日は12月2日(土)に決定!お近くの皆様は是非ご賞味くださいね! 場所 COSANAテニスアカデミー  所在地 〒650-0047 兵庫県神戸市中央区港島南町7丁目4-5 企業紹介 株式会社ユーハイム(本社所在地:神戸市) 日本で初めてバウムクーヘンを焼いたカール・ユーハイムから受け継がれるドイツ菓子を「純正自然」で提供する、老舗洋菓子メーカー。素材にこだわり、菓子職人としての誇りを持つユーハイムの多くのお菓子は食品添加物を使用していないため、品質表示に「/」以下の記載が存在しないお菓子づくりをしています。

神戸ストークス×株式会社オイシス×健康スポーツ栄養学科 産学連携プロジェクトが始動!

特集

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2023.11.21

神戸ストークス×株式会社オイシス×健康スポーツ栄養学科 産学連携プロジェクトが始動!

2023年夏より、神戸を拠点に活動するB.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム・神戸ストークスと、神戸に本店を構える総合食品メーカー・株式会社オイシス、そして本学の健康スポーツ栄養学科による産学連携プロジェクトがスタート。そのきっかけや今後の取り組みについて、関係者の皆さんへお話を伺いました。 西宮のプロバスケットボールチーム、さらなる飛躍を求めて神戸へ! 神戸ストークスの始まりは、2011年に誕生した兵庫ストークス。2015年からは西宮市を拠点に、西宮ストークスとして活動してきました。そして今年、2023年7月より本拠地を神戸へ移転。チーム名も神戸ストークスに改め、新たなスタートを切りました。 新生、神戸ストークス 今回移転したのは、2026年に新設されることとなったB.LEAGUEの新B1リーグ参入を果たすため。参入条件は、入場者数平均4,000名以上、売上高12億円以上、新設アリーナ基準の充足の3点となっており、入場者数と売上高については2023-24シーズン中に達成する必要があります。また、神戸港の一角に建設中の新アリーナは2024-25シーズン中に完成予定ですが、最大1万人以上収容可能な規模で、市内での早期認知拡大が必須。そのため、2023-24シーズンからの神戸移転が決まったのです。 神戸ストークス&オイシスと取り組む産学連携プロジェクトとは? 移転をきっかけに、神戸ストークスは新たに「HELLO KOBEアクション」をスタート。これまでも地域に根差し、さまざまな地域貢献活動を積極的に行ってきた同チームですが、今後さらに注力、発展させていく方針です。内容は、神戸の企業や団体、大学との連携の他、県外に向けた神戸・兵庫の特産品PR、小中高校へのボール寄贈、清掃活動など多岐にわたるもの。本学との産学連携プロジェクトもその中の一つとなっています。 神戸ストークスと、チームのオフィシャルパートナーである株式会社オイシス、そして本学健康スポーツ栄養学科の3者合同で実施。地産地消、スポーツ栄養学に基づいた商品の共同開発などを計画しています。 「神戸に移って心機一転、選手たちのモチベーションも高まっています。新B1リーグ参入という大きな目標のもと、さらなる発展のためにはチーム力を上げ、試合をこなすだけでは不十分。