特集
670
2023.1.6
食と栄養、健康に関する知識や経験を身につけ、2年間で食のスペシャリストを目指す食物栄養学科。今回は3人の学生にお話を伺い、それぞれが興味をもって努力して掴んだ進路について紹介します!
――保育園の栄養士に内定されていますが、もともと「食」や「食育」に興味があったのですか?
実は最初は保育士になりたいと思っていたんですが、高校の選択授業で調理実習をしたのがきっかけで、「食」にも興味をもつようになりました。「食」に関わる仕事なら、子どもだけでなく幅広い年代の方を対象に楽しく健康的な生活に貢献できると考え、ライフステージに合わせた栄養指導や食育、献立作成などが学べるシンジョの食物栄養学科に入学したんです。
――入学後、実際に授業を受けて、どんな印象を受けましたか?
シンジョではさまざまな環境に合わせた栄養や食事、指導の仕方といった栄養士としての基本的な情報から、体の仕組みや病気への知識も身につくので、入学前より自分の将来像が広がった印象があります。特に離乳食や幼児食をつくる「栄養学実習」が楽しくて。「こんなに深く考えられていたのか」と驚いたり、大人の味付けや切り方との違いを知ったりと、新しい発見がたくさんありました。子どもの成長に応じて徐々に食事が変わることも興味深く、将来、仕事として関わりたいという思いが強くなりましたね。
――そうした経験が保育園の栄養士を志すきっかけに?
子どもの食と関われる職種にはいくつかありますが、保育園に進もうと思った一番のきっかけは「応用栄養学」の授業を受けたことでした。設定された対象者に応じて、栄養基準を満たしつつ行事や季節感のある食材を取り入れた献立作成を行う授業です。毎回対象者の条件が違って、あらゆる年代について考えなければならないんですが、自分ならではの献立や味付けのアイディアを数多く出せるようになるなど、発想力が身についたと思います。そのなかで、自分がどのライフステージに興味をもっているのかが明確になり、保育園での就職を志望するようになったんです。
――今の子どもたちに重要な「食育」を具体的に学ぶ機会はありましたか?
2年生の夏に校外実習で保育園に伺い、食育の授業を行いました。献立はもちろん、「遅すぎると思うくらいゆっくり話す」「常に笑顔で」など子どもに対する姿勢から、目上の人への言葉遣いなど社会人としての意識、その園ならではの考え方など多くを学びました。現場じゃないとわからない感覚や注意点を学べたことは、保育園で働く自分のイメージと食育に対する理解をより深める機会になったと思います。
――では就職後の準備は万端ですね。内定先の保育園ではどんなことをしたいですか?
内定先は給食でいろいろな国の料理が体験できるなど、食育に力を入れていることに感動して志望しました。今後はシンジョでの学びを活かして、さまざまな食材や季節感を感じられる献立をつくっていきたいです。子どもたちの食べることや食べ物への興味関心を高め「食の経験値」を上げられるような食育ができたらいいなと思います。
2022年11月取材 ※取材時 短期大学2年生
――「食物アレルギー」について学ぼうと思った経緯を教えてください。
私は小さい頃から食べることが好きで、ずっと栄養士になるのが夢でした。でも、高校の運動部でマネージャーをしていたとき、合宿所で提供された食事を好き嫌いで残す選手がいて…。スポーツマンの偏食の問題を目の当たりにしたことで、幼少期から食に対する意識を養う「食育」に関心をもつようになりました。また、最近は食物アレルギーの人も増えているので、シンジョが食物アレルギーにも力を入れていることを知り、「食物アレルギー論・アレルギー実習」でアレルギー対応食について学べたらより多くの人の食生活を改善できると思い、強く惹かれましたね。
――実際に授業を受けてみてどうでしたか?