地域のさまざまな企業、団体、メディアなどと向き合いながら、着実に裾野を広げていくことが最重要課題の一つだと考えています。その一環として、各大学とそれぞれの特色を活かした取り組みを進めていますが、神戸女子大学さんの場合は“食とスポーツ”。スポーツ栄養学のプロフェッショナルである健康スポーツ栄養学科の皆さんの力に、オイシスさんの知見と技術も加わる3者協業には大いに期待しています」と話すのは、神戸ストークスのビジネスコミュニケーショングループリーダー 江西宏介さん。 今後の展望を聞かせてくださった江西さん。 オイシス広報の岡野佑里子さんも、本プロジェクトへの期待値は高いと言います。「スポーツ栄養学の研究者である教授や学生の皆さんとご一緒できるということで、私たちもこれまでにない知見に触れ、学ばせてもらうことが多いと考えています。また、流行に敏感で常識にとらわれない、学生さんならではの斬新なアイデアにも期待。皆さんの柔軟な発想力は私たちにとって大きな刺激になります。共に臨む中で、新たな商品開発の道が開けるのではないかと思います」。 オイシス広報の岡野さん 本学代表として指揮をとる健康スポーツ栄養学科の坂元美子准教授は、「プロジェクトメンバーである私のゼミ生たちは皆、意欲的に取り組んでいます。出来上がった商品を通して、スポーツ栄養学というものを広くたくさんの人に知ってもらえたら嬉しいです。また、今後の試作、試食など商品開発が進む中で、神戸ストークスの選手のみなさんに栄養についてより深く理解してもらうためにも良い商品が開発できればと考えています」と意欲を語ります。 健康スポーツ栄養学科の坂元美子准教授。 まずは第一弾として、2024年3月のホームゲーム会場での販売を目指した、スタジアムグルメを開発中!手軽なワンハンド&ワンコイン、皆が好きなスイーツなど、さまざまなアイデアを検討しながら、最終的にきちんと味や栄養にもこだわった商品が実現できるよう、協議を重ねています。 スポーツ栄養学の専門家として、選手への身体測定も実施 商品開発を進める一方、先日は神戸ストークスの練習会場を坂元ゼミが訪問。練習終了後、選手一人ひとりへの身体測定を行いました。 練習中の神戸ストークスの選手たち 練習後、選手たちに主旨を説明する坂元准教授。 測定したのは、筋肉量、体脂肪量、体水分量、骨密度、ヘモグロビン量。さらに、選手にはこの日から3日間の食事内容を報告してもらいます。こうして収集したデータは、坂元ゼミの皆で集計・分析。不足している栄養素などを割り出し、フィードバックします。 測定の様子 チームとしてこうした身体測定を受ける機会はあまりないそう。「ありがたい」ですとの声をいただきました。 選手の皆さん、その場で出てくる数値データに興味津々の様子 「今回の結果を普段の食事改善のアドバイスにつなげる予定です。いきなりは難しくても、まずは食事への意識を変えるきっかけになればと思っています。身体測定も例えば3か月ごとなど、定期的に継続していければ良いですね。選手にとってもゼミ生にとっても有意義な経験になればと思います」と坂元准教授。 スポーツ栄養学に基づいたスタジアムグルメの開発と選手の栄養サポートを皮切りに、まだまだ動き出したばかりの本プロジェクト。今後の展開にどうぞご期待ください!

学んだスキルを活かして町おこし! 心理学科の地域学習に密着

カルチャー

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2023.10.18

学んだスキルを活かして町おこし! 心理学科の地域学習に密着

2023年8月、神戸市・三宮にある三宮本通商店街と三宮センターサウス一帯を併せたミチニワエリアで、「ミチニワ meet up! 夏あそび2023」が開催されました。このイベントで19日に行われた「ゆかた de ストリートスナップ」という企画を運営したのは、なんと神戸女子大学の心理学科1回生。今回はその活動に密着しました。 ミチニワを盛り上げたい組合とのつながり 「ミチニワ」という愛称は、2022年11月と翌年1月に開催された三宮本通商店街 と三宮センターサウス通の合同イベント、「テロワール市」で築かれた地域のつながりの維持・発展を目的に命名。3月にはこれを記念し、町開きイベントも開催されました。 地域連携による学びを積極的に取り入れる神戸女子大学は、心理学科の講義でミチニワ誕生以前から三宮本通商店街の活性化に尽力しており、テロワール市と町開きイベントにも協力しています。 これまでの主な活動は、若者視点からのSNS運用やイベント当日の運営でしたが、今回の「ミチニワ meet up! 夏あそび2023」では、それらに加えてコンテンツの企画にも参加。3月から月に2度ほど打ち合わせも行い、この日を迎えました。 三宮本通商店街振興組合の代表理事・高井様は神戸女子大学の学生について、「皆さんコミュニケーション能力が高く、主体的な印象です。打ち合わせでは『こんな企画どう思う?』と聞くと、遠慮することなく素直に意見をぶつけてくれます。私たちにはなんてことのない昔からある喫茶店ひとつにしても『このようなレトロ喫茶はウケる』と、私たちにはない着眼点と発想で新たな提案を持ちかけてくれるので、特に若者層をターゲットにした取り組みには欠かせません」と話してくださいました。 学生の活躍がこの日の盛況を左右⁉プログラムからわかる学生の重要度。 「ミチニワ meet up! 夏あそび2023」は、以前にも特別講義をしてくださった川崎重工業株式会社の開発アプリ、Real D You(リアデュー)を用いたプレゼント企画「ミチニワで遊ぼう まち歩きキャンペーン」や「ミチニワ夏あそび フォトコンテスト」、学生が担当する「ゆかた de ストリートスナップ」、その翌日開催の「舞妓さんのミチニワ散歩」と「ほこみち JAZZ LIVE」など、常にさまざまな企画が実施されていました。 ●川崎重工業株式会社による特別講義の様子はこちらから https://nyushi.kobe-wu.ac.jp/mag/parents/article-5570/ オリジナルコーヒーの試飲、販売をする期間限定ショップも開店。 神戸市内で人気のスイーツ店のポップアップショップも。 「#ミチニワで遊ぼう まち歩きキャンペーン」と「ミチニワ夏あそび フォトコンテスト」はイベント開催中絶えず実施しているため、19日の盛り上がりは「ゆかた de ストリートスナップ」次第! この企画は道行く人に声をかけ、Instagramで人気のフォトグラファーYuma Takatsukiさんによるストリートスナップ撮影に協力してもらうというもの。撮影後はその場でチェキを手渡し、後日ミチニワの公式Instagramでその活動を投稿して、ミチニワの盛り上がりをアピールします。 学びが活きた!声かけに「心理学」をフル活用! 一日の流れについて打ち合わせをし、いざ商店街へ。ストリートスナップの撮影に協力してくれる人を探します。 物怖じすることなくどんどん声をかけていくシンジョ生。 自分たちが持つインスタントカメラ「チェキ」でもしっかり撮影。 シンジョ生が提案したチェキの配布は大好評! 今回密着していた間、ほとんどの方が快く撮影に協力してくださっていました。そこにはなにか秘密があるのでしょうか。少しお話を聞いてみました! ― この講義を選択した理由を教えてください。 S.Mさん「昔からボランティアに興味があり、この講義なら学びの中で地域貢献ができると思ったからです。私は愛媛から来たのですが、この講義を通して神戸に愛着が持てることや、人と触れ合うことで社交性が身につくことも大きな魅力だと思います。」 M.Mさん「高校生の時に興味を持ったマーケティングを本格的に学びたいと思い選択しました。実際に体を動かして学べるので、学んだことが身につきやすいと感じています。」 積極的に声をかけるS.Mさん(右から2番目) ― 声をかける際に意識したことは? M.Mさん「1組協力を得てからは、その様子を見ていた人に声を掛けました。これは『じゃあ、私も』という集団心理、バンドワゴン効果を狙ったものです。」 N.Yさん「私は初対面の方と距離を縮めるために、『出身地はどこですか?』など、答えが『はい』か『いいえ』の2択にならない質問をしていました。今回の活動はこれまでに学んだ心理学を試すにはぴったりだったと思います。」 左から心理学科のN.YさんとM.Mさん。 いつも素敵な笑顔のおふたり。 神戸女子大学では活きた専門知識や技術を、楽しみながら身につけられる地域学習を数多く用意しています。 ミチニワの活性化に挑む三宮本通商店街振興組合への協力は今年で2年目。すでに次回イベントの企画も進んでいるようなので、これからも神戸女子大学の地域活性化、そしてミチニワの発展から目が離せません!