食物アレルギーに対する知識はもちろん、さまざまなニーズに合わせた食事の提供や食育への取り組み方、栄養指導の際の姿勢など、社会ですぐに実践できる内容を学べたのがとても良かったです。実際に栄養指導を行うグループワークでは、相手の気持ちを少しでも理解しようとする姿勢や目線の合わせ方など、コミュニケーションの取り方を教えていただきました。最初は対象者にどう話しかければ良いかわからず反省ばかりだったんですが、回数を重ねるごとに知識が増えて、最終的には「できた!」と思えるほど、うまく対応できたことがとても嬉しかったです。
――栄養士にはコミュニケーション力も必要なんですね。今はスムーズに話されているように見えます。
授業を通して培われた力が大きいと思います。「栄養教育・指導論」という授業では、栄養指導の対象者に行動を変えてもらうための促し方などを学びますが、その方法がいくつもあって相手によって何が相応しいかを見極めるのが難しかったです。こちらには栄養に関する知識があり正しいことはわかっていても、相手を否定してしまうとなかなか話を聞いてもらえません。たとえ相手が間違っていると思っても、まずはすべて受け入れること。相手に寄り添って、受け入れやすいところから指導を始めることが、栄養士として大切なんだと気づくことができました。
――実践的な経験を通して力が身についたんですね。卒業後のビジョンややりたいことはありますか?
給食委託会社に内定をいただき、春からは高齢者施設で栄養士職として働く予定です。2年間でとても濃い知識を得られたので、配属先では学んだことを最大限に発揮したいと思っています。また、実務3年を積んだあとには管理栄養士国家試験にも挑戦し、さらに病院・保育園でも経験を積みたいと考えています。どんな場所や施設でも、一人ひとりに寄り添える栄養士・管理栄養士を目指して頑張りたいです。
2022年11月取材 ※取材時 短期大学2年生
――短大を卒業後は神戸女子大学の管理栄養士養成課程に編入するんですよね。
そうですね。入学前は一度就職してから管理栄養士を目指すか、編入して資格取得を目指すか迷っていたので、学園内編入のサポートが手厚いシンジョに惹かれました。
――結果、編入を選ばれたのですが、きっかけは何だったんでしょうか?
1年生のときに受けた「栄養教育・指導論」という授業ですね。実際に栄養プログラムを作成するなかで、どうすれば対象者の食事改善を継続できるか、改善の必要性を理解してもらえるかを考えることにやりがいを感じたんです。そこで、より近い距離で一人ひとりに寄り添って指導できる病院での就職を考えるようになりました。ただ、病院で働くにはもっと専門的な知識が必要だと感じ、編入を決意したんです。そのあと、2年生の「栄養教育・指導論実習」で実際に病院で働いていた先生の話を聞き、より具体的にイメージできたことも、管理栄養士として働く意志を固めることにつながったと思います。
――編入試験はどうでしたか?
面接の練習はどんなことを聞かれるか過去の事例を参考にしたり、先生方に面接官役をお願いして模擬面接を繰り返して臨みました。面接本番では試験官の方も優しく私の話を聞いてくださって、伝えたい思いは話すことができたと思います。シンジョは先生との距離が近くて、すごく親身になって相談に乗ってくれるのが心の支えになりました。学生も真面目で優しい子が多いので、励まし合って一緒に頑張れる良い環境だと思います。新天地でも友だちをつくって大学生活を満喫したいですね。
――今取り組んでいることや、編入後にしたいことはありますか?
今頑張っているのは栄養士の実力認定試験の勉強です。任意ですが、将来活かせる知識が学べることと、良い成績を取ると就職活動が有利になるので、調理の練習や勉強を続けています。将来的には病院の管理栄養士になりたいと思っているので、編入後は病院などを目指す臨床の授業をもっとたくさん受けたいと思っています。ただ、これからいろいろな経験をしていくなかで、さらに視野も広がると思うので、じっくり自分自身と向き合いながら決めていきたいですね。間もなく短大を卒業しますが、自分の可能性を広げられるシンジョに入って本当に良かったなと実感しています。自分のキャリアに迷っている高校生の皆さんも、自分の可能性を信じて頑張ってほしいと思います。
多彩なフィールドで活躍する栄養士を目指す食物栄養学科
年齢、性別を問わず、「食」の面から人びとの健康をサポートする栄養士は、近年ますますその活動の場を広げています。シンジョでは、栄養管理や献立づくり以外にも、プレゼン力や課題発見力など、確かな知識と経験を身に付ける学びが盛りだくさん!
詳しくはコチラ!
2022年11月取材 ※取材時 短期大学2年生
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