神戸に灯す幻想的な光。学生が手掛けた「相楽園」イベント

カルチャー

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2023.9.19

神戸に灯す幻想的な光。学生が手掛けた「相楽園」イベント

近代的なビルが立ち並ぶ、神戸市の一角に位置する日本庭園「相楽園」。2023年8月27日、この日本庭園が灯篭による幻想的な灯りでライトアップされました。このイベントの運営には神戸女子大学家政学科の学生やボランティアで参加した学生などが参加。今回はインテリアや住環境について学べる、家政学科 田中先生のゼミから参加している家政学科3年生にフィーチャーし、インタビューを交えながら活動の様子をお伝えします。 ●田中先生へのインタビュー記事はこちらから 待ちに待ったライトアップ当日。手作り灯篭の晴れ舞台。 このイベントの正式名称は「ひかりのさんぽ路」。当初は8月26日と27日の2日間で開催される予定でしたが、初日は準備した直後、荒天により中止になってしまったため、この日が初めてのイベントでした。今回使用する灯篭は学生やオープンキャンパスに参加された方の手作りです。切り絵を用いた装飾が施されていて、火をつけると灯篭の模様が可愛く浮かび上がるそう。これまでに準備した約200個の灯篭がどのように相楽園を照らすのか、学生のみんなも楽しみのようです。 いざ点灯。来場者を癒す炎の不規則な揺らぎ。 学生は相楽園に到着後、すぐに点灯作業に移ります。前日の悪天候の影響か、予定していた位置から少しずれている灯篭もちらほら。灯篭の位置はどのように決めているのか疑問に思っていると、家政学科3年生のTさんが「灯篭は来場者の動線にかぶらないことはもちろんですが、浴衣で来られる方もいると思うので、裾が引っかからないよう、細い道での足元への設置は避けています。また、安全面以外にも見る人の視線から灯篭同士がかぶらないよう微調整もしているんです」と話してくれました。 灯りがともりだすと次第に来場者も増加し、気が付けば辺りにはカメラを構えた大勢の人が。それでも、学生たちの気遣いのおかげか、つまずく人や転倒している灯篭を見ることはありませんでした。 道幅が細く、急な階段では足元以外に設置 数多くの灯篭に照らされた相楽園は日中とは異なる幻想的な装いに。コロナ禍を除き年に1度開かれるこのイベントに近所にお住まいの来場者は「すでに馴染みのある相楽園ですが、この時期だけは私たち地域住民にとっても特別なんです。今年もこの光景が見られてとても満足です」とおっしゃっていました。 灯篭の灯りはなぜこれほどまでに見る人の心を掴むのでしょうか。これには科学的な根拠があるようです。「私たちは2年生の時に『インテリアデザイン論』という講義でロウソクの炎が与える心理効果について学びました。ロウソクの赤みある光や炎の揺らぎにはリラックス効果があるようなので、それがうまく作用しているのだと思います」とTさんは語ってくれました。 イベントへの参加理由と感想を聞いてみた! 点灯作業を終え、巡回までの間に3名の学生にインタビューしました。 左から家政学科3年生 田中ゼミのHさん、Mさん、Tさん。 ― 今回どのような経緯で「ひかりのさんぽ路」の運営に参加したのですか? Hさん「将来リフォーム関連会社に就職したいと思い、インテリアや空間デザインが学べる田中先生のゼミに参加しています。そのゼミの中でこのイベントを教えていただいた時に、光が与える心理効果を体験できるのではないかと思い、参加を決意しました。」 Mさん「私は前回のオープンキャンパスのボランティアで、この灯篭づくりに協力していたんです。その時の灯篭がどのように輝くのか最後まで見届けたいと思い、参加しました。」 ― 実際に参加してみてどうでした? Tさん「思っていたよりも多くの方に来場いただき驚きました。来ていただいた方の楽しそうな表情をみて、『やってよかった』と思えたので、今後もこのようなボランティアがあれば積極的に参加していきたいと思います。」 家政学科では学生の自主性を尊重したうえで、やりたいことに参加できる場を数多く設けています。今回お話を聞いたTさんは入学時、「住宅模型を作りたい」という想いがあったそうですが、2年生の頃には選択授業でその想いを成し遂げたそう。神戸女子大学はこれからも学生の「やってみたい」に応えられるような環境づくりを続けていきます。

地域の夏祭りを盛り上げろ! 神女ポーアイボランティアセンターが挑んだ一日に密着!

神女サポート

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2023.8.25

地域の夏祭りを盛り上げろ! 神女ポーアイボランティアセンターが挑んだ一日に密着!

2023年8月5日、神戸・ポートアイランド市民広場で開催された「ポートアイランド夏祭り2023」に神女ポーアイボランティアセンターが参加しました。地域のイベントを盛り上げるために奮闘したメンバーの様子をお届けします。 地域とつながる、神女ポーアイボランティアセンター 神女ポーアイボランティアセンター(以下、ボラセン)とは、2022年5月、神戸女子大学ポートアイランドキャンパスに設立された団体。発起人である社会福祉学科3回生のKさんを中心に、学生が主体となって運営しています。 ●ボラセン設立についてのインタビュー記事はこちら 立ち上げから1年以上経った現在、メンバーは倍以上の20名程まで増え、活動の幅も拡大。他のボランティア団体が運営する既存企画に参加するだけではなく、自らイベントを企画・実施することも増えています。 例えば先日、ポートアイランドキャンパスにて「タイダイ染めリメイクイベント」を開催。地元自治会である港島自治連合協議会の掲示板で告知いただいた効果もあり、当日は周辺にお住いの多くの方が参加くださったのだとか。3歳から70代まで幅広い世代の交流の場となりました。 地域のイベントにボランティアとして参加したり、自分たちが企画したイベントに地域の方を招いたり。今や地域とのつながり創出も、ボラセンの大切な活動テーマの一つとなっているのです。 4年ぶりに復活! 住民待望の夏祭りにボラセン初参戦!! そして2023年8月5日にポートアイランド市民広場で行われた「ポートアイランド夏祭り2023」に初参加。 夏祭りは、港島自治連合協議会が主催する毎年の恒例行事です。地域に関わる企業や団体、住民による組合などが集まって計20以上の屋台を出店し、中央ではコンサートや盆踊りを実施。例年5千人程の来場者が訪れるという、地域の一大イベントとなっています。 実は昨年も夏祭りに参加すべく準備を進めていたボラセン。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大のため開催数日前に中止が決まり、残念な思いをしていました。結果的に夏祭りは2019年から4年連続中止となり、今年ようやく開催できることに。例年以上の盛り上がりが期待される中、満を持して挑みます! 4年ぶりの開催に向けて準備が進む会場。すでに活気に溢れています。 映え間違いなし☆ 3色わたあめで勝負 ボラセンは、昨年予定にしていた綿菓子の屋台を出店。3色の綿菓子をカップに重ねた「ゆめかわ わたあめ」を販売します。 メンバー皆で考案した、映える「ゆめかわ わたあめ」 事前にSNSでの告知など分担して準備を行い、当日は9名のメンバーが売り子として参加。ボラセンのシンボル、お揃いのTシャツを着てお店に立ちます。 ボラセン屋台、準備万端! ちなみに、このTシャツ制作費もお店の運営費も、すべて神戸女子大学独自の学生課外活動助成金制度「神女support」を利用して資金調達。おかげで費用の心配をすることなく、幅広い活動ができているのです。 綿菓子機械のレンタル費、材料の購入費などに「神女support」をフル活用。 いよいよ17時にお祭りがスタート。ボラセンの屋台「ゆめかわ わたあめ」はそのかわいらしさから、あっという間に行列ができていきなり大忙しです。 特に小さなお子さんや女子学生に大人気。 開店直後から大盛況。 一緒に販売している「チェキ撮影サービス」も好評です。 思い出に残る1枚を撮影。 めっちゃ暑い&忙しいのに、笑顔を絶やさない素敵なメンバーたち。 気づけばこのにぎわい! 夜にかけてまだまだ来場者は増える一方です。 メンバー一同フル稼働! 呼び込みも待ち列整理も大変! 地域とボラセンのつながりは、より強くより深く 夏祭りのにぎわいづくりに一役買ったボラセン。代表の社会福祉学科3回生のKさんはこう話します。 「この1年間、地域の皆さんと関わる機会を多く持てて、交流が深まっていると感じます。今日もわたあめ屋台を通してたくさんの地域の方と触れ合えました。中には先日のタイダイ染めイベントの参加者の方もいて、気さくに声をかけていただけて嬉しかったです」。 来店者と積極的にコミュニケーションをとるKさん。 こうした地域との関わりにおいて欠かせないのが、夏祭りをはじめ多くの地域イベントを主催する港島自治連合協議会の存在。 Kさんは「自治会の方々はいつも優しくしてくださる一方、私たちがより良い組織になるようきちんと意見や提案もしてくださるので有難いです。しっかりと信頼関係ができていると感じます」と言います。 今後も地域と密接に関わっていきたいというKさん。「特に、幅広い世代が参加できるイベントを企画していきたいと考えています。そこで、子どもとお母さん・お父さん、そしておばあちゃん・おじいちゃん世代がつながるきっかけが生まれれば良いなと。私たちが地域の世代間をつなぐネットワークになっていきたいと思っています」。 「また秋にも地域のイベントに参加する予定です」とKさん。まだまだ勢いは止まりません! 一方、港島自治連合協議会の事務局長・粟原富夫さんも、「神戸女子大学とはポートアイランドキャンパスができて以降、地域イベントへの参加などを通して交流がありましたが、ボラセンができてからはより連携がしやすくなりました。交流の機会がぐっと増えて、つながりがどんどん強くなっています」と話します。 ボラセンと地域をつないでくださっている粟原さん。 そして、今後の活動にも大いに期待されている様子。「学生さんたちにはどんどん地域に入ってきてもらいたいです。特に港島エリアは年々、住民の高齢化が課題になっています。そこで例えば、看護や福祉、健康、栄養などを学ぶ学生さんたちが、地域のお年寄りを対象に学びの内容を実践してくださるなど、大学の研究内容が地域に還元されるような取り組みにも期待しています」。 お祭りの終盤、各団体のPRタイムが設けられた際も、ボラセンは地域の方々に向けて自分たちの活動内容や熱い思いをアピール。最後は元気よく「皆さんで協力してポートアイランドを盛り上げていきましょう!」と締めくくると、大きな拍手と歓声が沸き起こりました。 櫓の上からしっかりとアピール! ラストは盆踊りの輪にも参加♪ 屋台の行列は閉店まで続きました。 夏祭りをきっかけに、また一歩前進したボラセンの地域貢献活動。今後の活躍から目が離せません!ぜひ一緒に活動してみたい! どんな活動をしているのか詳しく知りたい! という方は、ボラセンのInstagramやホームページをチェックしてみてくださいね! ■Instagram  ■HP 

学びの場は学外にも! 有機薄膜太陽電池の可能性を追求する産学連携プロジェクトに密着

特集

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2023.8.22

学びの場は学外にも! 有機薄膜太陽電池の可能性を追求する産学連携プロジェクトに密着

神戸女子大学では、企業や自治体と連携して、活きた知識や技術を学ぶ「産学連携プロジェクト」をこれまでに数多く実施してきました。企業や施設に足を運び、より実践的に学ぶことで学生は自らの成長に繋げることができます。 2023年7月、家政学科の学生は「産学連携プロジェクト」として、株式会社MORESCOが製造する有機薄膜太陽電池(以下「OPV」)の新たな導入事例を企画しています。今回はその様子をお伝えします! これまでの産学連携プロジェクトの記事はこちら!須磨パティオをPR!! 地域の課題解決にシンジョ生が立ち上がるローソンと共同で商品開発に挑戦!商品設定編 MORESCOの「OPV」とは? まずは製品を知り、可能性を探る このプロジェクトの目的は、株式会社MORESCOの「OPV」を用いて、デザイン性と実用性を兼ね備えた、新たな導入事例を神戸市内で作ること。そのためには、利用する製品の特性を正しく理解し、共同企業をうならせるような提案をする必要があります。これまでに参加学生は教員による事前授業と、MORESCOの社員の方による特別講義を受講しており、今回は会社見学ツアーに参加しました。 まずは30分ほどの座学で、企業についての理解を深めました。 現在MORESCOでは、「地球にやさしいオンリーワンを世界に届けるMORESCOグループ 未来のために もっと化学 もっと輝く」を中期経営ビジョンとして掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。そんな研究開発型企業であるMORESCOが開発する「OPV」とはどのようなものなのか、実物を見せてもらいました。 屏風型のOPVについて説明を受ける学生 MORESCOが製造する「OPV」は、軽さと柔軟性に加え、透け感と低照度光でも発電できる両面受光がポイントだそう。「アイデアのヒントを逃すまい」と真剣なまなざしで説明を受ける参加学生。 学生にはどのようなことを期待しているのか、「OPV」の開発担当者である早川様にお聞きしました。 「今後はこの素晴らしい技術を世界に広め、普及させたいと考えています。そこで重要なのが、どのように製品をアピールするかです。学生ならではの視点と発想で、話題になるような導入事例を作っていただきたいですね。」 既存事例を確認しに神戸どうぶつ王国へ!前例からイメージを膨らます この日は「OPV」を使用している、OPTree(オプツリー)を見学しに、神戸どうぶつ王国にも行きました。OPTreeは木をモチーフにし、その葉の部分に「OPV」を5枚導入。その下のベンチにある5か所のUSBポートから、スマートフォンを充電できるという仕組みです。「OPV」の可能性を目の当たりにした参加学生。好奇心と想像力が掻き立てられたことでしょう。参加学生に意気込みを聞いてみました。 「製品についての知識が増えるほど、既存の導入事例がよく考えられていると気づかされます。それでも、私たちだからこそできる自由な発想で、これまでにない提案をしてみたいと思います。『提案したものが採用されれば、実際に神戸市のどこかに設置してもらえるかもしれない』という期待をモチベーションに、これからも貪欲に取り組みます。」 このOPTreeは「OPV」の軽さや柔軟性、透け感を利用した代表例。このように「OPV」の特徴をうまく活かした提案ができるのか。今後の活動に目が離せません! 企業紹介 株式会社MORESCO(本社所在地:神戸市)1958年、当時はほとんどが輸入品であった特殊潤滑油を国産化すべく、株式会社松村石油研究所が設立。2009年には会社のグローバル化に合わせ、社名を株式会社MORESCOに。世界市場で競争力のある研究開発型企業として、創業時から手掛けていた高性能な特殊潤滑油や合成潤滑油はもちろん、ホットメルト接着剤やエネルギーデバイス材料など、独創的かつ技術性の高い「ものづくり」と「サービス」で様々な産業分野の発展に貢献しています。

神戸市が推進する「こどもの居場所づくり」事業に参加! 地域のこどもたちの学習&食事支援活動レポ!

特集

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2023.8.8

神戸市が推進する「こどもの居場所づくり」事業に参加! 地域のこどもたちの学習&食事支援活動レポ!

地域と連携した多彩な取り組みは神戸女子大学の大きな特徴の一つ。神戸市が推進する「こどもの居場所づくり事業」の一環であるこどもの学習&食事支援活動にも学生有志がボランティアとして参加しています。今回はその現場をレポートします! 「こどもの居場所づくり事業」とは? 「こどもの居場所づくり事業」は、神戸市が推進する子育て支援事業の一つ。近年では「こども食堂」というフレーズで食事提供をする活動が多く聞かれますが、それに加えて学習支援、団らんなどを通してこどもたちが安心して過ごすことのできる場を市内のさまざまな地域で展開しています。その数は、2023年3月時点で257か所。地域福祉センターや自治会館、神社や教会、児童館や小学校など、各地域のこどもたちに身近な場所で実施されています。 学生も参加する、こどもの学習&食事支援活動 神戸市須磨区にある若草地域福祉センターも、「こどもの居場所づくり事業」の実施場所の一つ。一人親や共働き家庭に育ち、夜遅くまで一人で過ごすなどの課題を抱える地域の小中学生を対象に、毎週木曜日の放課後に学習支援と食事支援を行う「かがやけこどもひろば」という取り組みを展開しています。運営は若草地区民生委員・児童委員(※)協議会会長の田中敏和さんを中心に、民生委員、婦人会、その他ボランティアのみなさんから成る総勢24名。参加登録をしている小中学生は50名程に上ります。そして立ち上げ初期の2018年度から、同じ須磨区内にキャンパスを構える神戸女子大学にもボランティア募集のオファーがあり、これまでに延べ60名以上の学生が参加しています。 民生委員・児童委員とは厚生労働大臣の委嘱を受けた特別職の地方公務員。神戸市では約2,500人、全国では約23万人が活動しています。担当区域において、住民の身近な生活相談に乗って専門機関につないだり、訪問や各種行事を通して高齢者や子育て世帯の見守り活動を行ったりしています。 若草地域のこども支援「かがやけこどもひろば」に潜入! 夏休み目前の7月下旬、「かがやけこどもひろば」の現場を訪問。この日は教育学科2回生のSさん、社会福祉学科1回生のIさん、同じく社会福祉学科1回生のIさんの計3名が学生ボランティアとして参加します。 16:00のスタートに合わせてこどもたちが続々と到着。最終的に19名が揃い、会場内は大賑わいです。とにかくみんな元気いっぱい!時間になると、まずは勉強タイムということで着席。各自が宿題のプリントやドリルを広げます。学生はその様子を見回りながら、積極的に声かけ。困っている様子のこどもがいれば隣に座り、サポートします。 苦手な勉強もみんなでやると楽しくなるから不思議。 こどもたちも学生も最初はお互い緊張している様子でしたが、すぐに打ち解けられたよう。「先生!」と呼びかけられて少しくすぐったそうな表情や、どんどん距離が縮まって弾ける笑顔が印象的でした。 宿題が終わったらゲームの時間。自由にのびのび過ごします。 みんなで楽しく仲良く遊べるよう、学生もサポート。 こうして1時間程経ったら、机の上をきれいに片づけ。17:00からは食事支援、通称「こども食堂」のオープンです。ボランティアスタッフのみなさんが用意してくださった食事の配膳を学生もお手伝い。 お待ちかねの食事タイム。さらにテンションが上がります! 準備ができたら、大きな声で「いただきます!」 本日の献立は、中華丼、トマト肉じゃが、すまし汁。企業・団体や個人から提供された食材を使うことも多いのだとか。 みんなで食卓を囲むとおいしさも倍増。食事中も話が弾みます♪ ごはんを食べたら後片付けをして、18:00には解散。こどもたちは満面の笑顔で元気よく帰っていきました。見送る学生も晴れやかな表情。充実した時間が過ごせたようです。 運営者&参加学生からメッセージ 「かがやけこどもひろば」を立ち上げ、運営する田中敏和さんは言います。「神戸女子大学の学生さんは、みなさん真面目で優しい。こどもたちと上手く一緒に遊んでくれるのでとても助かっています」。 田中さんは須磨キャンパスと若草地域福祉センター間の送迎をしてくださっている他、時には食事会を開いたり、現役の小学校教師との交流会を企画してくださったり、学生を手厚くサポートしてくださっています。 「神戸女子大学とは、この学習&食事支援ボランティア以外にも、民生委員・児童委員の体験型インターンシップなど、さまざまな取り組みをご一緒させていただいています。今後も学生さんたちの力に大いに期待しています」と田中さんは話します。 若草地区民生委員・児童委員協議会会長の田中敏和さん 今回参加した学生3名も大きな手ごたえがあった様子。 教育学科2回生のSさんは、今回が3回目の参加。「同じ学科の友人に誘われて、今年の2月に初めて参加しました。最初はどうしたら良いか分からず立ち尽くしていたのですが、他のスタッフの動きをお手本に、徐々に自分から動けるようになりました。ここには積極的に話しかけてくれる子もいれば、こちらの言うことをなかなか聞いてくれない子もいて、楽しかったり大変だったり。でも、これだけ幅広い学年のこどもたちと一度に触れ合える機会はとても貴重です」とSさん。 将来は小学校教師を目指しているそうで、「低学年から高学年まで、それぞれの学年に合った対応を考えて実践できるので何よりの勉強になっています。今後も継続的に参加し、こどもとの関わり方を深めていきたいです」と話します。 教育学科2回生のSさん 一方、今回が初参加だった社会福祉学科1回生のIさんと、同じく社会福祉学科1回生のIさん。友人の紹介で参加したという二人ですが、それぞれに発見があったと教えてくれました。 「最初はこどもたちへの声かけが難しいと感じましたが、少しずつ打ち解けられました。元々児童福祉に興味があったので、実際に現場を体験できて嬉しかったです。こどもたちはみんな素直で、裏表ないリアクションがとても新鮮で面白くて。楽しい時間を過ごせました」。 社会福祉学科1回生のIさんとIさん 「小学生ってこんなに元気なんだ! ってびっくり。最初は少し距離を感じましたが、楽しそうに遊んで、おいしそうにごはんを食べて、こどもって純粋で良いなと思うようになりました。私はこれまで児童福祉への関心は薄かったのですが、今日はこどもと関わる喜びややりがいを知る良いきっかけになりました」。 二人は口を揃えて「今後も参加したい!」と意欲的。「1回参加しただけではなく、何度も訪れてこどもたちと仲良くなって、この経験を自分の糧にしていきたいです。それに、人数が多いほうが絶対に楽しいので、ぜひたくさんの学生に参加してほしいです」と話します。 このボランティア活動には、学科・回生問わず誰でも、自分の都合の良いタイミングで自由に参加できます。今年度の取り組みは2024年3月末まで続くので、気になる在校生のみなさんは各キャンパスに設置されている『地域連携推進事務室』に問い合わせてみてくださいね!

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